最強交渉人が使っている一瞬で心を動かす技術/マーク・ゴールストン | ブログ

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おはようございます。

岡本大輔です。


本日紹介する書籍はこちらです。

↓↓↓

photo:01

ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2012-05-01




【出会い】

道東最大級の書店

喜久屋書店で出会いました。


出会いの瞬間、僕の脳裏には


ミッション・インポッシブルが流れます。

ズッズッズズ・ズッズズズ♪


このカッコいい書籍はなんだろう?

僕の興味を引き立てるには

充分すぎる赤と黒ベースの表紙。


パッと見の”表紙のかっこよさ”と

サブタイトルの

”心を動かす技術”が気になって

即購入です。


表紙とタイトルで心を

動かされてます(笑)


【本書のテーマ】

他人と知り合いになるコツを

脳科学の観点から実例を交えて

紹介します。


【岡本大輔の視点】

介護現場のお客様に対して

本書の”交渉”は有効なのか?

僕たちがこの技術をどう役立てるのか?


【抜粋と学び】

人を動かすにはテクニックが必要、

そこには科学がある。


多くのビジネス書、会話術等の書籍は

小手先の技術が紹介されているように

思えます。


その中で本書が優れている点は

精神科医が脳科学の観点から

心を動かす技術を

教えてくれるところです。


”やる気を見せろ”とか

”情熱を燃やせ”


といった根性論や


相手の目を見て話す

要約する


だとか


福祉職やビジネスパーソンの間では

耳にタコができるくらい聴いた手法について


脳科学の観点から

具体的なそれらが有効な理由を

教えてくれます。


著者の具体的な実例が

書かれているため


手法+実例を読むことで

自分自身の仕事を振り返って


あのときの自分のケースに

似ているな、あのとき自分は

どのような対応をしただろうか?


お客様はどのような反応だったろうか?


どうすれば最善だったのか?


自分自身に問いかけながら

学べるのです。


心を動かす極意はシフトダウン・・・

相手の言い分を聴く、相手の話に同意する、

相手を理解するために質問する、

相手の言葉を言い換える、要約する。


高齢者福祉の現場で例を出せば

僕はお客様の話すスピードと

同じスピードで話すこともシフトダウンの

一つといえると思います。


お客様の話すスピード=お客様の理解するスピード


と考えても過言ではありません。


話すスピードとプラスして置きたいのが

間の置き方です。


一呼吸一呼吸しっかり話す人には

あなた自身も話すときに

一呼吸一呼吸しっかり話すことが

求められます。



「相手に合わせる」


言葉ではたった7文字ですが


それを具体的に

行動するにはお客様のペースに

実際に合わせることが必要です。


シフトダウンを読んでいただくと

気付くと思いますが


すべて”相手”なのです。


”自分”ではありません。


多くの福祉職は

お客様に理解させようとするのです。


お客様の理解スピードを無視して

自分の仕事時間を気にして

次の予約や自分の労働時間を

気にしてしまい、


お客様に

シフトダウンできていないのが

現状ではないでしょうか?



感情を口に出す、

不安や怒りは抑えず、

口にだす。



自分の不安や怒り、恐怖など

ネガティブな感情を


多くの人は抑えてしまい


ポジティブな人の中には


感情を押し殺して

「大丈夫、今ワクワクしている」と

言ってしまいがちです。


著者が脳科学の観点から言うと

それは間違いだと話します。


本書に載っている感情の5段階を

理解した上で


「今自分が不安を感じている」


と自分自身のマイナスの感情を

認めてしまうことが


自分の緊張をほぐす第一歩です。


この話からすると


介護現場でお客様が

不安を感じているときに


僕たちが安易に

「大丈夫ですよ」と

声をかけることは

逆効果といえます。


「〇〇さんは悲しいんですね」


とお客様がネガティブな感情を

受けていることを


あなたが言葉に出して

お客様に直接伝えることが


お客様を理解することに

つながります。


どうしても手に負えない人がいある・・・

強度の他者依存タイプ、

弱いものイジメタイプ、

時間泥棒、ナルシスト、

サイコパス。

自分自身がトラブルメーカーになっていないか?


ここでは

それぞれのタイプについての説明は省きます。


僕が印象に残ったのは

自分自身がトラブルメーカーになっていないか?

ということころです。


自分自身はポジティブでパワフルで

一緒にいる人に力を与えている


と僕は僕自身のことを考えていますが


それはあくまで主観であり

客観的に見れば


「無計画に無責任なことを言ってるだけ」


と感じるかもしれません。


自分自身はどうなのか?

これを気付かせる抜粋でした。


怒っている相手に最悪の反応・・・

まぁまぁ落ち着いて→なるほど、それで?


数年前に

コップを置くカシャンという音などの

音に過敏に反応し


「おい!!!」と

大声を出す

お客様がいらっしゃいました。

(そのお客様は認知症があり

それが影響していたのかも

しれません)


そのお客様に

スタッフや近くにいた別のお客様が


「まぁまぁ、そんなに怒らないで」


となだめようとすると


「うるせー!!」


「なんなんだ!!」


と、

さらに大声を出して

興奮していたことを

思い出しました。


僕たちは

お客様の怒りを静めたい

と思いましたが、


そのお客様は

怒っている自分を

否定されたと感じたと


痛感しました。


当時、僕たちは

お客様が怒らないように

コップを静かに置き、

大きな声を出さず

気を遣いました。


しかし、

大事なことを忘れていたのです。


お客様は

どうして音に反応するのか?

何がイヤなのかを知る姿勢です。



僕たちは

他のお客様が

不快にならないように

することだけを考えていました。


そのお客様が怒らないように

腫れ物に触る感覚だったと

振り返ります。


あの当時、

本書に出会っていれば

もっと違う対応ができたのだろうか?


それとも

あのお客様は本書で言う

”交渉”ができる状態ではなかったのか?


本書でお客様との関わりを学ぶと共に

僕たち福祉の現場では

どこまでのお客様に本書の技術は

活用できるのか?


が課題となりました。


認知症が深くなり

3層の脳で、”霊長類の脳”に

ならない場合は


本書の技術ではカバーできないだろう

と感じます。


そうしたとき

僕たちは爬虫類の脳に有効と

思われるスキンシップなどの

原始的なケアが求められると

思います。



【まとめ】

・人の心を動かすには科学的根拠がある。

その根拠を学べるのが本書です。


・お客様の心を動かすには

あなたがお客様のペースに合わせること。


・ネガティブな感情は心の中から外に出す。

言葉に出して自分自身が

ネガティブな感情を持っていることを

認めよう。

そして、言葉を発せないお客様には

あなたがお客様の感情を言葉に

出しましょう。


・対人援助をする基本として

あなた自身がトラブルメーカーに

なっていないか?

あなたの関わりがお客様の問題解決を

阻害していないか?


・怒っている相手への対応は

怒っている状態を認めること。

怒りを表現することは良いことと

認識してみる。


僕たち福祉職が本書を活用することは

充分可能です。

軽度から中度の認知症までは

この技術は活用可能だと感じます。


お客様との関わりは”心が大切


それはわかっている。


そんな抽象的なことは聞き飽きた。


あなたはより実践的な技術を

もっと詳しく知りたいと思いませんか?