みなさん、こんばんは
前回はこちら
ぼくが最初に
働いたところでのこと
(Aさん、女性、
当時92歳、自立)
化粧やオシャレを欠かさず
いつも来所するときは
自宅前で待っていて
一人で歩いて車に乗っていた
Aさん
デイサービスの
周りのお客様も
『とても90超えてるとは思えない』
というくらい
見た目も若いお客様でした
周りのお客様に
『Aさんは元気で若いね』と
いつも声をかけられていました
しかし
そんなある日のことです
Aさんは
自宅で転倒してしまったのです
何をしていて
どのように
転倒したかは定かではありません
ただ、この転倒をきっかけに
Aさんは一人で歩けなくなったのです
今まで元気に
シャキシャキ歩いていた
Aさんは
スタッフ二人が
両脇を支えて
ヨタヨタと
なんとか歩ける
状態だったのです
その姿を見た周りのお客様は
本人の前では
『大丈夫?』と心配するも
本人のいないところでは
『あんなに元気だったのに・・・』
『いつどうなるかわからないね』など
哀れむ声が多くなりました
その状態から
1ヶ月たったとき
Aさんの身体状態は変わらず
あの若々しく元気な表情は
暗くなっていました
とても惨めな気持ちだったのでしょうか?
記憶もしっかりしていたAさんは
物忘れも多くなりました
小さな町で
昔からの知り合いが多い
思い出の詰まった
場所は
今の姿を見せるのに
残酷過ぎたのでしょうか?
Aさんはほどなくして
誰も知り合いのいない場所へ
子供さんのところへ
行くことになりました
周りのお客様は
後にこう話しています
『きっと辛かったんだね』
引っ越してから
たまたま、スタッフの
知り合いがいるデイサービスへ
通うことになったらしく
その知り合いのスタッフが
聞いたそうです
『○○っていう人、知ってます?ぼくの知り合いなんです』
と尋ねると
Aさんは
『知らない』
の一言だったそうです
これを聞いたスタッフは
引っ越して
認知症(当時は痴呆症)も
進行したのかしらと
嘆いていました
しかし
ぼくはこう思うのです
きっと
Aさんは
思い出したくなかったんだと
忘れたかったんだと
その1年後
ぼくは仕事を辞めたので
Aさんがどうなったか
わからない
新しいところで
思い出を
消して生活していたのなら
とても残念だと思う
ほんの少しの心遣いで
Aさんは引っ越さなくても
よかったのでは?
と今でも思う
明日の予定
朝7:00~
『愛用品』
昼12:00~
『ビジョナリーカンパニー2』
夕18:00~
『週間ランキング(6/27〆)』
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