経験者が話す”不登校校の先にある未来”。一番、伝えたかったことは・・・ | 漫画家 棚園正一

漫画家 棚園正一

漫画家 棚園正一のブログです。
主に活動のお知らせをしております。

https://blog.with2.net/link/?id=2104602

11月30日、愛知県岡崎市で講演をさせていただきました。

 


主催は「さなぎの会」さん。実はこの会は、もともと“子どもに関する活動がしたい”と考えていた主催の松尾さんが、棚園の講演会をきっかけに立ち上げたものだそうです。


自分の存在が誰かの行動の背中を押すきっかけになったと思うと、本当に光栄で、心から有難く感じています🙏

 

自分ができるのは、皆さんが用意してくださる場で、不登校当時の気持ちをできる限り正直にお話しすることくらいです。だからこそ、毎回“精いっぱい伝えたい”という思いで向き合っています。

 

今回の講演会には、多くの皆さまや企業の方々に協賛いただきました。


当日きちんとご挨拶できなかった方もいらっしゃるので、この場を借りて改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

参加してくださったのは、定員いっぱいの55名。

 

 

 


途中、自分の勝手なトイレ休憩も挟みつつ(笑)、いつも通り、当時の気持ちから現在に至るまでの話をさせていただきました。


最近は“学校へ行けなかった僕と、それを何とかしようとする母との9年間の珍道中”のような内容が増えていますが、9年という年月には本当にたくさんのエピソードがあって、振り返るとどこかコメディのようにも思えてきます。笑


当時は必死でしたが、今では皆さんも笑って聞いてくださるので、それはそれで良いのかなと思っています😅

 

 

結局、自分が一番伝えたいのは——


お母さんへ、お父さんへ、そして何より本人へ向けた「大丈夫ですよ」という一言です。


90分話していても、突き詰めるといつもそこに行き着きます。

 

そしてもうひとつ。

お母さんもお父さんも、ヘトヘトに疲れてしまった時には、どうか“自分の時間”も大切にしてください。

そんな隙間をつくることが、結果的に子どもさんにとっても良い“心の休憩”になることがあります。

 

 

勉強だって出会いだって、あとからいくらでも取り返せます。


“その時にやらなきゃ手遅れになる”という言葉も聞こえてきますが、本当にそうでしょうか? そんなふうに感じています。

 

無理に何かを変えようとしなくても、大丈夫です。


自分も、母も父も、あの頃から特別に何かが変わったわけではありません。


学校へ行けなくて悪戦苦闘した9年間も、そのままの形で今もここにあります。


美化されてもいないし、ひどい記憶として残っているわけでもありません。

 

大事なのは、そこからどう進んでいくか。


自分の体験はひとつの例にすぎませんが、話を聞きに来てくださることで、今苦しんでいる方の気持ちが少しでも軽くなれば嬉しいです。