こんにちは
シェルフいちのわり教室で心理士をしております、角田です
梅雨が明けて毎日暑さや雨、雷に翻弄される毎日です
皆さんはいかがお過ごしでしょうか
前回は「注意やワーキングメモリ」について、紹介させていただきました
詳細は以下の記事を参照ください
今回はまた少し別の領域から説明させていただきます
最初に具体的なエピソードを2つ挙げていきます。
1つ目は病院の診察に来たADHDのAちゃんは椅子に座ったかと思ったら、次の瞬間には床に寝そべってしまう。他にもお医者さんが「Aちゃん、少しお話しようか」と言葉をかけても、一瞬こちらに目をくれるだけで、すぐにそっぽを向いてしまう。そして棚に置いてあったぬいぐるみを見つけるや駆け寄り、手に取って大きな声で話しかけてしまう。
2つ目はASDのBちゃんは自分独自の世界観を持ち、みんなと一緒に行動する理由がわかっておらず、遠足や運動会の練習で集団行動をするのが苦手です。遠足中にふと目に入った蝶々に興味を引かれ、列から離れてふらふらと歩いて行ってしまうようなことがある。
この2つのエピソードは、落ち着きがなかったり自身の興味を優先したことで周りの人たちが困ってしまう、という点が共通していると考えられます。
この「多動性」や「集団行動の苦手さ」はADHDやASDに特徴的なもので、発達障害の人は聴覚情報(例:口頭での指示)は苦手で視覚情報が優位になる傾向があります。
そのため、言葉での指示や話しかけよりも目に入ったものに興味を示してしまうことで集団行動に沿うことが難しかったり、一歩遅れてしまうことが考えられます。
他の例として、名前を呼んでも振り向かないというのは「自身の名前が呼ばれたことに興味がなく、おもちゃや周りのものを優先してしまう」ことであり、聞こえていないわけではない、という考え方もあります。
また、発達の遅れで私たちが注目しているのはある1つのものに対して「見て」と大人が声をかけたときに一緒に見てくれるか(「共同注視」と呼ばれてます)、という点もADHDやASDのスクリーニングとして用いることもあります。
支援の1つとして集中してほしい時や話を聞いてほしい時には紙に描いた絵や文字を見せながら話しかけてあげることが有効であるとされています。
シェルフいちのわり教室では小集団療育で1日の流れやお約束を絵と口頭で説明するようにしています。
プレイセラピーでも終わりの時間までの時間を手で数字を示したり、時計にシールをつけることで見通しを持たせることや視覚的にわかりやすく工夫をしています。
ADHDやASDの子どもたち「話を聞いてほしい」時になかなか聞いてもらえず、大変な思いをする親御さんもいるかと思います。
その中でも子どもたちがどうしたら注目しているか、という“できた”ところを一緒に話し合っていき、子どもたちが今後社会の中で生きやすくされるような支援を考えていきたいと思っています。
以上が今回のお話でした。
今回の内容は「発達障害の人が見ている世界」(岩瀬利郎 アスコム)を参考にしています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました
これからも暑さが続くと思います
たくさん水分を摂って、無理せずに、夏を謳歌していきましょう
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