思った通りひどいありさま…。

YOUTUBEでアニメ評価レビューを観ていたら2026年春アニメ『また殺されてしまったのですね、探偵様』のレビューが出ていた。

その中で『Amazonレビュー』が記載されていたのだが、かなり低評価。

そんなにひどいの?と観てみることに。

(※以下ネタばれあり)

 

第1話「クイーン・アイリィ号殺人事件・前編」

 

高校生探偵・追月朔也(おうつき・さくや)と助手のリリテアが浮気調査の依頼で豪華客船クイーン・アイリィ号に乗船する。

乗客定員1,100名の日本最大級の豪華客船だ。(ちなみに実際の日本籍の最大は『飛鳥Ⅲ』(5万2,265トン)、乗客定員740名)

が、しかし、乗り込んだ船内がガランとしている。

普通なら他の乗客がうろうろしていそうなもの…。

更に船内イベントのサーカスを見に行く二人。

やはりここでも人影はまばら…。

【サーカスの観覧席に座るリリテアと朔也。手前にいるのは浮気調査対象のプロデューサー・葛城聖人(かつらぎ・まこと)】

 

観客席に画面で見える範囲でも6人しかいない。

いくら何でも1,100名も乗れる客船のクルーズでこれは無いでしょう。

作画の手抜きか?はたまた監督の指示ミスか?

そこへ登場する老舗のお菓子メーカー・渡乃屋製菓の渡乃屋一家。

左から渡乃屋輪子(わたのや・わこ/菓子彦の妻)、渡乃屋菓子彦(わたのや・かしひこ)、渡乃屋甘彦(わたのや・あまひこ/菓子彦の長男)、渡乃屋捻彦(わたのや・ねじひこ/菓子彦の次男)、渡乃屋味子(わたのや・みこ/甘彦の長女)。

 

サーカスが終わった後、トイレに行った朔也の後ろに天井から女の子が落ちてくる。

彼女は新人女優の灰ヶ峰ゆりう(はいがみね・ゆりう)で、ラウンジで話すうち朔也が探偵と知ると、船内で迷子になった葛城プロデューサーの猫を探してくれと依頼する。

そこで作画ミス発生!

最初はカップの持ち手が本人たちから見て左方向を向いているが、次のシーンでは右方向に変わっている。

明らかに作画ミスだが好意的に見れば右手でカップを持つため向きを変えたともとれるが、ウエイターが注文されたカップを最初に置くとしたら一般的には客の右側に持ち手を持ってくるはず。(ちなみに番組冒頭の探偵事務所でのシーンで朔也は右手でカップを持っているので右利きのようだ)

それとカップの中身(紅茶かな?)も2コマ目ではナミナミと入っているのに1コマ目では液面が見えない。

あとティースプーンが無いぞ、コラー!テーブルに砂糖壺がある限り例え客が使わないとしてもスプーンは付いてくるもの。

 

なんやかんやで猫探しをすることになった朔也。船内を探し回っていて通路で客船のクルーに出会う。

このクルー、紫の髪色や何やら役割を持っていそうな顔つきが怪しそう…と思ったのだが結局ただのモブキャラだった。思わせぶりなキャラデザにするなよな(怒)。更に一般乗客に猫を探すためとはいえ単独で倉庫に入ることを許可するクルーはありえない。

倉庫に探しに入った朔也はそこでサーカスのバイクを見つけるがシーンによってバイクの位置が違う。

バイク右側の木箱との距離が左コマが近くて右コマが離れている。

でもこのバイクを見つけるシーン、話の進行になんら関係ないんだよね。無くてもいいシーンだ。

このバイクがサーカスのシーンで金網の球体の中で走り回るのだが、そのショーの名前が『グローブ・オブ・デス(死の球体)』といい、朔也はそれを聞いて「イヤな名前だ…」とつぶやくが、これもストーリーの進行に何ら関係が無く伏線にも何にもなっていないシーンだった。

 

この後に朔也は渡乃屋捻彦(わたのや・ねじひこ/渡乃屋菓子彦の次男)の首つり死体を見つけるが周りを調べている時に、ピエロのマスクを被りマントに身を包んだ何者かに後ろからナイフで首を刺され死んでしまう。

「えー!主人公死んじゃったよ~…」

 

第2話「クイーン・アイリィ号殺人事件・後編」

 

犯人が去ったあとしばらくしてやってきた助手のリリテアによって蘇生された朔也。

リリテア「また殺されてしまったのですね、探偵様」・・・ハイ、ここでタイトル回収!…ってオイ、何で生き返ってるの?

「殺されても生き返る。死んでもよみがえる。俺の体の設計図は神様が徹夜残業で半分寝ながら描いたらしい」とだけ言い放つ朔也。いきなりの不死設定!?何の前振りも詳しい説明もないんだけど。

 

ここでリリテアによって語られる状況設定。

どうやら朔也が捻彦殺害の犯人にされているらしい。捻彦をホイストクレーン(工場や倉庫、工事現場などで重量物を垂直に吊り上げて運搬する小型の巻き上げ機械)で吊り上げ殺害しようとしたとき、捻彦が隠し持っていたナイフで朔也を差して相打ちになったという状況。

 

そしてここでも作画ミス。

朔也の首を刺して引き抜いた後なのにナイフに血糊が着いていない!

更に落ちているナイフの柄には無かった血糊が次のカットでは着いている。

 

生き返った朔也とリリテアが皆が集まっている一室に行くと驚く面々。

朔也の事件の説明を聞いていた渡乃屋菓子彦の孫娘・味子(みこ)が尋ねてくる。

「あんたに罪を被せるために現場を偽装したって言うの?」

このセリフが小学生らしくない。『罪を被せる』とか『現場を偽装』とかおおよそ小学生の発する言葉とは思えない。シナリオライター雑過ぎ。

 

説明を引き継ぐリリテア。「偶然持ち合わせておりました指紋検出キットにてホイストのリモコンを調べさせて頂きました」って、これギャグのつもりなのかありきたり過ぎてちっとも面白くない。

「リモコンには朔也様の指紋だけが残されておりました。」「あとから朔也様の指を押し付けたのです。」

はて?ここで疑問。

刺された場所と首吊り死体の間が離れているのに、リモコンスイッチに指紋が付いていると言っている。

指紋を付けるためには捻彦の死体(白丸)の横のスイッチ(赤丸)まで朔也の死体(青丸)を持っていく必要があるが床には血痕が無い。

いったいどうやって朔也の指紋をスイッチに付けたんでしょうね?

話の構成が成って無いですよ構成作家さん。

あと右のコマで首吊り死体の横、ホイストのリモコンスイッチを描き忘れているぞ。

 

成り行き上、この事件を捜査することになった朔也が、殺害される直前に見つけた捻彦のスマホ(赤丸)に残されていたダイイングメッセージについて言及するのだが、

朔也「犯人が残したくなかった証拠はスマホの中味じゃなくて画面に残ったダイイングメッセージだったんだと思います」

刑事「仮にそうだとしてもイニシャルが『M』の乗客なんて山ほどいるぞ」

『M!?ってなんだ?どっから出てきた?』そう思って倉庫でのシーンを見直してみたら…。

あ~、確かに『M』の字が見える。

朔也がスマホを見つけたときにかざして見て確かに指の油で書かれた『M』の字(判り易く赤ラインで示した部分)が見える。

劇中では画面周りが暗いうえにカスレ具合がリアルで逆に判りずらくて見逃した。(※スマホのシーンの画像は実際は暗いので明度を上げて見やすくしてあります)

視聴した時はどういう意味のカットか判らなかったけど…。セリフで「M?…ダイイングメッセージか?」とかなんとか入れて判り易くして欲しかったな。これが江戸川コナンなら絶対言っていると思う。

 

しかしせっかくのダイイングメッセージも推理に生かされることもなく、事件が解決した後で朔也が「あのダイイングメッセージは『渡乃屋』の『W』だったのかもしれないな…」と言い、リリテアの「捻彦氏は『W』と『M』どちらで解釈されてもいいように書いたのではないでしょうか…『W』は『渡乃屋』の『W』、『M』は『Mother(マザー/母)』の『M』…」と今更の解説。事件の解決に何の貢献もしていないし、だったらワザワザ出すほどのダイイングメッセージ展開ではなかったのでは…。

 

話は進みいよいよ犯人登場となる訳だが、これがまたお粗末!

灰ヶ峰ゆりうが猫の首に付けられていたカメラに気付き再生してみると、偶然倉庫で言い争いをしている渡乃屋輪子(わたのや・わこ/渡乃屋菓子彦の妻)と次男の捻彦の姿が録画されていた。そこを道化師のマスクを被った何者かに襲われるのだが…って、顔はマスクで隠れているが着ているものが着物って、もう私が犯人ですって身バレしてますよね、渡乃屋輪子さん!

余談だけど朔也を刺した犯人が被っていたのはピエロのマスクで、今この倫子が被っているのは道化師のマスク。

違いは目の下に涙が有るか無いか。

涙のある方がピエロだそうです。

 

渡乃屋家の殺人事件が解決したのもつかの間、この後唐突に第1話冒頭でハイジャックされたと話されていた機体番号『XX999』の旅客機がクイーン・アイリィ号に突っ込んでくる!この旅客機の中には朔也の父親にして伝説の名探偵・追月断也(おうつき・たつや)が乗り込んでいる。

ここでも謎な展開が…。ハイジャック事件に駆り出された追月断也はどうやってハイジャック機に乗り込んだのか、その機がなんでいきなり豪華客船に突っ込んできたのか理由が不明。

あ、第1話で断也が朔也に『今から乗り移る。上空一万メートル。たけー』とメールしているので、飛行中の旅客機にスチーブン・セガール出演の映画『エグゼクティブ・デシジョン』よろしく空中で乗り移たのか。

船上で爆発大破し燃え上がる機体の中に飛び込んでいく朔也。当然ながら焼け死んでしまいます。

こうやって毎回話の最後に死んでタイトル回収し続ける演出なんですかねぇ。

追月断也を含めた乗客乗員180名全員死亡…。いや、これ例の9.11事件を思い起させて米国TVでは放映できないのでは?

それとハイジャック犯の9歳の女の子も死んだのか?

 

第3話「クリムゾン・シアターの殺人」

 

前回の豪華客船クルーズで一緒だった新人女優の灰ヶ峰ゆりうから届いた新作映画『女子高生探偵うずら』の特別試写会に招待された朔也とリリテア。

上映最中に停電が起きその闇の中、朔也は何者かに毒薬を注射され殺されてしまう。

早々とタイトル回収&お約束のリリテアの「また殺されてしまったのですね、探偵様」のセリフ。

これから毎回この展開を見せられるのか…(鬱)。

停電が直り上映が復活した後、例によってリリテアに蘇生された朔也は、映画のエンドロール中に注射した犯人の隣の席へ行き問い詰める。

ここでまたまた疑問。どうして暗い中で、しかも見てもいない犯人の顔が判ったのでしょうね。ここにも構成の甘さが!

朔也が殺されたのは、《たまたま》この映画の監督・鳥保日一が本来座る席だったはずが、《たまたま》鳥保監督が『映画館では絶対に座る席がある』という理由(この理由は一切明かされていない)で別の席に移っていて、

空いていた所に《たまたま》灰ヶ峰ゆりうが朔也を座らせていて、《たまたま》鳥保監督と似たような服を着ていて、《たまたま》灰ヶ峰ゆりうからプレゼントされた鳥保監督と同じ香水をつけていたため、鳥保監督を狙った犯人に間違えられてしまったから…。

しかも朔也を死なす流れのためだけに《唐突に登場した》犯人・棗(なつめ)の犯行理由が、映画の中の観覧車のシーンに《たまたま》棗が演技派の若手女優とデートをしているところが写り込んでいたため、スキャンダルを恐れそのシーンをカットして欲しいと願うが、《たまたま》それが重要なシーンでカットできないし、《たまたま》その観覧車は今は取り壊されていて撮影できないと断られたため鳥保監督を殺害して公開中止に追い込もうとしたもの。

その事情の解決策として朔也は、この映画のプロモーション撮影時に《たまたま》ヤバイ事件が起きていた事を持ち出し、『うっかり公表してしまうかもと言ったら一つくらい言うことを聞いてくれるかも』と言い『例えば偶然写り込んでしまった新人女優を友情出演としてクレジットするとか』と提案する。そして解決策が見つかり走り去る棗…といった伏線回収とも言えないご都合主義の展開が続きます。

唐突にねじ込まれた『棗による朔也毒殺事件』…これってワザワザ入れる話?本筋に関係なくない?単に朔也を死亡させリリテアにお約束のセリフを言わせるためだけの話じゃない?

 

この後、シアターの売店でポップコーンを買う少女と遭遇した後にとんでもない展開が。

この少女、自身が脱獄したオールドセブンの一人『シャルディナ・インフェリシャス(大富豪怪盗《セレブリティ》)』と名乗る。

「君なのか?旅客機を落としたくさんの人を、親父を…」と動揺する朔也。この娘が旅客機を落とした?この娘がハイジャック犯の9歳の女の子なのか?どうやって自分だけ脱出したの?もう『?(はてなマーク)』てんこ盛りで疲れてきた!

どう見ても9歳に見えないこのスタイル。しかしCVが釘宮理恵なのでやはりそうなのか?

シアターを後にするシャルディナ。しかし外はすでに警官隊によって囲まれている。

なんで脱獄犯が堂々とシアターに観劇に来ている?招待者だけの特別試写会なのになんで居る?なんで警官隊はシャルディナがここにいると知った?

後を追って外に出た朔也がシャルディナと会話している間も警官隊には何の動きもさせていないヘタレ演出ぶり。『無駄な抵抗はやめて投降しなさい』ぐらいはさせてもよかったんじゃない?作画枚数の節約なのか?

加えて突然現れた戦闘ヘリ・AH-64Dアパッチ・ロングボウに30mm機関砲とロケット弾で蹴散らされてしまう。

かくしてシャルディナは悠々と去っていくのでした。それにしてもプライベート空港からシアターまでの道を全部買い取ったって、どんだけ金持ちなのよ!

 

以上、第3話まで見た感想ですが、Amazonレビューで述べられているように、『謎解き要素が薄い』『小学生でももう少しマシなシナリオを書く』『設定の奇抜さに演出が追いつかず、マンネリという壁を過激さで誤魔化している』などといった低評価通りの結末。

ご都合主義的設定演出にぐったりでした。正直突っ込みどころが多くて文章も長くなりブログに挙げる作業も苦痛でした。本当はまだまだ突っ込むところがあるのだけれど長くなりすぎるので割愛です。

あ~、もう寝よう…。