( ̄▼ ̄*)ニヤッ | (*-゛-)ウーミュ・・ただいま検討中w
さてさて、昨日の2本目です。

キリンバズウカ
『スメル』
@王子小劇場

(*-゛-)ウーミュ・・ただいま検討中w

団体自体は初めてです。

観てみようという動機は、以下の2点です。

1.GW直前に観た傑作、カスガイの『リビング』の脚本を書かれていたのが、キリンバズウカを主宰し、今回の作・演出をされる登米裕一氏だったこと。

2.オキニの女優さん、細野今日子さん@劇団競泳水着が客演されていたこと。

以下、多分にネタバレです(;´▽`lllA``
これから。。という方は回避してくださいw

点線にはさんだ部分は、あらすじを多少改変・追記していますw
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【ニブい笑いとネジれた人間。だけどアットホーム】

都内のとあるゴミ屋敷。独り暮らしの老女はゴミを集める。
家庭ゴミが有料化されて3年。
近所の人々はゴミ屋敷を迷惑だとののしりながらも 夜中にこっそり我が家のゴミを置いていく。

東京都の永住禁止条例が出されてから5年。
学生以外で、働かない、納税しない、都のために何らかの貢献をしない若者たちは東京に住めない。
向こう数年間、近隣の県にも転居できないため、出身地の田舎に帰るしかないという条例。

若者達は、なんとかして東京に住むために、条例の抜け道を利用して屋敷のゴミを片付ける。

何もしないことが許されない街で 家族と離れて住む若者たちは、今日もゴミの匂いと、甘い匂いのする話に振り回されている。
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まず、笑い
本も、役者の表現も素晴らしいです。
それぞれの役をキチンと押さえていて、決して多くは無い台詞なのに、タイミング、ことば、動作にウソがなく、引き込まれます。

老女と家族でない若者達。
老女とその実の娘(過去に老女が自分の母の介護を選んだために、別々に暮らすようになった娘)。
若者同士のさまざまな関係。
若者達と、都の職員。

さまざまな人間関係をそれぞれの立場の違いで見せる。
誰かのために生きることの意味を、きれいごとでも、押し付けがましさもなく、重さを感じさせないライトなテイストで観る側に訴える。

本、演出、役者のベクトルが揃っている感じです。

また、コミカルでアットホームな流れかと思いきや。。。

そこはそれ、静かに悲惨な伏線は潜行して話はすすんでいきます。
ゴミの中にはキケンな産廃も含まれており、ゴミを片付ける若者たちを静かに蝕んでいくのです。

微笑ましいアットホームでハッピーに終わるのかと思わせて、そうはいかない。
そこに作者の問題意識、メッセージ、シニカル、いろんなものを感じ、面白かったです。