(〃ω〃)♪ TAKE1 六期卒業公演☆彡 | (*-゛-)ウーミュ・・ただいま検討中w

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今期の卒業公演は、土日×昼夜で4回観ました。去年と一緒か。

4回といっても、A,B2チームのダブルキャストであるため、各チーム2回といったところ。

今回の演目は、2007年末に若手のためのサイド公演として上演されたのを観たことがありました。なので話は知っています。

根底に流れるテーマは同じ(と、勝手に解釈しているが)、表面上まったく違う2つのストーリーが交錯せずに並行に進んでいきます。

そういえば、今回の公演では「比翼の鳥」が何たるかの説明には触れなかったな。

前回のサイド公演では、公演と逆のチームの「洋子」役が、前説と称して一言述べていたような気がします。

「比翼の鳥」に関する説明なしに、演目の背景に流れる本質的なテーマ(と、勝手に解釈しているが)は観客に伝わっただろうか?

そこだけがちょっと心配。ま、自分が心配しても仕方ないことなのですが。

「比翼の鳥」とは、中国の空想上の鳥で、それぞれ一眼一翼で、地上ではそれぞれに歩く。左眼左翼が雄で、右眼右翼が雌。飛翔するときは合体する。
天空より落下しないために心を合わせて翼を動かすことから、男女の契りが深いことの喩えに用いられるようです。

今回の舞台を観ていると、無意識にサイド公演との比較をしている自分に気づきました。

あの時は、あのキャストであーだった、こーだった。。と

サイド公演のキャストは確かに良かったし、お芝居も巧かったのですが、過去の記憶は総じて、無意識に必要以上に美化されるような気もします。

で、芝居が進むうち、ふと気づきました。果たしてサイド公演と今回の卒業公演を比較することにあまり意味が無いことに。

演目が同じとはいえ、改稿もあり、キャストの違う芝居を比較する価値。。。評論家ではないので、自己満足以外にあまり思いつきません。

なにより、そもそも舞台は、キャストが同じであってすら、1回1回が勝負の「生き物」というのが持論ではなかったか。

キャストにより、表現に巧い下手があるのは、正直、否めません。

確かにメインには上手な役者をキャスティングするでしょう。しかし、一概にメインだから巧い、小さな役だから下手ということでは無かったように思います。

そして、きっとそんなことは彼ら自身が一番わかっているはずのことです。

しかし、役の大小など忘れさせるくらい、皆、いい顔をしていました。

メインも脇役もなく、一丸となって必死に何かを伝えよう、表現しようとしていました。

いや、彼ら自身が一番楽しんでいるというのが正しいかもしれません。

そして三度気づく。自分は、単純にこんな彼らの芝居が好きで来ていたのではなかったかと。

もっと正直に言ってしまえば、きっとそんな彼らが「うらやましい」のだと思う。光り輝いている彼らが。

巧い芝居が観たければ、快適な空間で商業演劇や、緻密に編集されたTVドラマや映画を観れば事足りるのです。

そんなものが観たいのではないのです。

観客も含め、同じ瞬間、同じ空間において繰り広げられる、芝居という奇跡を共有したいのではないだろうか。

いい舞台であったと思う。

6期の皆さん、卒業おめでとうございます。素晴らしい舞台をありがとうございました。

そして、こういう場を毎年提供してくださる、TAKE1主宰の秦建日子氏をはじめ、脚本、演出、製作に携わるすべての方々に感謝します。

皆、それぞれに素晴らしかったのですが、コレは!というキャストを最後に少しだけ。

木村正和、吉川麻美 この父子は最強でした。
木村君は「太陽がいっぱい」での人畜無害な宇宙人役のイメージが強かったのですが、今回はとぼけた父親役を見事に演じきりました。
吉川さんの日々進化する表現力のポテンシャルの高さは、秦組の旗揚げ公演「Pain」で目の当たりにしていたものの、自分がこの本で一番好きな役であり、過酷な「子」役を、ここまで徹底的に仕上げてくるとは、期待しつつも、正直思っていませんでした。いや、すごかった。ブラボー!

三田村春奈、田口雄二郎、 台詞も多く、表現の緩急が求められる課長役なので、どちらも達者で好演されていました。
ただ、後から知ったのですが、三田村さんはまだ若干ティーンの現役高校生と聞き、末恐ろしくなりました。。。いや、今後が大いに楽しみです。

浦田麻緒と稲葉さゆり 期せずして同じ役どころ「高橋」役の2人です。
上記のキャストに比べると、演技という点では、これからという感はあるものの、いずれも表情豊かで楽しそう。何かをやってくれそうなワクワク感を、観ているほうに感じさせてくれました。

刑事Aの二人、弥野由布子、林杏、虚とも実とも付かない辛辣な台詞を与えられた役。この役、ひそかに好きなんだな。ハングリーで。応援したくなる。

戸部役の2人、飯田和広、徳城慶太、どちらもは巧いし安定していました。逆に言えば、だからこそ、この役を任せられるのでしょう。
ただ、過去に何度か別の舞台で彼らを観ているので、彼らならもっと突き抜けることが出来るはずだ。。と勝手に迷惑な期待をしてしまいました。ゴメンなさい。

みなさんの今後の活躍に大いに期待しています。そして見つけたら観に行きたいです。