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私は普段、園館動物さんがご他界してもコメントしません。その理由は、「ご他界の数だけ事情があり、その詳細を知らないから」と、「寿命だったケースも多そうだから」です。あと、「失敗を隠そうとしてごまかして発表することもあるから(前段階の異常があったのに「心不全」とか。そりゃ最後は心臓が止まりますからね。でも言っておくと、どんなに隠したってバレますよ)」。

 

しかしながら今回のゴーゴ(ホッキョクグマさん)のご他界は、どうにも衝撃だったし、いろんな方が一生懸命に意見を書きこんでいるのを見て、それも大事だなと思ったので書きます。

 

誰かを責めたいのでは無く(もちろん今回も含め各所の失敗と要因は明確に分析すべきですが)、根本的発想の転換が必要だという話です。

 

 

ちなみにホッキョクグマさんもゴーゴも大好きですが、写真を探してもすぐには出てこず、「ズーラシアのホッキョクグマさん宅が少しでも涼しくなるように飼育員さんが頑張って設置した日よけがシェアピ♪」な写真しか出て来ない程度ではあります💦

 

それでもやはり、天王寺動物園とズーラシアで何度か会っているゴーゴがこんな最期を迎えなければならないとは・・・と、ショック過ぎて動悸がするほどです。

 

今回の件は、園の発表を要約すると、「繫殖のために、高齢のゴーゴに徳島に移動してもらう→出発前に麻酔を打った+そのために絶食→精子を採る作業を5回やったら心臓が止まり、蘇生しなかった」だと思います。ただただ、やりきれないです。

 

この深い悲しみと悔しさと虚しさと腹立たしさを、園内外の多くの人が共有している・・・という、ゴーゴが最後に私たちになお与えてくれた(うう、もう泣いてしまう)、この機会を、活かさねば。絶対に。

 

私は長いこと園館と関わってきましたが、かなり初期から一貫して、いわゆる「繫殖」至上主義に反対してきています。「繫殖」という言葉すらNGワードと捉え(あまりに「それさえできればOK」な空気なので)、言い換えを推進中。「増加」(増えても場所も人手も金も無いでしょ!と思い出すため)とか、「いわゆる繫殖」と言い続けています。

 

そして、ひたすらに現場の反感を買ってきました。それほどまでに、いわゆる繫殖の麻薬度は深い。なぜならいわゆる繫殖をしたらすごく褒められるし、賞がもらえたりするし、環境が良いという勘違いができるし、赤ちゃんで集客できるから。

 

でもそのかわいい赤ちゃんは、育ったら居場所が無くて動物商に売られ、そこから個人に売られたりしている。園館のすることでは全く無いですが、「(動物さん同士の)等価交換は難しいので現金化がはやい」とのこと。NOと言い続けたい問題のひとつです。

 

いわゆる繫殖に反対しているので、「赤ちゃんをかわいいと思わないなんて、頭がおかしい」とまで言われたこともあります。「かわいいと思わない」なんて一回も言ったことないですし、私がもし逮捕されることがあるとすれば、動物さんの赤ちゃんへの違法接近じゃないかと自分で心配なほどです。

 

宇宙一かわいいと思っているからこそ、幸せな一生を送れる道の確保が先だと言っているのです。

 

もちろん、かわいいと思うか否かに関係なく、「幸せな一生の確保」は園館の存在意義や保全教育などあらゆる面で基本中の基本です。

 

そして当たり前ですが、育ってからも動物さんたちは尋常でなくかわいく引力さく裂全開です✨なのに、赤ちゃんが生まれると「今だけかわいいから見にきて」みたいな発信が増え、「赤ちゃんの時だけかわいくて見る価値がある」という意識を育ててしまっています。それに対抗するために、私は赤ちゃんネタに反応しないようにしているのです。本当は宇宙一かわいいと思っているのとガマンとで、鼻血が出そうなくらいです。

 

ですのでうっかりたまに「いいね」を押してしまい、反省中💦。赤ちゃんの話題はどう発信したら「今だけかわいい」から「保全教育」になるのか、一緒に考えていきたいです✨

 

 

 

 

一方で、もうずいぶん前に「繫殖で賞が出るの、古いですよ」と言っている飼育員さんもいました。そして今回の件への書き込みにも、「もう繫殖をやめてくれ」という意見が多くあり、ホッとしました。園館は、一般の人の意識を育てる場なのに、一般の人に意識面で置いていかれていることを自覚する必要があります。

 

 

 

いわゆる繫殖だけで本が1冊書けるくらい考え続け問いかけ続けてきて、実際に今執筆中のシェアピ式園館活性法本の中で書くので、ここではすべては書きませんが、やはり長くなってしまいます。

 

 

 

「園館を本気で運営する」という文化が無いこの国では、園館は人員も資金も敷地も意識も大々的に不足していて、現場の奮闘に丸投げ状態です。そんな状況でいわゆる繫殖に取り組むこと自体、無理難題です。

 

とは言え日本の動物さんに関しては、いわゆる繫殖の技術確立などに取り組まねば・・・と思うのでしょうが、例えば私の大好きなアナグマさんくらいのサイズでも、本気で取り組むなら動物園の全敷地を使っても足りないです。なのに貧乏な動物園があれもこれもって、いったん冷静になるところから始めないと。

 

そんなこと言ったら日本で会えなくなる動物さんが増えるというのが言い分の1つでしょうが、辛い動物さんを見なければならないくらいなら、会えなくていいから生息地やリッチで本気な海外の園館で幸せに暮らしてほしいです。そう思う人を増やすことこそが園館の仕事だし。

 

それに、リッチで本気な海外の園館がいわゆる繫殖に取り組んだとして、うまく行ったらそれだけ、居場所の無い動物さんが出ます。その方を最高峰の方法で運ばせて頂いて、日本に来て暮らして頂き、その動物さんの幸せを増やすことを皆で楽しむという流れになったら、どれだけ大勢の意識が変わることか。

 

と思ったけどやっぱり、日本は遠いから海外から運ばないでいいです。園館を支える人口も減るのだし、大規模災害も来るんだし。原発もあるし。どんどん動物さんを減らして、少ない予算と人員でも幸せにできる状況にして、シェアピストを育成しまくる・・・という在り方が、動物さんと人の幸せと実利を増やす方策だと思います✨

 

で、他の国が近い地域は、もう世界単位で、「この動物さんのいわゆる繫殖は、この国とこの国がメインでして、他国はそれを支える」になっていってほしい✨

 

もちろん国内でも、居場所が無くて(無さ過ぎなのです!)、バックヤードでケージとかに入れられていわゆる「裏飼い」をされている動物さんたちがたくさんいます。

 

そうした動物さんたちを、最高峰の方法で運ばせて頂いて自園館で思いっきり幸せにする✨そのことを誇る✨そうしたことが主流になるよう、「バックヤードリリース」という言葉も作りました。バックヤード暮らしで苦労していた動物さんを預かって、表の少しでも広い場所で楽しく暮らして頂いて・・・という幸せを増加を楽しむシェアピストを育てる✨それこそ園館だからできることです✨

 

本当は「ストックリリース」という言葉を作ったんです。ストックとして所有したがる意識が生む不幸に気付いてもらうために。でもあまりに切なすぎるので、「バックヤードリリース」に変えてみました。「リリース」も変えたくなってきましたが。

 

 

さらにいわゆる繫殖に関しては「子どもを産んで育てるという本来の生き方をさせてあげたい」と言うのも聞いたことがありますが、本来なのは「出産という行為(+育児があればそれ)」のみで、そもそも環境があまりに本来とはかけ離れていますし(そこで子どもに育ってもらわねばならない気持ちを考えたことがあるのでしょうか)、これまたいわゆる繫殖のために本来の生態を無視して家族と引き離したりを普通にしているようでは、その主張に説得力は無いですね。

 

 

 

そして、とにもかくにも「増加より個々の幸せ」です✨

 

私が提唱しているシェアピ式園館活性法の基本事項のひとつが、「個々の幸せを基準にする」で、これまた現場で嫌がられまくりですが(現行のあれこれでは無理な話だから)、それができないのは本末転倒の自滅街道です。

 

園館の仕事を超縮めて言えば、「動物さんと人を幸せにする」です

 

もちろん、「生息地の動物さんの幸せのために、園館動物さんを犠牲にする」という話では全くなく。

 

なんのために、「生きている動物さん」というとんでもない宝を手にしているのか。

 

生きている動物さんのインパクトや魅力を活用させて頂いて人類の意識を変えるためです✨

 

そうした保全教育なら、貧乏な園館でも大いにできて、多大なる引力と存在意義を創出できます

 

覚悟を決めてそういう園館に進化したら、園館内外の動物さんと人の幸せを増やすことができて、自分も幸せになれるし、存在意義も大アップですよ✨

 

というアドバイスをずっとしているんですよ✨

 

 

 

私たちは変わる必要がある。

 

そしてその時が来た・・・というのはとっくに来ているのですが、本気で行動に移す時が来たのだと思います。ゴーゴに顔向けできるような行動を積み重ねて、変えて行きたい。

 

 

 

園館や設置者やJAZAが意識や方針を根本から変えるのはもちろん必要で有効なことです。まずは、今回の件でズーラシアのSNSに寄せられた意見を全て読むところから。そして、赤ちゃんに大騒ぎをするこちら側も意識を前進させることで、辛い動物さんたちを減らすことができます✨

 

そのことを忘れそうになったら、ゴーゴのことを思い出してください。