4.定量分析②~定性分析①
<目的:分析銘柄の問題解決>
<目標:現在の現金創出力と将来への投資センスを把握>
⑴利益の質から会計操作を、資産収益性から投資効果をチェック
使うもの
決算短信の表紙、「決算書の暗号を解け!」
以下、「8771イーギャランティ(金融サービス)」の例
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180316/21/shdhsckctuktuctu/1b/6b/p/o1322031614150869457.png?caw=800)
分析例
①償却期間の変更は、会計操作の道具かもしれない。
②③(ROAは好調な一方、)営業CFは減少しており、利益の質が不安。
④同業他社より売上高の成長率が高すぎる。
⑵疑問点を解決するために、有価証券報告書で財務諸表をつかむ。
使うもの
有価証券報告書、有価証券報告書を使った 決算書速読術
以下、同様に「8771イーギャランティ(金融サービス)」の例
①への解答
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180316/22/shdhsckctuktuctu/09/86/p/o0940020514150882675.png?caw=800)
→全く問題なし。
②③への解答
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180316/22/shdhsckctuktuctu/f5/c3/p/o0615048214150899160.png?caw=800)
前払費用の増加で前年比550Mの負のギャップが生じている。
=当期(29.3期)は前期と比べて費用を先送りしている。
=営業利益が増えていて、営業CFが伸びていない説明になる。
「3.定量分析①」の「A⑴⑵利益の質の分析」の図をもう一度見て、営業CFが営業利益よりも分かりやすく小さい年(24,25,26,29)の前払費用に注目すると、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180316/23/shdhsckctuktuctu/9b/90/p/o0457030414150924525.png?caw=800)
いずれの年も前払費用が大きく増加している。
従って一見、営業利益の成長は順調に見えるが、会計操作の懸念がないとは言えないと結論付けられる。
(計画通りに利益が出なかった年は、前払費用として費用を先送りすることで表面上の利益を出している。)
→少し怪しい。
④への解答
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180316/23/shdhsckctuktuctu/ca/5b/p/o0525036814150938974.png?caw=800)
上グラフ(当社HPより)で、売上高と強い相関性を持つ保証残高(当社売上高=保証残高×平均保証料率)が増加(29.3期は前年比14.2%アップ)しているので、来期予想(+15%)も妥当な水準と判断できる。
→全く問題なし。