航空機産業最新動向と新規参入への挑戦
http://www.ssk21.co.jp/seminar/re_S_18105.html
[講 師]
東京大学 総括プロジェクト機構
(政策ビジョン研究センター・公共政策大学院兼務)
特任教授 渋武 容 氏
東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
鈴木 真二 氏
三菱重工業(株) 民間機セグメント企画管理部
マネージング・エキスパート 伊藤 一彦 氏
(株)武蔵情報開発 代表/産業アナリスト 杉山 勝彦 氏
[日 時]
2018年3月19日(月) 午後1時~午後4時30分
[会 場]
ビジョンセンター永田町
東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル
[重点講義内容]
<1>航空機産業の現状と展望
渋武 容 氏【13:00~13:30】
世界の航空輸送需要は今後20年で約2倍に成長し、
中でもアジア・太平洋が最大市場になると見込まれている。
近年大きく成長した日本の航空機産業は、同時に転換期を
迎えている。完成機事業の特殊性と意義を踏まえながら、
日本の同事業への参入を機として浮かび上がってきた
各種課題やさらなる産業発展のために求められる取り組みを
他国の取り組みも踏まえて紹介するとともに、昨今の
国際競争と協調の構図についても併せて触れてみたい。
1.航空機産業の特徴と構造
2.完成機事業の意義とインテグレーション能力
3.市場参入への課題と求められる取り組み
4.航空機関連産業の拡大への取り組みの方向性
5.質疑応答/名刺交換
<2>航空技術動向
鈴木 真二 氏【13:40~14:30】
民間旅客機は、製造された機体が20年以上使われ続けるので、
新規開発には既存機には無い飛躍的な優位性が求められる。
また、過酷な環境で長期にわたり運用するための高い信頼性、安全性も
必須である。そのため、航空技術は先端的でかつ広い技術波及効果を
持つと認識される。開発国が、研究開発に大きな支援を行うのは
そのためである。講義では航空技術の特徴と動向、およびその将来を
説明する。
1.航空機開発の歴史におけるイノベーション
2.航空機に求められる技術の特徴
3.先端技術動向
4.将来の航空技術
5.質疑応答/名刺交換
<3>製造事業者から見た認証-安全証明
伊藤 一彦 氏【14:40~15:30】
相互認証推進専門委員会の活動を通じて明らかになった「装備品メーカ
各社の自社製品を航空機に搭載するために必要なFAAのForm
8130-3やEASAのForm1(安全証明)を取得するための
様々な取組み」を紹介することで、わが国の航空産業が抱えている
安全証明上の問題を明らかにする。また、わが国で製造された部品や
装備品を日本の安全証明(JCAB Form18)で全世界に
送り出すことができるようになるには、MRJの型式証明をわが国で
維持できるか否かが試金石となることを示す。
1.日本航空宇宙工業会、相互認証推進専門委員会の活動
2.わが国装備品メーカのFAA/EASA安全証明
(Form8130-3,Form1)取得方法
3.JCAB PMA制度
4.MRJと共に築く、装備品適合証(JCAB Form18)の信頼
5.質疑応答/名刺交換
<4>航空機クラスターと中小企業の挑戦
杉山 勝彦 氏【15:40~16:30】
近年、航空機産業への新規参入をめざす新たな動きとしてクラスターの
組織化が活発化しており、航空機産業の裾野を拡げる動きとして
注目されている。しかし、これらクラスターが最終目標とする共同受注・
一貫生産体制を確立する試みは、成功しているとは言い難い。
ここでは、代表的なクラスターであるエアロスペース飯田と
Japan Aero Networkのケーススタディを通して、
共同受注・一貫生産型クラスター成功の条件を探る。
1.航空機関連中小企業の特質と事業内容
2.航空機クラスターとはどのような集団か
-エアロスペース飯田にみるクラスター活動-
3.クラスターによる共同受注・一貫生産確立の条件
4.航空機クラスターの成功事例
-ジャパン・エアロ・ネットワークのビジネスモデル-
5.質疑応答/名刺交換
[PROFILE 渋武 容(しぶたけ ひろし)氏]
1973年大阪府生まれ。1995年東京大学法学部卒業、
同年運輸省鉄道局。四国運輸局企画課長、航空局航空事業課
(管理課東京国際空港再拡張事業推進室併任)、関東地方
整備局企画部環境調整官など、航空や交通観光地域づくりに
携わるほか運輸安全・危機管理も担当。2011年新潟県
観光局長、2013年北海道運輸局企画観光部長、
2015年同交通政策部長、同年東京大学総括
プロジェクト機構航空イノベーション総括寄付講座
特任准教授(政策ビジョン研究センター・公共政策大学院兼務)、
2017年より現職。米国国務省IVLPアラムナイ、
日本航空宇宙学会・日本機械学会・日本観光研究学会等の正会員。
[PROFILE 鈴木 真二(すずき しんじ)氏]
1953年岐阜県生まれ。1979年 東京大学大学院工学系研究科
修士課程修了。(株)豊田中央研究所を経て、1986年
東京大学工学部助教授。1996年より現職。工学博士。
日本航空宇宙学会会長(第43期)、日本機械学会副会長、
国際航空科学連盟理事、日本UAS産業振興協議会理事長、
あいち航空ミュージアム館長(非常勤)、東京大学航空イノベーション
総括寄付講座代表(兼務)など。主な著作:『落ちない飛行機への挑戦
―航空機事故ゼロの未来へ』(化学同人)、『飛行機物語―航空技術の
歴史』(ちくま学芸文庫)、『現代航空論―技術から産業・政策まで』
(共編、東京大学出版会)。
[PROFILE 伊藤 一彦(いとう かずひこ)氏]
1956年 愛知県生。1980年 東京大学法学部卒。
三菱重工業(株)航空宇宙事業本部防衛航空機部長、三菱航空機(株)
カスタマーサポート部長等を経て2017年 三菱重工業(株)
民間機セグメント企画管理部マネージング・エキスパート。
同社の戦闘機、民間航空エンジン、MRJ等の開発や量産に従事。
日本航空宇宙工業会相互認証推進専門委員会委員長など。
[PROFILE 杉山 勝彦(すぎやま かつひこ)氏]
1943年 東京都杉並区生まれ。企業の信用調査、市場調査を
経験した後、証券アナリストに転身、和光経済研究所、メリルリンチ
など国内外の証券会社でエレクトロニクス、航空宇宙防衛産業をカバー。
同時に、産業調査、中小企業支援を目的に、1996年に
(株)武蔵情報開発を設立、長野県テクノ財団主宰の技術研究会座長
などを務める。現在は産業アナリストとして主に航空機産業の取材、
執筆活動に従事。著書に、『ハイテク神話の崩壊』(講談社 1992年)、
『よみがえれ! 国産ジェット 』(洋泉社-2008年)、
『日本のものづくりはMRJでよみがえる! 』(SBクリエイティブ
-2015年)など。