[テーマ]
個別化医療の推進は世界の趨勢
-医薬品企業の巨大な事業機会-
http://www.ssk21.co.jp/seminar/re_S_12356.html
[講 師]
ファーマ・マーケティング・コンサルタント 井上 良一 氏
中外製薬株式会社
プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット
R&Dポートフォリオ部長 高梨 契典 氏
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
IVD事業本部 ライフサイクルマネジメント部門
メディカルマーケティング部 部長 田澤 義明 氏
[日 時]
2012年10月29日(月) 午後1時~4時50分
[会 場]
SSK セミナールーム
東京都港区西新橋2-6-2 友泉西新橋ビル4F
[重点講義内容]
<1>進展する個別化医療:現状と将来展望
井上 良一 氏 【13:00~14:10】
最近世界の医療に個別化医療という新しい医療が台頭している。
これはがん患者の持つ遺伝子タイプを診断薬にて同定して、
そのタイプに応じて薬剤を投与するという、診断薬と治療薬を
コンバインしたテーラー・メイド医療である。
患者はより有効でより副作用の少ないがん治療を求めているから
進展せざるを得ない。本医療はすでに乳がん、大腸がん、
血液がんの一部で成果を上げており、今後は肺がん、皮膚がんや
他の難治性がんでの普及が期待され、またがん以外の重篤な疾患への
適応可能性を持っている。本講は個別化医療の現状、FDAなど
規制当局の動き、リードしている医薬品企業の実態、
個別化医療を進める上での諸課題、
個別化医療のビジネスモデルなどを検討する。
また本医療は医療産業構造を変えてしまう
破壊的イノベーションであるが、今後の医薬品企業にとっては
巨大な事業機会であり、その事業参入を強く薦めたい。
1.2011/2012FDA新薬承認状況
2.FDA承認個別化医療の現状
3.代表的リーダ企業の診断薬・医薬品のパイプライン
4.がん領域でのアンメット・メディカル・ニーズ
5.融合遺伝子に注目した創薬
6.薬価・医療経済的評価
7.診断薬の保険点数
8.診断薬メーカーとの提携
9.破壊的イノベーションとしての個別化医療
10.個別化医療のビジネスモデル
<2>中外製薬の個別化医療への取り組みについて
高梨 契典 氏 【14:20~15:30】
個別化医療は効果と安全性の両面で優れた治療法として世界的に
関心が高まっている。当社の個別化医療への取り組みを紹介し、
課題や今後の期待、治療薬とコンパニオン診断薬の同時開発の
ベストプラクティスについて報告する。
1.個別化医療に関わるステークフォルダーのベネフィット
2.中外製薬の個別化医療への取り組み
3.個別化医療-医薬品開発から経験した留意点
4.治療薬とコンパニオン診断薬の同時開発のベストプラクティス
<3>個別化医療に向けたコンパニオン診断薬の開発と
臨床運用における課題
田澤 義明 氏 【15:40~16:50】
EMAとFDAは2011年6月と7月に、コンパニオン診断薬
(CoDx)の開発、臨床試験及び薬事承認等に関する
ガイダンス案を公示し、FDAは8月に、新薬とそれに対する
コンパニオン診断薬を同時に薬事承認した。
本邦においても2012年春に2つの抗がん剤とそのCoDxを
同時期に承認し保険適しており、実用化に向けての具体的な事例を示した。
しかし、個別医療の普及には新薬と検査薬の同開発や医療の諸制度など
改善すべき課題も多い。
日本における個別化医療推進に向けた諸問題を検証し、
今後の方向性について考察する。
1.欧米のコンパニオン診断開発に関するガイドライン案と
日本の医療におけるインパクト
2.欧米と日本の医療諸制度の違いと
先進医療の臨床運用における日本の課題
3.コンパニオン診断薬の臨床評価と
薬事承認申請要件に関する課題と業界の考え方
4.個別化医療がもたらす診断薬企業へのインパクト
5.コンパニオン診断薬の保険償還における現状課題と今後の展望
6.個別化医療推進に向けた政・官・産・学の動向
7.医療機関の取り組み事例と課題
[PROFILE 井上 良一(いのうえ りょういち)氏]
1963年 京都大学経済学部経済学科卒
1976年 ミシガン州立大MBA取得
1977年 サンド薬品(現ノバルティスファーマ)入社。
市場調査、プロダクト・マネジャー、臨床開発、
マーケティング・マネジャーなどを歴任
1994年 日本ロシュに転籍。
経営開発室長やシニア・プロダクト・マネジャーを歴任
1997年 同社マーケティング担当取締役
2001年 同社社長室上級顧問
2002年 ファーマ・マーケティング・コンサルタントとして独立。
医薬品マーケティングと医薬品研究開発ポートフォリオ・マネジメントを
職業上の専門としている。
現在「個別化医療とオーファンドラッグの動向」について研究中。
【著書】
「日本医薬品企業の構造改革」(薬事日報社・2002年)
「どこへ行く!医薬品産業」(ユートシャルム社・2008年・共著)
他、医薬マーケティング月刊誌「ミクス」や
医薬業界隔週刊誌「国際医薬品情報」など医薬関連専門雑誌に連載多数。
[PROFILE 高梨 契典(たかなし ひさのり)氏]
1984年 千葉大学大学院 薬学研究科 前期課程修了
同 年 中外製薬株式会社入社 中央研究所配属(消化器薬理)
1985年 群馬大学医療短期学部国内留学
1987年 富士御殿場研究所配属(創薬探索部門)
1994年 薬学博士号受領
1997年 Chugai Biopharmaceuticals Inc.in San Diego,USA配属
・米国臨床開発に従事
2002年 中外製薬本社配属
・消化器プロジェクトのプロジェクトリーダーならびに
ライフサイクルリーダー業務
2005年 プロジェクト推進部長
・社内Early stage(P2まで)全プロジェクトの統括
2011年より現職
・R&Dの全プロジェクト、予算、要員管理
・海外開発子会社統括
・PHC(個別化医療)全社横断的Coordinationなどが主な業務
[PROFILE 田澤 義明(たざわ よしあき)氏]
1981年 日本獣医生命科学大学(旧日本獣医畜産大学)獣医学部卒業
1981年 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
(旧日本ロシュ株式会社・試薬部)入社
1989年 PCR事業担当
2004年 遺伝子診断事業部長
2007年 臨床検査事業本部 マーケティング部門長
2012年 臨床検査事業本部 ライフサイクル・マネージメント副部門長
兼 メディカル・マーケティング部長
(個別化医療を含めた臨床検査薬のメディカルバリューに
基づくマーケティング業務を統括)
学会・業界団体活動を通じて、主に遺伝子検査普及のための検査技術の
適正化と標準化の啓蒙、遺伝子検査のガイドライン整備、臨床検査の
診療報酬改定に関する要望や制度改革に関する業界提案のお手伝いを
行っております。