毎年冬場に流行する感染症には、インフルエンザ以外にもRSウイルスや下痢の原因となるノロウイルス、ロタウイルスなどがあります。またもう3月ですしこの時期では花粉症がみられます。花粉症も微熱、頭痛、眼脂、鼻汁などを伴いますから、風邪と見分けにくい疾患の一つです。まあ治療法はだいぶ被るので、実質的にはそれほど困りませんが。

今週はだいぶインフルエンザは減ってきた印象ですが、代わりに(?)RSウイルス感染が増えてきました。やはりウイルス干渉ってあるんでしょうね。で、今も数人がRSウイルスで入院加療しています。とはいえ、RSウイルスも風邪のウイルスの一つで、感染経路も飛沫感染や接触感染がメインで他の風邪と変わりませんし、治療法が対症療法しかないのも一緒です。だからマスクと手洗いが予防の基本です。また水道水でのうがいはある程度有効ですから、それが出来る子はうがいもするとよいでしょう。ちなみにイソジンうがいは粘膜を傷めたり常在細菌叢を乱したりして、むしろ水道水よりも成績が悪かったというレポートがありますので、お勧めしません。

あとRSウイルスの検査は外来で行うのは1歳未満が保険適応となっていますので、年長児で検査を希望されても基本的にはお断りしていることが多いです。乳児は重症化しやすいので検査する意味はありますが、それが出ようが出まいが予防法も治療法も変わらないので、私は基本的にはお勧めしてないですね。お子さんが痛くて待たされるだけで治療上のメリットはありませんから。

【感染症ニュース】RSウイルス感染症第7週(2/12-18)全国定点0.15 医師「着実に増加 動向気がかり」 大阪府では翌第8週更なる伸び (kansensho.jp)