着信履歴1:
高校時代の友人、キノコちゃんに話した。
話しながらやっぱり 涙がポロポロ出てきてどうしようもなかった。 キノコちゃんは
『それは会社が悪いよ』
とか
『職安に相談したほうが』
とか
とっても親身で適切な相談相手になってくれたけど
あたしの脳内はもうストップしてた
とりあえず 知らないところに行きたかった。
東京も実家も神奈川も 自分ががんばって生きてきた土地から 一瞬でも早くはなれたかった。
バスを待っている間に考えて、宮崎にすむハクナにメールした。
『今そっち向かってるから』
2つ返事でOKしてくれたハクナは、大学時代同じ居酒屋で働いてたラガマフィンな男友達。
とりあえず大阪に向かってそこからなんとか宮崎に行こうと思う、と電話で話すと、すぐに大阪から宮崎まで行く方法とそれぞれの金額をメールしてくれた。
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21:05 バスに乗る。
とにかく疲れたあたしは意外とすぐ眠れた。
夜中、一番後ろの席の酔っぱらいがうるさくてすごくイライラした。
些細なことにもイライラしちゃう自分にもむかついた。
しばらくしてバスが静かになった。