一昨年の10月にシャスタの我が家にやってきたニャー子。
彼女は、この家に以前に住んでいた人のネコでした。
だから、この家のネコだったのです。
元の飼い主は我が家から3kmほど北に引っ越していたのですが、ニャー子はそこから家出して自分の家に戻ってきたのです。
飼い主が、たった一度だけ首輪を外したその日に。
その首輪には、飼い主の名前も連絡先も書いてありました。
完全に計画的な家出です。
6月にいなくなったそうなのですが、10月に我が家にやってきました。
それまでは、近所の家を回ってえさをもらって暮らしていたようです。手を尽くして飼い主を探して見つかったのですが、その飼い主もネコが飼えない場所に引っ越すことが決まっていて、次の飼い主を探していたという事情もあって我が家で引き取ることになりました。
一昨年は、私達が帰ったあとは、ニーナが我が家に住むことになっていたので、ニーナと一緒に冬を越しました。
昨年は、私達が日本に帰ったあとは、我が家に住む人はいないのでニーナに預けようとしたのです。
でも、ニャー子の抵抗にあいました。
よそへ行く気がないようなのです。
また、家出して帰ってくるのは目に見えていました。
でも、寒い冬も来るし、さすがにネコだけにして帰る訳にはいかないし・・・
私達は悩みましたが、ニャー子の意志は固い
そこで、私達が感じているニャー子の思いを確認する意味もあって、アニマルコミュニケーターさんにお願いして、ニャー子に話してもらいました。
できれば、ニーナの家に行くように説得したかったのですが・・・
「もし、ここで一人で暮らして死ぬことになっても本望。よその家に閉じ込められるのは死に値する。」というはっきりとした答え
「庭で暮らして寒くなったら、近所の家に潜り混むから大丈夫」と言うのです。
お手上げです
それで、ニャー子を一人暮らしさせることにしました。
とはいえ、ネコが出入りできるようにドアをあけて置くのは、いくら平和なシャスタでも心配ですし、野生動物もくるので、家が荒らされることもあります。
そこで、庭にある井戸の水をくむ上げるためのポンプが置いてある小屋をニャー子の家に改装しました。
小屋といっても、床はフローリングだし、窓もドアもあるし、照明も電源コンセントもあるので、十分部屋として使える状態です。
壁に穴を開けて、キャットドアをつけて、ポンプは電気系統の配線が危ないので、壁を作ってニャー子が入れないようにしました。
それでも6畳くらいの広さはあるので十分です。
絨毯を引いて、猫用ベットと毛布、自動えさやり器、自動水飲み器など・・・を揃えて、ニャー子ハウスの完成です。
ニーナが毎日、様子を見に行ってくれているし、寒くなってからはオイルヒーターをつけてもらって、十分に温かく暮らしているはずです。
でも、先日、雪が積もりました。
庭にはこんなに雪が・・・
雪の中、どうしているかな・・・と思いましたが、よく考えてみると、ニャー子は、この家で何度も冬を越しているのです。私が心配することでもないのかもしれません。
ニャー子をひとりで置いて帰るにあたり、近所の人やニャー子ハウスの改装をしてくれた大工さんに事情を説明したところ、誰もネコが「こう言うので…」という話を否定したり、驚いたりしないのです。「それは、そうだろう。」と言うのです。「猫だって自由がある」と…
誰も猫と話すことに対して懐疑的ではないし、自分だって話していると言うのです。
さすが、シャスタ!と思いました。
意識が違いますよね。
ご近所さんやニーナに守られて、ニャー子の一人暮らしは続いています。