シャボン玉のように消えたその願いを探す
こんばんわ。霧堵です。
難産でした。
というか、今日中にあと一本upなんてできる、のかな?
ギブアップしてしまいそうな予感があるけど、がんばってみます。
今回は、彩花と引き離されて直ぐに雨丸です。
CPは・・・・・・ないかもしれないですが。
彩&雨です。
「・・・僕・・・・・・。どうして・・・・・・?? 一人・・・・・・」
暖かな日の光の注ぐ部屋で、ぼんやりとしつつ、日向ぼっことをしていた雨丸。
その昼下がりの暖かな時間の中で、ゆっくりと静かに眠りに落ちる。
深く。
深く落ち込んだ意識の中で。
過去の欠片が穏やかな夢を誘う。
すでに失った思いの中で、夢という名のやさしい・・・・・・残酷な、暖かい思い出を語る。
シャボン玉のように消えたその願いを探す
肩に。
かすかに小さな手の感触がある。
穏やかで、やさしい声が。
ゆっくりと。
ゆっくりと覚醒を促す。
「めぇ。おはよう。・・・おはようの時間だよ」
聞き覚えの無い。
でも、胸が温まるようなそんな思いを与えてくれるその声をもっともっと聞いていたくて。
誰が奏でているのか知りたくて。
ゆっくりと瞼を押し上げて、声のした方を振り向く。
「う、うぅ・・・ん・・・・・・。だれ・・・・・・?」
「めぇ? 僕ですよ」
「ぼく・・・・・・?」
「めぇではありませんよ」
くすくすと落とされた声がとても楽しそうで、目をパチパチと数回動かすことでぼやけていた視界が動く。
ぼんやりとした。
人形のように見えていたその影が。
ゆっくりと輪郭を持つ。
「僕ですよ。彩花です」
「あやはな・・・・・・」
漆黒の髪に、濃い・・・深い紫色の瞳が強い印象として残るだろう。
呼びかけられていた、優しい声とその姿がぴったりと重なった。
「昨日はいつもより疲れていたようでしたから起こそうか迷ったんですよ」
「きのう・・・???」
ぼんやりとしか纏まらなかった思いが。
急に明確となる。
昨日、訓練自体はそう難しいものではなかったのだけれど。
持久テストのようなものだったから。
すごく。
すごく疲れて。
そのまま崩れるように眠ってしまいたかったけれど。
彩がダメだって言って。
彩に抱きかかえられるようにして、部屋に戻って寝入ってしまったんだった。
「めぇ? 目が覚めましたか? もう少し休みたいですか???」
「だいじょうぶだよ。彩。僕も起きる」
眠い目を擦りつつも起き上がろうとすると、彩が手を掴んで止めた。
「まだ眠そうですよ、めぇ。もう少しなら大丈夫です」
「彩と一緒が良いんだもん」
さっき。
ほんの少しの覚醒前の時間。
パートナーで喪えないはずの彩が分からなかった。
あの恐怖。
あの空白の自身をもう一度体験したら。
そう思うと、眠たくてもここで目を覚ました方がずっと良いことのように思える。
「大丈夫です。僕はめぇとずっと一緒ですから、・・・ね」
でも、彩は。
怯えていることをはっきりと感じ取ってくれていて。
それでもこの言葉をくれている・・・・・・?
「ほんとう・・・・・・?」
「僕がめぇに嘘をつくはずがないじゃありませんか」
彩が声が。
安心感を呼ぶからだろうか?
なんだか、起きていられない。
起きられそうに、無い。
「めぇ・・・・・・。そんな風に無理して起きていなくても良いんですよ。そばに居ますから。もう少し休んでいて下さい」
「あやっ!!??」
彩が抱きかかえるようにして一緒に横になってくれて。
傍にある暖かな温度が安心を誘う。
幸せな思いそのままに、もう一度。
そのまま、深い眠りに落ちていった・・・・・・。
目を覚ますと、そこはおじい様に与えられた自室で。
本を読んでいたときに。
うとうとと眠ってしまったのだろうか?
でも。
このまま流れ落ちている涙はなぜか止まらずにいた。
いつも。
おじい様がいらっしゃらない時間は。
一人で本を読んで過ごしていたはずなのに。
寂しいと思うのは。
悲しいと感じるのは。
一人ということに違和感を覚えることは。
何故なんだろう―――・・・・・・