今回はちょっと特別な神社をご紹介。
皆さんは「津島ノ宮駅」という駅をご存知だろうか。この駅は、1年で2日しか使われない臨時駅とされており、その2日というのが、津島ノ宮の名の由来であろう、「津嶋神社」の夏季例大祭が行われる日だ。
というわけで、2022年8月4日、讃岐國民である私は、高校時代の友人を引き連れて、津嶋神社へやってきた。
因みに、2022年度の津嶋神社夏季例大祭は、2019年以来3年ぶりの開催だった。
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「津嶋神社」は、瀬戸内海(香川県三豊市)の海上に浮かぶ“津島”と呼ばれる島に祀られている。津島は、沖合い250mに浮かぶ周囲132mの小島。
そんな島には、『素盞鳴命(すさのおのみこと)』を祀る本殿、幣殿、拝殿、神饌殿、社務所、守札授与所があるが、この島へ渡れるのは年に一度、前述した夏季例大祭の時だけ。そのため、夏季例大祭の参拝者は延べ10万人(コロナ前)を超える。
さて、津嶋神社は全国でも珍しく、子供の健康と成長の守り神として信仰されている。
豊臣秀吉が政権を握っていた文禄年間の6月から8月にかけて、津島がある浦に女の謳う声が聞こえたようで、その声のもとを当時の村人たちは捜索を開始。
その際、巫女に託して「我は海中に住む神。名は津嶋神という。今よりこの島に祀るべし。祠など造る必要は無い。何よりまず、木を植えるべし。それが我神体なり。さすれば、村の子供、牛馬を病から守るなり。」というご神託があり、ムラの人たちは早速、鳥居をたてて津島に祀り、以降旧暦の6月24、25日の両日に祭りごとを営んだ。
これが、現在の夏季大祭の始まりとされている。
また、津嶋神社は別名「牛頭天王」とも呼ばれている。
ある年、牛馬の病気が大流行したそうだが、女の謳う声が聞こえたこの村では一頭の牛馬も病気にならなかった。このことから、子供だけでなく、家族と一緒に牛を連れて多くの参拝者が訪れるようになり、無病息災を祈願した津嶋神社の赤いのぼりが農家の牛小屋の出入り口に祀られるようになった。
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1.津島ノ宮駅
津島ノ宮駅はJR四国・予讃線の臨時駅。駅の雰囲気は大体写真の通りで、神社を参拝する方だけでなく、鉄道を愛するマニアさんも沢山訪れていた。
2.手水舎
3.最初の鳥居と遥拝殿
遥拝殿とは「遥」か彼方から神社を参「拝」するために作られた「殿」という意味であり、実は夏季例大祭以外も、遥拝殿まではいつでも参拝することが出来る。
例えば、伊勢神宮に参拝するのが遠すぎるから、東京に遥拝殿としての「東京大神宮」がある、そんな感じだ。
4.橋への入口
因みに、橋を渡るには通行料が必要。大人500円、小学生200円。
なお、この橋は別称「倖せ橋」と呼ばれており、この橋を渡った様々な方が、後日幸せなことに出会ったという体験談もある。私にもないかなぁ…
5.本殿
ここに「素戔嗚尊」が祀られている本殿などがあり、夏季例大祭の日しか訪れることが出来ない処。勿論、ご利益は「子供守護」。その他、「素戔嗚尊」が祀られているから、厄除けや開運、縁結びなどでご利益が得られる。
6.御朱印
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《今回訪れた神社〉
讃岐一社 小児守護神 津嶋神社
〒767-0031
香川県三豊市三野町大見宮ノ尾末7463番地
○ アクセス
JR四国 予讃線 詫間駅から車で5分
※ 夏季例大祭開催日のみ、臨時駅津島ノ宮駅から徒歩1分。
駐車場 約30台(夏季例大祭時は臨時駐車場を増設)
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