子どもはそれぞれに性格の違いがありますから、接し方もそれぞれの違いを認識しつつ、より心の扉を優しくノックするように心がけないといけません。
厳しくすることで本領を発揮するタイプ(剛)、優しく接することでやる気を開花させるタイプ(柔)など、子どもによって接し方への反応が違ってきますから、難しくもあり、面白いのです。
この性格は大人になっても持ち越すことが多いようで、スポーツの世界においても、アスリートが競技本番の前に、自分の体をバシバシと叩くタイプ(剛)、体をさするタイプ(柔)など、自分の性格や体にあった信号を送って、自身のパフォーマンスを引き上げます。
バスケでも、フリースローの時に、手元で何度が強くドリブルを突いてうつタイプ(剛)と、手の中でボールをスルスルと回転させてうつタイプ(柔)がいますよね。子どもは上手い選手を見て真似をしていますが、実際に本人にあった行動かどうかは、見てあげる方がいいかもしれません。
但し、「この子は何を考えているのだろう」、親でさえも分からないこともありますから、接し方の答えを見つけることは容易ではないですし、変に“正しい答えはある”と思わない方がいいかもしれませんね。
算数のようにわかり易い答えがあるものではないので、その日の天候によって、その日の気分によって、その日の朝の占いによって(笑)、上手くいくこともあれば、上手くいかないことも。
だから私も指導する中で、「今日はこうしよう!」と心に決めて練習に臨んだ時ほど、心打ちひしがれて帰宅することは多くありましたが、それもミニバス。子どものその日の気分や、勿論、私自身の気分もありますから、しっかりと“感じながら”指導することが大切ですね。
私も、子ども達も、みーんな“生き物”なんで、思った通りにならないから面白いんでしょうね。
ちょっと話がそれますが、ゲームをクリアするために「攻略本」を購入して、その通りに進み、結果、クリアが早まることを楽しみにするタイプの方、いますよね。
私も実は、そのタイプです…というか、でした。
先が不安なロールプレイング・ゲームほど、攻略本に頼ってしまって、結果、自分で考えることを恐れ、何かに従うことで安心感を得ていた幼少期だったと思います。
いわゆる“義務教育型”?
小学4年生から始めたバスケットでも、今思えば、周りの仲間に頼りっぱなしで、自分から、自分の意志でプレーを始めたのは、高校生になってからかな?
それまでの自分から、今の自分に少ならからず変化した要因は何だったのか…。
一つは“挫折を味わう”といった経験で、新たな道を開拓したこともその一つかと。
“失敗は成功のもと”と言いますが、挫折は自分自身の転機となり、飛躍するための原動力になるうる可能性があるのではないでしょうかね。
今日はちょっとナーバスな話をしてしまいましたが、要は、今から起こる失敗は「決して失敗じゃない」と言いたいのです。
「守るな、攻めろ!」「逃げるな、向かえ!」とは言いません。
一緒に 『挑戦しようぜ!』 と言いたい。
目の前の新たな壁は、己の足で近づき、己の手で登るのです。
だから壁を登るといった挑戦を避け続ける、回避し続ける限りは、その先にあるものが何なのか、わからない訳で。
バスケであれば、私のような三流選手であっても、小さい時から大人になるまで、続けてきたことで登り続けた小さな壁の連続。だから、その先に待っているものが、少なからず理解できるから、指導者になって伝えている訳で。
バスケを始めたばかりの子どもにとっては、その壁を乗り越えた先に何があるかなんてわかる訳もなく、だから登る勇気も、その壁に挑戦する自信もない…当たり前のこと。
だからこそ、個々によって性格の違いを理解した上で、登った壁が高いか、低いかで計るのではなく、どんな壁でも登れた瞬間を見つけてあげて、誉めてやらねば…いけません。
大きな壁を登った瞬間はわかりやすいのですが、小さな壁を乗り越えた瞬間…彼なりに“思い切って挑戦した瞬間”は、成功しようが、失敗しようが、「よくやった!」と勇気と行動を認めてあげること、その積み重ねが人を成長させるのでしょう!
今、子ども達によく例える話で「オセロ」の話。
初めに決めた目標がオセロの白石だとして、その後、失敗の連続で黒石が続いたとしても、最後に成功することで白石が置かれた時、それまでの黒石が白石に変わる…失敗を恐れて途中でやめてしまえば、それまでの失敗は失敗のまま終わってしまうので、成功するまでチャレンジ(挑戦)することはやめずに続ければ、いつかその失敗は成功に変わる…と。
単純なことでも、物の考え方ひとつで、前向きになったり、後ろ向きになったりと、人って気持ちで180度進む方向が変わるものですから…子ども達にかける言葉は、より慎重になる必要がある…って、そんな話を今日はしてみました。。。