前回まで、戦略的アウトソーシングのモデルである中国へのアウトソーシングについて述べました。しかし、このモデルは現状ではなかなかハードルが高く、入力や起票などの反復業務を大量に行うような業務が適していると述べました。



しかし、大型で戦略的なアウトソーシングとしては、以前にも述べたようにシェアードサービスセンターを丸ごとアウトソーシングするモデルがベストであることには変わりはありません。その場合、以前に述べた「シェアードサービスコンソーシアム」というモデルがベストと考えられます。しかし、「シェアードサービスコンソーシアム」も核になる企業の戦略と強い意思がなければ実現は困難だと考えられます。


したがって、「シェアードサービスコンソーシアム」が困難だとすると次善の策としては、オーソドックスに考えて、アウトソーサーの中で能力の高い企業に委託する手法が考えられます。しかし、大型で戦略的なアウトソーシングのビジネスモデルを確立して優位に立っているアウトソーサーは見当たらないように思います。


早くアウトソーシング業界で優位な位置を確保する企業が表れ、アウトソーシングを望む企業のニーズに応えて欲しいと思います。


私自身、アウトソーシング事業を推進してきました。また前回まで述べた中国へのアウトソーシングの実情にも触れてきました。このようなことを踏まえ、次に企業のニーズに応えるアウトソーサーになれる条件に付いて述べてみたいと思います。



第1回目の本日は、「アウトソーシングの捉え方」について述べます。アウトソーシングというと、反復的で定型的な業務の受託で、誰でも遂行ができるようなイメージに捉えがちです。


しかし、アウトソーシングの対象となる間接業務も企業の中でいろんな制度や仕組みに則って対応します。間接業務を形作るベースになる制度や仕組みも企業の環境適応の中で変更を余儀なくされます。たとえば、人材の活性化の為に、様々な人事制度の変更を行うことになります。このように、制度や仕組みが変わると間接業務の変更も当然のこととして起こります。つまり、むしろ「変化は当たり前」と考えなければなりません。



反復的で定型的と言っても、継続するサイクルは」永遠ではなく短いものとして考えなければなりません。今後企業の環境適応の多くなることがますます予想されると一層変化の」サイクルも短くなり、業務の変更のサイクルも早くなると思われます。


更に、業務手順は制度や仕組みに基づいて策定することになりますが、全てを手順に表すことは難しいと思われます。また制度に合致しているかどうかのグレーゾーンのような取引も出てきますし、制度にないような取引処理も出てくるでしょう。


したがって、現実には目の前の取引をどのように解釈するや、関係者への理解を得るようなことも出てくると思われます。反復で定型的と言いますが、この場合制度や仕組みに沿った取引が全てと言う前提に立脚しています。しかし、今述べたように全てが、制度や手順に則り処理が出来るとは限らないのです。



以上に様に考えると、日常行われている間接業務は反復的で定型的と言うわけではありません。

改変や一定の判断が必要な業務と言えます。あえて、反復的で定型的というのはその傾向があるというくらいの解釈の方が正しいと思われます。



続きは次回とします。