前日のづづき

 

1.[塗装上の注意](製品のラベル)の記載について、

「15.本製品は屋外木部用です。屋内木部への塗装はお控えください。屋内木部に塗装する場合は、姉妹品の「キシラデコールインテリアファイン」をご使用ください。」に対して

 

ラインを引いた「屋内木部への塗装はお控えください。」の

「お控え」とは、禁止に対して、消極的な言い回しです。

なぜ、「屋内木部への塗装には使用しないでください。」と、

あるいは、「使用できません。」と禁止しないのでしょうか。

 

2.[安全上の注意](製品のラベル)の記載について

「下記の3~6について医師の手当てを受ける際は薬剤名、成分(石油系溶剤、木材用防腐剤・防カビ剤・防虫剤)、症状、被爆状況を告げてください。」に対して

 

医師は、塗料の有機溶剤による健康被害に対して、まったく無関心です。安全データシートも見ようとしません。

急性中毒で救急車で運ばれない限り、有機溶剤による健康被害を認めないし、現状、手当はありません。

 

キシラデコールという製品の溶剤である有機溶剤の毒性を社会に注意喚起せずに、中途半端に安全性を強調しているからではないでしょうか

 

3.キシラデコールパンフレットの「キシラデコールの安全性」の「1.作業者への安全性」と「2.居住者への安全性」では、

「乾燥するまでは、換気を良くし有機溶剤による中毒の防止や臭気の低減に配慮してください。」と「シックハウス症候群の原因と言われているホルムアルデヒドや、厚生労働省の検討会により、室内濃度の指針値が策定された揮発性化学物質は使用しておりません」に対して

 

揮発性化学物質に指定されているものとして、安全データシートでは、キシレン、エチルベンゼンが少量でも入っています。

また、ナフタレンは、特定化学物質2類に改正されています。

1.2.5-トリチルベンゼン、1.2.4トリメチルベンゼンは、化管法では、第一種指定化学物質です。

この他の溶剤も全て化学物質で、身体に害のある有機溶剤です。開示されていない成分(企業秘密)もあります。

なのに、、なぜ中途半端に安全性を強調するのでしょうか。

 

6名の塗装職人の方に、屋外用キシラデコールに対する感想を聞きましたが、全員が、「臭いがきつい製品」と言われました。

 

有機溶剤を扱う企業の数社は、塗装の段階で出る刺激臭に毒性があることや、急性中毒の問題と、低濃度でも長期に曝露することによる慢性中毒の注意喚起をしています。

 

日本は、4季があり気候は温多湿のため、伝統的に木造文化なので屋外用塗料はなくてはならないものです。だからこそ、使用者、関係者、周囲の環境に、その危険性を正しく周知する必要があることを伝えたいです。

 

次回は、有機溶剤による健康被害や化学物質過敏症などの症状や訴訟と医師の対応などについて・・・の予定。