退去逃亡者からの電話 | 30代リタイヤ 英会話子育てフィリピン移住戦略

30代リタイヤ 英会話子育てフィリピン移住戦略

不動産投資で自由を築く!
30代でサラリーマンを辞め、アパート経営を軸に英語教育のため子育てセミリタイヤ生活をフィリピンで実現するまで。
現在進行形のお話です。


電話

あれから3日が過ぎた。未だ前入居者からの連絡はない。


電話番号を知らないので俺から連絡することも出来ない。


唯一助かったのは敷金を2ヶ月分預かっていたことだ。


ここの家賃は11.5万円だった。


つまり敷金は23万円預かっているのだ。


本当にバックレたにしても、この分は取り敢えず手に入る。


改めて敷金の大切さを思い知らされた。


このアパートを譲ってくださった前オーナーに感謝する。



途方に暮れていても何も始まらない。


専門家より見積もりを取り、リフォームに備えた。


この部屋は55㎡と広めの間取りなので


クロスの張替えだけでも2ヶ月の敷金分を超えていた。


その他、ドアの引っかき傷やサッシ部分の修理、


部屋中にやたらと張り巡らされたケーブル、


室内外に放置された残地物、


これらを修繕、廃棄処理するとなるといくら掛かるのか、


考えただけでも胃に穴が空きそうだ。


満室オーナーチェンジは見えないリスクが山積みだ。



翌日の夕方知らない携帯番号から電話が入った。


「はい、もしもし」


「あ、○○です。まだ敷金を返してもらっていないので、


どうすれば良いかと思い電話しました。」


前の入居者からだった。


あんなに待っていた連絡なのに俺は複雑な気持ちだった。


なぜなら、連絡がなければ23万円はそっくり俺のものになった。


だが、電話の向こうのまだ見ぬ女性は敷金の返還を求めている。


あんなに部屋を汚しておきながら、サッシを壊し、


残地物を放置しているのに、敷金が戻ってくると思っているのだ。


この根本的なギャップはある意味とてつもなく恐ろしい。


俺は覚悟を決めてこう切り出した。




「ご連絡ありがとうございます。先週部屋を拝見しました。


残念ですが、クロスの張替えだけでも現在お預かりしている


敷金以上の費用が掛かることが明らかになりました。


つきましては破損部分に関して追加のご請求を考えています。」



しばらく沈黙があった。 


無理もない向こうとしては全くの寝耳に水であろうから。 


返金どころか支払いを要求されている事実を飲み込めないでいる。


電話の向こうの女性はヒステリック気味にこう言ってきた。


「私ではわからないので主人とあってください。」


「了解しました。それでは今週の日曜日は如何でしょう?」


携帯に着信履歴があるから、もう大丈夫だ。逃がすことはない。


何かあればこちらから電話できる。再度アポを取った。


そして先週末は約束どおり現地でずっと待っていた旨を


嫌味を込めて伝えてから電話を切った。


さあ、いよいよ直接対決だ!


交渉の為の準備に早速取り掛かった。