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写楽ブログ 映像制作/音声制作

大阪の映像制作会社 株式会社 写楽の社長 木内の気ままなブログです。
株式会社 写楽 https://www.sha-raku.co.jp

今年も大阪今宮戎神社の十日えびすに行ってきました。
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さて、昨年は今宮戎神社のついでに通天閣とIKEAに行きましたが(笑)、今年は今宮戎神社のついでに大阪城に行ってきました。
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天守閣に登ったのは10年以上ぶり。昔より広くなりました??

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大阪城天守閣から見た通天閣。

なんだか、十日えびすに行くついでに家族で大阪観光するのが定番化しそうです(笑)。
まあ、住んでいるとなかなか地元の観光地には行きませんから、良い機会ですね。


昨日は大阪城の後、ヨドバシ梅田に行ってマルビルで夕飯を食べてから今宮戎神社に向かいました。

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去年より時間が少し遅めだったので、少しは人が少ないかと思いきや、露店の並ぶ通りからすごい人出でした。


こちらの映像で雰囲気をどうぞ。(HDでも見られます)



手持ち撮影(1080,29.97p)したものをPC処理でブレ補正してみました。最近は家庭用のビデオカメラでも手ブレ補正が強力な機種がありますが、PC処理ではそれを上回ってステディカムに近い感じになりました。面白いですね。


景気の先行きは見えにくい状況が続いていますが、誰にとっても良い年になりますように。
今日、1月7日は七草粥を食べる日です。

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と言っても、私自身はこういうことには疎くて、早起きしていつのまにか作っていたのはうちの奥さん。

七草粥には正月の食べすぎで疲れた胃腸を休める意味もあるんだとか。


七草とは、セリ、ナズナ、母子草(ははこぐさ)、ハコベ、小鬼田平子(こおにたびらこ)、カブ、ダイコンだそうです。

食用としてはカブとダイコンくらいしか頭にないです…(笑)。
お正月。
百人一首の季節です。

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私は小学生の時に実家で家族と何十回もやっていて、うちの奥さんも小学生の時に何回かやったことがあるという事だったので、久々にやってみようという事で年末に見つけて買っておきました。
読み手が居なくてもできるCD付き。 ツ○デレ百人一首じゃないです(笑)。


20年以上前、私の実家にあった百人一首も、読み手不要のカセットテープ付きでしたが、カセットテープだと毎回順番が変わらないので、上の句が一文字も読まれないうちに次の札を取ってしまうというウルトラCが時々(笑)。

しかし、なんとCDではランダム再生で順番をシャッフルできるようになっていました。(ちょっと感動)

しかも、ランダム再生しても筝曲のBGMがブツ切れにならないようにCDのトラック分けのタイミングが緻密に編集されていました。

プレーヤーのピックアップの移動で微妙にタイムラグができたりはしますが、ランダム再生でもBGMのテンポが大きくは狂いません。
また、分割点ではBGMの音量が小さめになっているので違和感もそれほど感じられませんでした。 地味ではありますが、これは秀逸なアイディアと編集技術ですね。
ちなみに、イントロの筝曲+序歌+100歌では、CDの最大トラック数では入りませんが、最後の3歌だけ1トラックにまとめて収録されていました。


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今回は札を並べていますが基本的には「散らし取り」のルールで、お手つきも不問で陣地間のやりとりもせず、最終的に取った枚数が多い人が勝ちとしました。

2人ともブランクは約20年以上。7歳のうちの子も参戦します。

CDを再生して対戦スタート!!

「あ~なんだっけ…」下の句が出てきません…。

上の句だけで「バシィッ!!」と取れた札は、私は藤原道信の「なほうらめしきあさほらけかな」と、蝉丸の「しるもしらぬもあふさかのせき」など数枚のみ。
昔は半数近くは上の句だけで分かったと思うんですが、まあ惨憺たる状態でした(笑)。

案の定、
「わがころもでは つゆにぬれつつ」と
「わがころもでに ゆきはふりつつ」などではお手つき多発。

うちの奥さんも記憶していたのは数えるほどで、3人とも下の句が読まれてから必死で探してました。

と言うわけで新春のガチの戦いは、
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奥さんが46枚、私が40枚、百人一首に初めて参加したうちの子(7歳)が14枚という結果でした。

子どもが14枚取ったのが驚き、というより大人のほうがすっかり忘れていて、ほとんど「下の句かるた大会」でした(笑)。 


続いて、いろはかるた。
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私と子どもで対戦したんですが、子どもが28枚、私が20枚で負けました。ありゃ~。
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おまけ。

小学生の頃、たまたま連れて行かれた「かるた教室」に取材が来て、

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(C)仙台放送

仙台市広報番組「さわやかレーダー仙台」
初春 優雅にカルタを楽しもう! 1987年1月放送
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うちの母がインタビューされていました。
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「若っ!」 23年も前ですもんね。


しかし、古いビデオテープの管理はなかなか大変ですね。以前の統一Ⅰ型のネタでも書きましたが、テープが劣化して画質が悪くなったりノイズが出たり、古い規格だと再生機器が無くなったりしてしまいます。
(統一Ⅰ型のレポートはまた続きを書きま~す)

私もお仕事で1インチやU-matic、BetamaxやHi8、ベータカムなどの旧規格をDVCAMやデジベ、D2にコピーしてきましたが、本数が多いと時間もかかりますしコスト的にも大変…。
特に古いアナログ規格からのコピーをしっかりやろうとすると、様々な状態のマスターテープを最高の状態でデジタイズすることにかなり神経を使うので、誰でも簡単に出来る作業ではなくなってしまいます。


個人的に録画した1987年のこの放送同録は、元がVHSなので質は良くないんですが、TBCで輝度やクロマレベル、HUEを調整してデジタイズ。(OAだとブランキング部分にCBが数ライン残っていて調整に使えるときもあります)
ついでにNLEで輝度信号をシフトして減算して擬似的にゴーストキャンセルして、その後にDTLを付加して音も整えてDVCAM(PDV)テープにコピーしたものです。 (テストを兼ねての個人的な保存用としての私的録画と私的複製の範囲内です)
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年代からしてP3+V1あたりで撮ってたんでしょうかね~?

ただ、これだけやってもマスターテープはまだ捨てていません。デジタル機材の進歩で修復可能なレベルが年々上がっていくので、アップコンもしかりですがアナログ規格のデジタイズは終わりが見えないのです…。
(うちの会社、独自のアップコンは某超解像より上を行ってます)(笑)



それから、世間ではあまり疑われていない気がしますが、DVD-R(有機色素ディスク)は長期保存用としてはおすすめできないと思います。(意見には個人差があります)
DVD-Rにコピー後、マスターテープを捨てている方も多いと思いますが、本当に残したい映像のマスターテープは手元に再生装置が無くなったとしても、DVD-Rにコピーした程度では捨てないほうが良いです。


加速試験の結果ではDVD-Rはずいぶん長持ちするような結果が出ていますが、実際の環境で適切に保管していたはずの年数が経過したDVD-Rの話を色々と見聞きすると、古いテープのままのほうが(カビさえ生やさなければ)よっぽど長持ちしそうな気がします。(意見には個人差があります)

国産有名メーカーでも品質の違いや不良ロット、ディスクの剥離、色素の劣化などなど色々と経験しましたが、やはり第三者機関がメーカー名を伏せずに調査結果を発表してくれないと…。もごもご…。


DVCAMはU規格やVHS、Hi8などの旧規格の受け皿としてよく使っているんですが、業務用のデジタルビデオ規格としてはテープが安い部類のDVCAMでも、テープのコスト(≒\1,200/hour)がけっこうかさむのと、保存場所や検索性が良くないというテープならではの問題もあるので、今後はテープレスとして無機色素ディスクでのBD-R化やイントラ内用のプロキシファイル化も考えて行こうと思っています。

英BBCでは10年ほど前から、映像や音声内容のテキスト情報をイントラ内で見られる軽量なプロキシ映像とセットでライブラリー化しているそうです。最近ではXDCAM HDやXDCAM 422などメインとプロキシ映像の2系統が録画される規格がありますが、ライブラリー化でも真似してみたいですね。
また、日本語の音声認識(テキスト化)の機能が付いてるノンリニア編集ソフトもありますから、(認識性能はイマイチでしたが)そういう機能も活用してみたいです。
あけましておめでとうございます。

旧年中は格別のご愛顧を賜りまことにありがとうございました。
本年もなお一層のご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

昨年は映像業界においても世界不況の影響が感じられる一年でしたが、弊社にとりましては新規のお客様はもちろんのこと、リピーターになってくださるお客様が際立って増えた一年だったと感じています。

お客様の増加や定着は、僭越ながらお客様に弊社の仕事内容をご評価いただいた結果だと自負しておりますが、今後なお一層の研鑽を進めてまいる所存でありますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。


                              2010年1月1日
株式会社 写楽
代表取締役 木内 光




新年早々、余談ですが、
10年以上前、テレビ黎明期から活躍していた大先輩のエンジニアに
 「現場に忙殺されず、1日に10分でも新しいことを吸収する時間を作れ」
 「現場で疑問に感じたことは小さなことでも必ず解決するまで追求しろ」
という助言をいただきました。

以来、その積み重ねは、経験を伴った知識や現場ノウハウとして私自身の血となり肉となり、その考え方は現在でも私の基本姿勢になっています。

私自身、まだお付合いが浅い方とお話しさせていただくと「何が専門ですか?」と質問される事がありますが、撮影・VE・編集・編集システム構築、現場録音・整音・ミックスは、それぞれ専業のエンジニアに引けをとっているつもりはありません。それと、ご存知の方からはDとしての依頼もいまだに…。
 「何でもします」=「低レベル」と先入観で思われたら嫌なので言いませんけど(笑)。

もちろん、同時に複数の役割を兼任できるわけではありませんから、現場では基本的に技術の一役ですが、それぞれの分野を理解している事は、私がテクニカルマネージャーとして複数の会社が関係するプロジェクトで制作フローを検討する際、また、限られた予算やリソースの中で映像制作を進める場合にも確実に役立っていると思います。

昨今は制作会社さんのリクエストで、小規模なロケでは制作さんと技術が私1人だけの時があったりします。「カメラ 兼 照明(3灯キット) 兼 音声(ピン)」では仕事量が多くてけっこう大変なので、率先してやりたいと思う体制ではありませんが、カメラマンではない制作さんがデジ(ハンドヘルド)を回して音声だけ本業が担当というロケよりは100倍マシだと思います(笑)。

最低でもロケの技術はカメラマンと音声の2人、または照明さんを加えた3人で行きたいところですが、他の業界では従来は数人で対応していたような仕事を、付け焼刃の素人仕事ではなくそれぞれメインとしてもちゃんと出来るようなプロが1人で対応する事を求められる場面は増えているようです。

例えば大学でバイオテクノロジーを専攻して、海外のお役所とその分野の特許申請に関して英語でやり取りするような弁理士さん。
私の弟がそれなんですが、バイオの専門知識、技術翻訳、申請のノウハウなど色々な能力を努力して身に付けた上に弁理士の国家資格を取得して頑張っています。
同じ弁理士でも、一人でカバーできる範囲が広いと対応できるレベルが違うんだそうです。

これは経費節減のための「兼任」ではありません。また「広く浅く」という事とも全く違います。
他人よりたくさん努力して「広く深く」という事です。1人が複数の分野を熟知しているからこそ出てくるような発想ってありますよね。

業種が違うので一概には比較できないと思いますが、この「広く深く」という考え方は、映像・音声の制作技術においては「編集しやすい素材」であったり、想定外の事態に素早く的確に対応できる能力、また、延いては制作物の質にも繋がることだと思います。
例えて言うならば、演出や編集を理解しているカメラマンが撮った素材が編集しやすく、またDが気が付かなかった場面の映像を拾っていたり、現場でしっかりした制作的な提案ができる事とも似ているでしょうね。

もちろん、専業のエンジニアを全否定するわけではありませんし、映像・音声制作の現場においては技術を分業する事で質が上がるのは当然の事です。また、業務においては本来は責任分界点が明確でなければなりません。

しかし、私自身の経験として、3D映像や5.1chサラウンドなど演出的・技術的に相乗効果が求められるような場合。また、放送やWebなどでも最終納品の形態がますます多様化していく中では、制作陣の狙いや意図を的確に具現化するため、既存の分業体制に囚われず、マクロと同時にミクロを正確に把握して配慮できるエンジニアが求められる場面は増えて行くと思っています。


これまで数多くの方とお仕事をご一緒させていただいた中で個人的に感じているのは、どんな分野でも第一線での経験年数が7~8年を越えたあたりから、エンジニアの力量は経験年数と年齢だけでは語れなくなってくるいう事。また、専業のエンジニアでも優秀な人ほど自分の専門以外の分野についても関心を持っていて理解も深いという事です。

正しい知識と経験に裏打ちされた理解力や判断力、エンジニアとしての能力は、専業や多分野対応のエンジニアを問わず、どんな場所に自身を置くかという事でも変わりますが、どれだけ意義のある時間を自らの意思で積み重ねてきたか、また弛みない努力を続けているかで差が付いていると思います。

それはいくつになってもどんな立場でも仕事でも、現場に臨む姿勢や態度、また、最終的には制作物の質として現れる最も大事な部分だと思います。私自身、今後も映像・音声技術ともに広く深くで研鑽していきたいと思っています。

何であれ熱意と向上心を失ったら腐るだけですからね(笑)。


さて、ブログの話に戻りますが、私の場合、自社の仕事以外でも幸運な事に高校・大学からの友人や先輩が同業界でエンジニアとして活躍していたり、仕事で知り合った方と親交が深まったりして様々な事柄に触れたり情報交換が出来たりしています。
このブログでは現場のエンジニア同士でもなかなか俎上に乗らないようなマニアックな話題や、あまり追求されていない技術に関する小ネタを取り上げて行きたいと思っています。(3D映像やサラウンドについても取り上げて行きたいと思っています) ネタは山ほどあるんですが、書く時間が…。

また、独断と偏見でぶった切ってほしいというネタがありましたらお寄せください(笑)。
プロンプター撮影で高知に行ってきました。

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うちの会社ではプロンプターを自社所有しているんですが、全国的に見ても他の撮影技術会社さんではほとんど持っていらっしゃらないので、プロンプター撮影でも全国各地からご依頼をいただいています。(沖縄だけはまだないんですけどね)


今回は瀬戸大橋経由で四国入り、大阪から高知の目的地まで380kmほどでした。普段なら阪神高速の水走から高知まで、片道の高速代が1万円を軽く越えるところですが、ETC割引で行きは6,000円以下。帰りは祝日(12/23)だったので、なんと\1,480(高知~中国道池田まで)と\700(阪神高速)でした。 遠距離だとETCの祝休日割引は大きいですね。

淡路島経由で四国入りして徳島道に乗り換えたほうが距離的には少し短かったかも知れませんが、徳島道が2車線の対面通行という話を聞いていたので瀬戸大橋経由にしました。


対面通行しかないところでは仕方ありませんが、少し前に知人から教えてもらったドライブレコーダーの映像(対向車線から車が飛んできて直撃する実際の事故。事故は02分00秒あたり)をYouTube見て以来、なるべく高速の対面通行は避けたいなあ…と思うようになりました。
衝撃ですね…この映像。


撮影終了後、クライアントさんに高知の海の幸とお酒をたくさんご馳走になりました。M社長様、ご馳走様でした。


今回のお土産はこちら。
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さぬきうどんと生そば、母恵夢の塩大福。うどんとそばはまだ食べていませんが、この塩大福はなかなかの美味でした。


高知からの帰り、いったん会社に戻ろうと思っていたんですが、他のスタッフと解散した後、機材を積んだロケ車のまま大阪市内で行なわれたライブに直行しました。お仕事ではなくて完全オフです。

個人的に、お仕事以外でライブに行くっていうのはだいぶ久しぶり。大阪~高知の往復で2日で800km近く運転していてお疲れモードではありましたが、せっかくチケットが取れていたので行ってきました。
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かなり前から好きだったアーティストの久しぶりの大阪ライブだったんですが、LIVE RECORDING SESSIONと銘打ったライブで、(単にライブをそのまま収録するというわけではなくて)ライブの中でレコーディングをしてみようという企画。どんなふうにするんだろうと興味津々でした。

ライブはサポートのアコギのギタリストが一人、アーティスト本人は歌の他に曲によってアコギやハーモニカも弾くというアコースティックライブでした。

ライブハウスは約120名収容。お仕事ではなくプライベートで行ったので、機材は遠巻きに見える範囲で確認してきました。 一般的な機種は遠巻きに見ただけでも型番は分かりますから、ジロジロ見てきたわけではないです(笑)。
映像と音響機材の両分野が分かるっていう方はそれほど多くないかもしれませんが、私の場合は仕事柄です。


FOH卓はM7CL(モニ卓兼用)でFOHのスピーカーはd&b、マルチ録りはPTだったようです。
それと、舞台関係の効果照明のことは詳しくないんですが、最近はLEDのムービングライトもけっこう使われているんですね。

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(M7CLの写真は別の仕事現場で撮影したものです)

私の座席は前から4列目のややカミテの位置。FOHのスピーカーから若干近かったせいか、SRのボーカルリバーブはLF成分を(HPFで)もう少し削ったほうが自然かなあ(贅沢言えばもっと良いリバーブのエフェクターを…)と少し感じつつも、全体的には聞きやすいミックスでライブを満喫してきました。

マイクはボーカルが綺麗に録れているなあと思ったらKMS104かKMS105。
(両機種はカーディオイドとスーパーカーディオイドの指向性違い。客席から見ただけでは外見が同じなので確認できませんでしたが、音を聞いている感じではけっこう狭い感じだったのでKMS105かな?)

ノイマンがKMS104や105を出す以前、個人的にはBETA57AやAT4054、4055が好きで、ライブ収録となるとボーカル用によく持っていって(ボーカルマイクに特にこだわりを持っていないアーティストさんに)提案していましたが(笑)、KMS104やKMS105は私も欲しいマイクの一つです。
多少離れてもすぐにBETA87Aのような細いハイ上がりにならず、C535EBのようなサ行の濁りも出にくい感じ。4054をDAWできっちり処理したような音がいとも簡単に出るような印象で、また感覚的にですがハンドタイプのコンデンサーの中では指向性が狭いこともあってハウリング耐性が良さそうにも感じられました。

その他、アコギはピックアップと451(おそらく現行の451B)、アンビエントには414(LEDが点灯する現行バージョン)が2本立っていました。


ライブでは「レコーディングセッション」の時間が特別に設けられ、初披露の曲も含め途中で間違えると止まったり、P(プロデューサー)判断でリテイクがあったりと、聞いている側が手に汗握ってしまう公開レコーディングでした。

個人的には「リテイクだな」と思ったテイクがP判断でOKだったり、「良かった」と感じたテイクがP判断でリテイクになったり「感覚の違いって面白いなあ」と思っていました。
私自身は完全オフで行ったわけで、OK/NGの判断はしなくてよいんですが(笑)、やっぱりレコーディングしていると言われるといつのまにか仕事モードで聞いてしまいますよね(笑)。

でも、時間が押して仕方なかったのと、アーティストの負担軽減もあったと思うんですが、とりあえずテイク1ではちょっと間違えても途中で止めずに最後まで通しで聞かせて欲しかった…。
それと、曲中はPの指示ばかり気にせず、もっとオーディエンスのほうを見て(ちょっとこざかしい言い方をすれば、オーディエンスを信じて)歌ってくれればなあ…と、ちょっとだけ思いました。(それも演出だったのかな?)


その他、曲によっては歌詞カードが配布されていて、オーディエンスも何回か練習した後に部分的に一緒に歌ったり、即席で練習してアーティストとオーディエンスがハモったり。

女性のオーディエンスが多かったので(恥ずかしさもあって)私自身はなかなか声が出せませんでしたけど、懐かしい曲が聞けて嬉しかったし、楽しかったですね。

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しかし、個人的に不快感を感じてしまったのは(どこの誰だか知りませんが)ビデオ撮影の業者…。
ライブの本番中にカメラのプープー音(TAPE NEAR ENDまたはLOW BATTで鳴るカメラの警告音)が会場内に響き渡っていました。

音楽ライブ(しかもアコースティックライブ)の撮影でカメラのアラームボリュームを絞らずに、会場内でプープー鳴らしっぱなしっていうのはあまりにも無神経ですよね。


私も昔、同じ機種のカメラを使っていましたから、カメラ自体の問題ではなくカメラマンが警告音を絞っていないという人為的な問題だと断言しておきます。
カメラはBVW一体型でしたが、ベーカムの一体型はいまや捨て値で転がっていますから、実は不慣れな素人さんだったのかも知れません…。
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(同型機種の写真)アラーム音量と収録音声モニター音量のツマミ

2時間30分のライブをいまさらのベーカム一体型(最長30分テープ)と固定のPDを最後列のセンターに並べて撮るという選択もイマイチですが、カメラにXLRで音声入力をしておきながらプープー音が外に出るっていうことはイヤフォン確認もしていないっていうことですね。
マルチから外部にVTRを接続していたとしたらバッテリー警告だった可能性もありますが、長時間のライブをバッテリーのみで撮影するという選択も無い話です。

何れにせよタリー(ファインダー内とバックタリー)とアラームのLEDも点滅するわけですから、無人カメラだったとしてもアラーム音を鳴るようにしておく必然性は全く無いわけです。どうしてもアラームを音で聞きたいならイヤフォンでもつないでおくべきでしょう。


前から4列目に座っていた私が会場の最後方にあるカメラのプープー音(警告音)が気になって振り返ってしまったくらいですから、アラーム音量は意識的にけっこう大きくしてあったと思います。

アンビの414は私よりずっとカメラに近い位置にありましたから、しっかり拾っているでしょうね。

うちがもし撮影で入っていたらあり得ない事です。
まったく、とんでもない業者がいるもんで…。驚きですね。


完全オフで行ったのに、プープー音のせいでちょっと冷めちゃいました。

まあ、私の場合、ソニーの放送・業務用のカメラのアラームはいつも仕事中に聞いているわけですから、思わずドキッとしたというのもあります(笑)。


しかし、全体的にはオーディエンスも一緒になってレコーディングに参加していると感じることができる今回のLIVE RECORDING SESSIONはとても面白い企画だと思いました。

一体感を感じることができるこういうライブも良いですね。また行きたいです。

また久々の更新です。
今日はテレビ放送の音量のネタです。

一週間ほど前、アメリカの議会で音量が大きすぎるCMを規制するという法案が出されていましたが、日本の放送でもCMの音量が大きいという状況は似ていますね。

アナログ放送の時代から「CMになると音量が大きすぎる」という一般の方からの質問や苦情は各局に寄せられていたと思います。ラジオ局員だった当時、私も電話対応で説明した記憶があります。
最近、私の周囲では、(エンジニアではない一般の方から)テレビがデジタルになってからはCMの音量のみならず「チャンネルによって番組が聞き取りにくい」とか「しょっちゅうリモコンで音量を変えている」という話が聞かれます。
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米議会でやかましいCMの規制法案が出されているというニュースを見た後、ネット上で検索してみると日本国内でも同じ疑問を感じている方は私の周囲だけでなくかなり多いようです。
ネット上のQ&Aサイトなどでは番組とCMの音量の差を「モノラル番組とステレオCMの違い」だとする回答があったりしましたが、完全に間違っているとまでは言えないものの、主な原因とはかけ離れていますね。


かなり昔、CMは「音量が大きいのも小さいのも広告の趣旨であり演出である」という観点から、放送局に納品されたCM素材は、基本的に搬入テープに記録されている基準レベル(1kHz=0VU)に合わせるだけで、本編の音量に応じての調整はしないのがお約束でした。
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※本来は基準レベルに合わせれば、CM本編も適切な音量になるはず…

しかし、広告効果を上げたいがために他より音量を大きくして目立とうとするCMが増え、みんなが負けじと対抗したためにCMの音量は全般的に大きくなってしまいました。

かなり以前から、国内の業界内でもCM音量の適正化を求める声が上がっていましたが、残念ながら浸透はしていないようです。
アメリカではCM音量を規制する法案が審議を待っている状況ですが、具体的にはどんな内容なんでしょうね。


さて、現在の国内のテレビ放送においてですが、基準に従って適切な音量で制作されている番組(番組にも色々ありますが)に対しCMの音量が大きすぎるため、多くの放送局が非公式にCMの音量を調整しています。

「これ、言っちゃって良いの?」ですが、どの程度、どのように調整しているかを関連団体や局側が代理店や制作会社などに公表している例は聞いたことがありませんが、CMが放送時に音量調整されている事は以前から業界紙などに掲載されてきた事ですので、周知の事実と言って問題はないと思います。
私が確認できる範囲では20年ほど前にはすでに行なわれており、放送局によっても対応は異なるようです。具体的には局内制作の番組を○dBアップする、CMは一律で○dBダウンする、収録レベルが○○dBを越えるものは不良素材として返品するなどの対応がとられています
…やっぱり詳しくは書けません。すいません。

しかし、ある程度調整されている現在でも「番組よりCMの音量が大きすぎる」という話はよく聞かれます。あらかじめ音量を調整されることを前提にCM納品の音量がさらに上がっていたり…という悪循環もあるかもしれませんね。


音量を確認する場合、これまでは主にVUメーターが用いられてきました。VUメーターは本来「音量感」を表示するとされるメーターなんですが、実際に音を聞いた時に感じる音量感、聴感上の音量は、スピーカーやヘッドホン、環境や聞く人の感覚によっても異なるので、VUメーターだけではなかなか判断しにくいのが実際です。
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VUメーターはもともと電話機の基準レベルを監視するために開発されたメーターで(Wikipediaより)、規格として「信号が発生してから正しいレベルを表示するまで0.3秒」かかるようになっています。言い変えれば「音が0.3秒持続していなければ正しいレベルは表示されない」ため、突発的な音に対しては正しいレベルを表示しません。

また、エンジニアによっては「VU計が振れにくいイコライジングやリミッティングをして音量を上げている」と言っている人もいるとおり、VU計はある程度小細工できてしまう側面もあります。(小細工すると音質は…ですけどね)

また、ピークメーター(PPM)はレコーダーや伝送路のクリップ(飽和)を確認するためのもので、収録などの際は必要不可欠な存在ですが、聴感上の音量を計るメーターとしてはあまり役に立ちません。(後述)
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その他、映画業界では予告篇の音量がやかましすぎるということで、聴感補正カーブが入った一定時間内の平均レベル「Leq(m)」を表示するラウドネスメーターの使用が推奨されています。
Leqについては色々と思うところがありますが、このメーターでは「突発的な大音量の前後に無音部分を作って測定値を下げる」という小細工がほとんどできないようなので良さそうですね。



さて、最近、近畿ローカルでは放送音量に関してちょっと変更があったりなかったり……。ということで、個人的に検証してみました。
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各チャンネルの色々な番組の音をデジタル接続(PCM)でDAWに収録しておき、傾向やピークを見てみたところ、なかなか興味深いサンプルがたくさんありました。

アナログ放送の時代は過変調で不要波を出さない(笑)ためにもペッタンコにしていたので、チャンネルの違いによる音量差はそれほどありませんでしたが、地デジでは各社、一部の局を除いては音量がバラバラでとても驚きました。
一つの放送局でもネット受けやローカル送出、生放送や完パケ番組、CMなど状況によって様々な音量の差が確認できました。

興味深いものがいろいろあったんですが、本物を公開する事は出来ないのでフリー音源を使って、ある状況を再現してみました。

左がピークメーター、右の上の段がVUメーター、右の下の段が先日紹介したPPMです(-20dBFS=「4」)
VUメーターの0VUが何dBFSに設定してあるかは、某あたらすぃ基準という事で…。

00m00s ネット受け番組本編
00m13s 提供コール
00m25s ローカルCM
00m43s ネット受け番組本編
01m19s ローカルCM
(分かりやすく組み合わせています。実際にはこのような短時間のうちに同様の順序で切り替わることはありません)

00m00sから00m43sまではネット受けの番組が終わってローカルのステブレが入る時の状況。
00m43sでの変化はローカル送出のスポットCMからネット受けの番組に切り替わる時の状況。
01m19sの部分はネット受け番組から提供コール無しでローカルCMに切り替わった時の状況です。

注目すべきは、CMにありがちなやかましいコンプレッションではなくて、ピークメーターです。
(CM部分のコンプレッションですが、3360○で紋切り型仕上げ!! という感じの、詰めすぎで破綻しているような古臭い仕上げを作ってみました。マルチバンド機で上手に設定すればこんなには破綻しないんですけど、こういう音質のCMって皆無とはいえないですよね)

この再現では番組本編とCMのピークの差は基本的にたった2dB。提供コールとCMのピークは同じです。
(※たまたまサンプルとして確認した-14dBFSをピークにしている番組は特殊ですが、多くの場合ピークレベルだけで見れば番組もCMもそれほど変わりはありません)

極端な再現例ではありますが、コンプレッサーとリミッターの設定で、ここまで「聴感上の音量」は変わってしまうんですね。

また、再現ではローカルCMのピークを-12dBFSとしていますが、数分後のローカルCMのピークはちょくちょく-4dBFSまで行っていました。番組とCMの組み合わせによっては、聴感上の差は再現映像以上かも。
ローカル局としてはネット受け中の「番組とCM」の聞こえのバラツキも頭が痛いところでしょうが、この某局のローカル送出レベルはどう変わってしまったんでしょう…

全てが統一されるなら良いと思いますが、ネット受けとローカルで送出基準が違っていては、CM搬入のレベルが適正化されたところで、聴感上の激しい差は解消されないのでは…? (何か試行中だったんでしょうか?)

その他、-9dBFS、-6dBFSで止めているであろう局、生番組でくしゃみをしたらクリップしてしまう局など色々な状況が確認できましたが、大阪のいわゆるV局ではよくコントロールされていて全体的にまともと言えるのは数局。
その他では一般視聴者の方が「しょっちゅうリモコンで音量を変えている」という理由がとてもよく分かる結果でした。だめじゃん。


放送前の最終段では、以前紹介したOPTIMODなどで自動的に音量調整はされるんですが、最終リミッターを自前で調整していないところもあるようですし、どちらかと言えば音を詰めて音量を上げる機材なのでもともとコンプやリミッターで限界まで詰め込まれたCMの音は(ピークレベルとしてはそれほど違いがないという事もあって)自動的にはなかなか小さくはできないんですね。(レベルが高ければAGCで下がりもしますけど、ガンガンに詰め込まれたCM素材の聞こえ方は直りませんもんね)

結局、人が判断しながらフェーダー上げ下げしないとだめなのか…。というかマスターの仕組みを変えて数系統に分けて処理すれば自動で何とかなりそうなんですけどね…。


アメリカで審議予定の法案も「音量」の評価についてはなかなか難しいところだと思います。新しい規格のラウドネスメーターに期待でしょうか…。今後を見守りたいですね。


米議会のCM音量規制法案のほか、ネットでテレビの音量について検索していたところ、数日前のある音楽番組がびっくりするようなミックスで放送されていたのがかなり話題になっていました。私もちょうどBDレコで録画していたんですが、やっぱり一般の方も違和感を感じられた方が多かったのですね…。
途中から生で見だして、えっ? またメイン卓NGとか?? と思いきや、会場が変わっても…。

何度かクリアーな拍手が突然入ったりしていたので、もしやと思ってFFTで見たら拍手はMD出しのような感じでした。「素材出し」はアリだとしても、フェードも無しで素材の途中からいきなり拍手を「パーッ」と再生開始するっていうのは驚きです。ありもん?と最初に感じたのは無音状態からいきなり全開の拍手が聞こえ出した時だったんですが、生の拍手だったとしてもいきなりアサインONは無いですね…。
肝心の曲のほうはまともに聞けたのが再生音源系のみだったのが残念でした。

卓のアサインがフリーズしたとされるのが2年前。今年は何があったんでしょうか…。どなたか知りませんけど、頑張って来年こそリベンジしてくださ~い。
先日、ある会社さんからのご依頼で、スイッチャーのタリーインターフェースボックスを作りました。

トップカバーをあけたところ。(チェックボタンつき)
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このブログをご覧いただいている方はご存知の方が殆どだと思いますが、「スイッチャー」とは、テレビや映像制作の現場で映像を切り替える機材のことです。
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それから、タリー(タリーランプ)というのは、カメラが選択されている時に点灯する(一般的には赤い)ランプのことで、スイッチャーから出力されるタリー信号をCCU(カメラコントロールユニット)のタリー入力に接続しておくことで、スイッチャーで選択されているカメラのタリーランプが点灯し、出演者やカメラマンに「このカメラが選択されていますよ」と知らせるものです。

今回作成したのは、そのスイッチャーのタリー出力を使って外部機器を制御するためのインターフェース。このタリー連動はキー局や準キー局のスポーツ中継、選挙特番などで使われています。

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今回の発注元さんが展開しているシステムは、既存の他社システムより低価格かつ圧倒的に高機能・高品質。今後はいままで導入できていなかった地方局や制作会社、ケーブル局などでも導入が進んでいくと思います。
(今回は特定機種のI/Fを弊社が作っただけで、弊社が開発したんではありません)


スイッチャーついでに、懐かしのBVS-3100シリーズ。
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きっちり調整しようと思うと時間がかかって面倒でしたね…。特性は悪くないんですが、特に丸ワイプが真円にならなくて…(笑)。
左手前はDFS-500。これまた懐かしい。

右奥はBVE-2000のキーボードです。弊社ではノンリニアへの移行でBVE-2000は早くに廃止(売却)していたんですが、やっぱりリニアのほうが手っ取り早い作業も…ということで、BVE-2000V2はBVW-75とともに今年になって再配備しました(笑)。


それから、技術の進歩で今や小型スイッチャーでもDVE(デジタルビデオエフェクト)内蔵が当たり前ですが、昔はPinP(ピクチャーインピクチャー、縮小画面)をやろうと思ったら、スイッチャーに加えてこんな効果機が必要でした。

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かつて弊社のリニア編集システムで使っていたFOR.AのMF-2000(操作部)
(MF-2000はずいぶん前に売却しました)

本体ご開帳~。
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MF-2000の本体は6Uで重量は20kg以上…。学会や展示会など、昔は中継映像制作で持ち出していたこともありましたが、その頃はカメラ関係とVCR、スイッチャー周りだけで軽い引越しみたいな感じでした(笑)。

今はテーブルにちょこんと置ける小型スイッチャーで、この機種以上の事が簡単にできちゃいます。しかもHDで。
HD対応の小型タイプで2M/E機がほしい今日この頃です…。


さて、昔話はさておきタリーインターフェースですが、スイッチャーから出力されるタリー信号、実はスイッチャーのメーカーや機種によって信号規格や端子はバラバラ。

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今回作成したタリーI/Fのリアコネクター。(DFS-700、MVS-8000などに対応)

スイッチャーのメーカーによって規格が違ったりするほか、同じメーカーの機種でコネクターが同じでも、信号やピン配列が違うものがあるので、様々なスイッチャーに対応するインターフェースを作る場合はそれぞれの機種の仕様を全て確認しないといけません。

各社、各機種のサービスマニュアルやセットアップマニュアルを確認していくと、あまりの統一性の無さにだんだん腹が立っ… もとい、コネクターのピン配列ひとつとっても「分かりやすいように」というそれぞれの設計者の実に細やかな配慮が見えてきます(笑)。

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今回のI/Fは、対応させるスイッチャーの機種が限定されていたので、わりと単純だったのですが、周辺ケーブルやコネクター、端子部分も含めると細かいハンダや導通チェックが100ヵ所ほど。
専用工具があるとはいえ、大量のAWG28の被覆剥ぎ取りや細かいハンダはけっこう大変でした。ちょうど編集で日程が詰まっていた時だったので、I/F作りは夜から朝までの作業が3回(笑)。
(間違った線を切ると爆発する仕掛けは入っていませんよ。笑)


もっと簡素化出来なくもなかったんですが、私の手を離れて使われることを考慮して耐久性の高いボックスに収め、ハンダ部分や圧着部分は全て熱収縮チューブでカバーしておきました。当初の予定にはありませんでしたが、実はおまけで今後の拡張にも容易に対応できるよう将来用のケーブルも結線して入れてあります。テストスイッチも当初の発注内容や見積もりには無かったんですが、「あったほうが便利では?」と提案しておまけとして採用。

耐久性や拡張性、見えないところこそしっかり作る!!。神は細部に宿るのです。…いや、ハンドニブラーで開けたコネクター用の穴と、ハンドドリルで開けたスイッチの配置は見ないでください(笑)。

このタリーI/F、私は今年は行かなかったんですが、先月11月中旬、とある場所で3日間無事に機能していたとのことです。よかった。


えー、私は今回のように市販されていないような周辺機器を作ったり、TMやTD、カメラマンとして複数の会社が絡む制作に参加したり、他社さんの制作システムの構築や更新・改修にも関わったりしていますが、うちの会社の特徴は撮影・録音、編集など制作技術の質のほうです!(笑)



おまけ。食欲の秋!

私の実家(仙台にいる両親の趣味の畑)で採れたさつまいも。
やきいも にしておいしくいただきました。
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私の両親もそうですが、うちの奥さんのお父さんも趣味で畑をしていて、しょっちゅう畑で採れた野菜をもらっています。農薬をほとんど使わないで育てた野菜っておいしいですね。感謝感謝。
今年4月にプライベートで出かけた吉野山で撮影してきた桜の映像ですが、編集する暇がなくて延び延びになっていましたが、やっと編集したのでYouTubeにアップしました。

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(今年4月。「一目千本」で有名な吉水神社の宮司さんに、青根ヶ峰からの眺望や「奥の千本」を教えていただいて、はじめて行ったときの写真)

いつの間にか半年経過して秋に…、んじゃ紅葉の吉野とおり混ぜて、と思って時間を作って11月20日の午後から行ってきたんですが、奥の千本は残念ながら少し時期が遅かったようで葉はかなり落ちていました。

という事で予定変更!。桜の咲いていない画から同じアングルで桜が咲いている映像にOLさせてみよう! 4月に撮影したカットを参考用に静止画にして印刷して持って行っていたので、同じ場所・アングルを探して撮って来ました。

11/20の午後は平日ということもあってツアー客はいませんでしたが、カメラを持った方やハイカーはちらほら来られていました。
現着が15時前と遅かったんですが、途中、とても人が少ないのですれ違う方と挨拶したり色々お話して情報交換しつつ急ぎ足で撮影してきました。
混雑期の吉野では考えられない静けさで、見かけた観光客やハイカーの方はあわせて20人ほど、途中で再会するとまた挨拶したり、山歩きをしている感覚ですね。

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「なんで枯れ木を撮影してるんですか」と何度も質問されて、「編集で切り替えて…」と説明すること十数回…。

金峯神社の近くでは、暗幕をかぶるタイプの大判カメラを持った外国人女性カメラマンが、コケの生(む)した倒木の上に紅いもみじの葉が落ちてそれに逆光の夕陽が差し込んでいるところを撮影していました。私は横を通り過ぎながら「良いアングル見つけるよなぁ~」と勝手に感心してました。
(落ちた葉が朽ちかかっていたのでイマイチと判断して私は撮影しませんでしたけど、マネして撮っといても良かったかなぁ)


さて、同ポジでの季節変化というと、公○放送さんと英国BB○の共同制作「プラネット○ース」でも使われていた手法ですが、あちらは公共の展望台の地面に杭打ちしてマーキングしたり、モーションコントロールヘッド(雲台)でカメラの動きまで再現していたとの事…。

かたやこちらは当初の撮影の際には同ポジOLなんて考えもしていなかったので、撮影場所も三脚の高さも、レンズの焦点もノーデータ…。カメラの操作もぜんぶ手動です。

桜の撮影から半年後、印刷した静止画を頼りに勘で調整して同ポジカットを撮影してきました。簡単そうに見えるかもしれませんが、けっこう大変でした…。



小さい画面だとよく分かりませんので、映像をクリックしてYouTubeの画面を開き、「HD」ボタンを押してご覧ください。

天候がバラバラなのは突っ込まず、情景を楽しんでください。カット変わりが少々早めなのはきっとBGMのせいです(笑)。BGMは前回同様フリー音源。もっと違う曲を使いたかったんですけどねー。

自分自身、花鳥風月の撮影はどっちかと言うと得意だとは思っていないので、皆様からの「ここはこうだ」「そこがダメだ」などなど、シビアなダメ出しをお待ちしております。
今回、構成にまとまりがないのは自分でも突っ込みたいと思っているところではありますが…。

目指すは、カメラマンとしてもOA、VP、記録を問わず、どんなジャンルでも(大先輩を飛び越してでも)真っ先に制作さんから指名される事(笑)。花鳥風月も頑張らないと!
今回は三脚使用のフィックスばっかりですが、スイッチングやハンディもおまかせあれ。


撮影フォーマットは1920x1080の29.97pと、スロー用(鳥のカット)が1280x720の59.94p。全カットAG-HMC155ですが、このカメラは同サイズのハンドヘルドの中では発色がとても良いです。CM○Sのハンドヘルドカメラでありがちな(MTXで補正しきれない)YL~MGの色のくすみが無いのがお気に入りです。

AVCHDの24Mbpsは、HDVやXDCAM HD (SP:25Mbps)やEX (SP:25Mbps)と比べると動画解像度が落ちにくく、輝度差が大きい部分などにモスキートノイズが出にくいので良いです。編集はFirecoderBluでCanopusHQ(≒80~130Mbps)に変換してから。AVCHDの24MbpsとXDCAM系のHQ (35Mbps)とでも比較してみたいですね。

シネレンズを使って撮影したHDCAM-SRの映像を見ると綺麗だなあとは思いますが、静止画としては数万円のデジ一以下。F900(HDCAM)でも静止画としてみればコンデジ並。しかし、両方とも撮影機材は大きくて重いので、一人で山を移動するのは無理です。
動画と静止画のカメラを比較するのはナンセンスですが、広い幅で色々な「品質」を見ていると、撮影には「機動性」という要素もとても重要だと感じます。

お仕事の世界では、「被写界深度が浅い」とか、「シネレンズでRAW撮りだから画質が良い」というだけでは「OK」にはなりません。また、一つ覚えのように何でもHDCAMで撮影すればOKでもありませんから、目的や予算に応じて制作面と技術面をどうバランスさせるか。機材選択や人選は作り手の判断力が問われる部分ですね。

ずいぶん前、南アルプスの山中で35mm(フィルム)でCMロケをしていたロケ隊を見かけた事があったんですが、カメラ周りだけでもあの物量と人数では「機動性」とは程遠いと感じました。(CMですから1カット決め打ちでそれで良いんでしょうけど、明らかに過剰な人数が…)

それぞれの業界・分野で長年続く慣習やスタイルがあるのは当然ですし、それが色々な意味で良い場合もありますが、それだけに囚われていては進歩・発展はないと思います。
良き伝統は継承しつつも必要な部分は変えていかなければダメだと思います。
生物の進化でも最終的に生き残るのは一時の多数派ではなく、変化していく環境により上手に適応した生物だそうです。人間は唯一、自分で考えて順応できる生物ですから、やっぱり何事も努力次第ということですね。 (いつのまにか精神論になってる…)(笑)


さて、吉野へは今回は一人で行ったんですが、今回はアルミ三脚のビンテン(Pro6HDVM)を持って行きました。前回はカーボン脚のザハトラー(奥千本の一部はリーベックのLS-22DV)でした。
カーボン三脚に慣れているとアルミ三脚は重たいですね。しかも気温が下がるとアルミ脚は冷たい…。
最近はカーボンばっかり使っていますが、うちの会社の倉庫には三脚とスプレッダーだけで14kgもあるロンフォードベーカー(英国製)のアルミ脚があります。安定感はバッチリなんですが、重くて誰も使いたがりません…。 ここ数年誰も使っていないようです。

しかし、新しい発見としては(笑)、ごく最近のビンテンは10度以下でもほとんど硬くならないんですね。
以前、VPロケなど屋内ばかりで数年使っていたVision11で冬の外ロケ(0度前後)に行った時、トルク「0」なのに超ヘビーになるのを経験してから外ではザハトラーしか使ってなかったんですが…。



11/25追記。
カメラの雨カバーについてご質問いただきました。

このレインカバーですが、米ポータブレイス社のENGカメラ用カバー「ショルダーケース」に付属の「レイントップ」といわれるもので、単品としては販売されていないらしいです。
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ポータブレイス社の雨カバーは、ENGカメラでもハンドヘルドのカメラでも、レンズフードに固定する部分(写真参照)が、マジックテープでサイズ調整可能なうえにネオプレーン素材で密着するので、機密性が高くて浸水もなく、ずれにくくてとても良いです。

うちの会社ではENGカメラ用には主にKATA社製の丈夫なレインカバーを使っているので、ポータブレイス製の「レイントップ」はハンドヘルドカメラ用としてよく使っています。

「レイントップ」とは形状が少し違いますが、ハンドヘルドのカメラには同じポータブレイスの「QS-M4」がおすすめ。
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(C)B&H Photovideo

日本国内ではカメラバッグとセットでないと入手できないようですが、米では単品販売されています。
バッグは他のがあるよ…という方はQS-M4だけ米国から輸入すれば、国内で他社製のペラペラのレインカバーを買うより安いです。(うちの会社でもQS-M4を輸入してHDVカメラで使ってます)

ニューヨークの店舗で「InStock」なら、税関を含めても1週間で手元に届きます。他の製品での経験では、在庫がなくてもポータブレイス社ですぐに作って直送してくれるようなので、最長でも2週間くらいです。
今日はマルチバンドコンプの話です。

前職時代、私がorban OPTIMODの設定にハマっていた(笑)のは過去の記事で書いたことがあったんですが、今日はそれに少し近い話題です。

orban OPTIMOD 8500FM
私がいた局にあったのはこれより古い下位機種でしたけど。
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(C)orban.com

※orban OPTIMOD…
放送局用最終音声(マルチバンド)リミッター。国内のテレビ・ラジオ放送局では8割程度に普及していると言われ、法定で定められた変調度を逸脱しないように制御する役割のほか、放送音量の適正化や音質の色づけに使われています。一部ではテレビの伝送回線(裏送り)用に使用しているところもあります。
設定によって音質が大きく変わるため、FMラジオ放送では音質面でのステーションキャラクターを決める大きな要素になっています。


なんで私が設定にハマっていたのかですが、ご多聞にもれず、どこの国でも地方でも、民放FM放送というと音圧競争で必要以上に大きく聞こえる音(パンパンに圧縮されて詰まった音)が良いとされる傾向があります。そんな状況に個人的には一石投じたいと思っていたんです(笑)。
(私は番組でかける音楽のジャンルによって時々設定を変えていました。当時、他局では例がないと思います。笑)

放送、特にFMラジオ放送では、他局より音楽に迫力を出したいとか、スタジオトークの部分を聞こえやすくするという目的で、各局さんとも常に音量が大きくなる設定が多くなっています。ロケで地方に行った時など、まれにびっくりするような極端な音になっている放送局さんも…。
(これはDOLBY NR-Cのテープをデコード無しで再生してんのか?とか、ステレオエンハンスしすぎで逆相の音像になってる…というような…)

その他、音声多重化したときの設備をまだ使っているなどで、某地方局では日ごとに設備が切り替わると、これで問題にならないの?…というようなひどい音になっていたり…(ry。
まあ、大都市でもピークリミットが甘くてアナログ地上波のステレオ受信がよくはずれるテレビ局も…(ry )


この、放送時の自動音量調整ですが、小さい音量で聞いている時は視聴者が音量調節をしなくても音楽もトークも平均的に聞こえるので便利な面も多いのですが、音楽ではROCKやPOPSでも曲の静かな部分、クラシックでは全般的に必要以上に音が大きくなったりして良くない事が多いほか、ある程度の音量で聞いていると常にやかましくて疲れてしまいます。

一般の方でも、自分が持っているCDとFM放送では同じ音源でもずいぶん音質が違うなあと感じたことがある方がいらっしゃると思います。(公共放送さんのFMを除く)

多少の平滑化とエンハンス程度であれば聞きやすくするための措置としては良いのですが、一般的に設定値は固定なので、常にベストとは限りません。アーティストさんによってはFM放送で音質が変わることをとても嫌っていらっしゃる方もいます。

音楽をミックス(MTR音源をトラックダウン)する際、たいていのエンジニアは曲によってマイクごとやグループ、全体のコンプ・リミッターの設定を変えますが、放送では常に同じ設定で持ち上げてから叩いてしまうので、全ての音源に対して常に理想的な音にはできないんです。

とは言っても放送局に納品される番組やCMはMA済みでも音量はバラバラ。生放送でもミキサーさんによってずいぶん違いがあるので、マスター(主調)での自動音量調整とリミッティングは欠かせません。

最終リミッターでどうせ叩かれるだろうと思って過度なピークを放置していたり全体的に大きすぎると、番組に限らず登録時に必要以上に全て下げられたりしますから良くありません。返品されなかったと安心してはダメで、むしろよく返品する放送局のほうが良心的なんです。(>MAエンジニアのみなさん)
それと、やかましいCMは視聴者の印象が悪いという事を認識しないといけません(>制作さん、代理店さん、スポンサーさん)

「音なんてなんとなく聞こえてりゃいいんだよ」という方針でない限り、リミッティングの設定はどこの局さんも悩むところだと思います。また、自動調整の幅が小さくなった地デジ放送が「聞き取りにくい」といわれるのはまた逆の問題でもあり根が深いですね。
地デジの音量に関しては局間でも色々違いがあるので、アナログテレビ放送のカラー化の際に放送局間で調整を行なったように、地デジの音量に関しても何らかの協議が必要でしょう。
(放置しておくと、受像機側での不完全な自動調整が普及しちゃいますよ!)


というわけで、OPTIMODで実験…。したいところですが、2バンドの最低機種でも80万円ほど。一般的に民放局で使われている機種だとウン百万円ですので、現用で使っていても検証機を用意するのは無理(涙)。 現職時代、私は深夜の試験放送で色々テストさせてもらいましたが、いつでも誰でも簡単に実験はできません。


そこで、何か似たようなVSTプラグインでもないかなあと探していた時に見つけたのがこちら、
単体ソフトの「MultiMAX」(Vector シェアレジで\2,200)です。
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(2005年に購入。現行はVer.3.24です)(wavファイル読込み・出力に対応。オンエアモードでは音声入力への生の処理にも対応)

OPTIMODとは設定項目が異なりますが (一般的なVSTプラグインなどのマルチバンドコンプとも違います)、帯域ごと、設定によって音がどう変化するか試してみると面白いですよ。

このソフトの開発者さんは、オーディオメーカーで家庭用コンポの開発を担当していた時、FMラジオ放送に似たエフェクトを作ったそうで、その時の経験などを生かしてこのソフトを開発されたとの事です。


プリセットがいくつか入っていて、FMラジオ放送でよくあるようなパンチの効いた(苦笑)エンハンスとリミッティングが試せるほか
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自分で作った設定を3つまでメモリーする事もできます。
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(この設定は私が車で音楽を聴く時用の設定です。ちょっとハイ上がりですが、前段のAGC幅が広くてリリースも遅めなのでアタックも潰れすぎず良いですよ~)

音楽のジャンルや曲調、入力レベルによっても最適な設定は変わるので、破綻のない無難な設定を作るのはOPTIMODと同様に簡単ではないのですが、設定内容を理解すれば自然な音量アップも容易です。設定次第では楽曲のマスタリングにも向くと思います。
エフェクター(!?)として設定しても数百万円のOPTIMODにひけをとりません。

古いCDやインディーズCDでは音量やミックスバランスがあまり良いとは言えないものもありますが、MultiMaxを通すと好みの音質で聴きやすいオムニバスアルバムが作れちゃいます。EQとして使っている部分も大きいですね。

当初は車で聴くためのMD作りなんかで使っていたんですが、設定次第ではお仕事でも使えます。

MAの際にはBGMの聴感の統一やナレーション(レベル)のケバ取り、ステムミックスの平滑化などに使うと便利です。BGMのステムミックスへの軽いエンハンス(Lowの音量感UPなど)に使うのも便利です。(ただしパラメーターは手動設定必須で、それぞれ別々にファイル処理)

必ず使うかと言われるとそうでもなく、MAをこのソフトで仕上げているわけでもないんですが、一般的なダイナミクスプラグインとは一味違う効果が得られるのでお気に入りです。
個人的には(サイレント認識やアイドル、バンドごとのリリースタイムなど最新のOPTIMODのような)もっと細かい設定ができたり、NUENDO4で使用できるVSTプラグイン化して5.1chにも対応(chごとパラメーター自由で、リンクもパラメーターごとに指定可能なマニアックな仕様に)してほしいなぁ…と思っています。
Sys○em6000を「あぁ、なんちゃって5.1化がついてるシ○ート向けの?」と一蹴してしまえるくらいに…(笑)。


話は戻りますが、放送番組の納品の場合でも、必ずしも放送局側のリミッターを通さずそのまま電波に乗せてもばっちりな音にしておくまでの必要はありませんが、全国には様々な設定のリミッターが存在していますから、納品レベルが悪いと放送波に乗った時にひどい音になる可能性はあります。
そうならないためにも、納品時にしっかりしておくのは大事ですね。

また、一部のCS局などでは、マスターに放送用の音声リミッターが無く!、納品素材がそのまんまストレートにOAされてしまう局もありますから、そういった場合は納品時にテレビ視聴に適したダイナミクスにしておかないと話にならない場合もあります。
(以前、番組納品する際、そのチャネルでは聞こえにくい番組や音が大きすぎる生放送やCMが混在していたため局側に問い合わせて判明。 バンク登録時の調整はせず常にNAB規準通りで、不良素材に関してはアナログVU計でピークの過度な張り付きのみチェックして返品していたとの事。う~ん。)

まあ、納品前にOA予定のCSチャネルを自分で視聴契約して他番組まで確認する私もやりすぎですけどね…。


その他、VPや市販用のDVDソフト、Web配信ではダイナミクス処理を伴う音声のレベル管理はもっと大事です。そのまんま視聴されるわけですからね。
各分野での運用上の適正レベルに関しては、安易に表にしてしまうと色々問題あるので…、直接お話しましょう。

しかし、他社さんの事情はよく分かりませんが、NAB規準のままで市販DVDを作ったり、単に音量を上げてしょっちゅうクリップしていたり、お手軽リミッターでペッタンコに潰れた音を良しとしているような映像制作会社さんは少なくないようです。
ちょっと信じられませんけど…。ノーマライズしただけとか、無頓着なところは多いようですね。


話はちょっと逸れますが、一般の方が映像制作会社を選択される際など、音に対する配慮と言う点でも比べてみると良いかも知れません。

なかなか発注してみないと分かりにくい部分ですが、映像制作における音声の品質は、映像も含めエンジニアの技術水準や姿勢が如実に現れる部分だと思いますから、一つの指標として見て良いと思います。
ダイナミクスの処理は、ミキサーの実力も見えてくる部分ですね。

ハイビジョン映像には質の高い音声が必須です。
うちの会社は音も良いですよ~っと (笑)



それからついでにレベルメーターですが、デジタルミックスやデジタル納品がほとんどになった現在、VU計は実際のところあまり役にはたたなくなっています。実際、プロでも詳しくない人のほうがVU計をむやみに神聖化している気が…。

収録やOA用ミックス、MAでは、最終的なピークが気になるものですが、ピーク監視・レベル監視には主にヨーロッパで使用されているこちらのピークメーターが便利です。(国内では一般的ではありませんが、個人的におすすめです)

ヨーロッパの放送局ではこのメーターがよく使われているそうです。
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(C)BBC 英TSL社製。日本ではmtc扱い。

しかし、(たぶん)高そうだし、持ち歩きも不便そう…。

ということで、私のおすすめはフリーソフトのこちら。
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(C)www.darkwood.demon.co.uk

国内では馴染みのないメーターですが、このPPMについてはこちらをどうぞ。(wiki英語版)

「EBU規準」とガッカリすることなかれ、このフリーソフトではリファレンスレベルが変えられるのでNAB、DVD、Webなどのミックスの際にも自分の基準に合わせて使えます。(規準レベルはご自分で設定してください)
反応も早いし見やすくて便利です。フリーのVSTプラグインのVUメーターの類よりも実用的だと思います。
このPPMは3年ほど前から使っていますが、ノートでも動作するので持ち出しでも便利です。デジタルI/Fでつなげれば設定も楽。「4」が0VU。一目盛りが4dBです。
ピークをどこまで許容するかは自己責任でお願いします(笑)。


また、一般用途に適するレベルメーターではありませんが、英BBCの研究所が開発した時間平均のレベルを表示できるメーターソフトが配布されています。
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(C)BBC R&D  「baptools」

サンプル長の異なる時間平均で表示され、音声レベルの平均を視覚的に確認できます。名称はラウドネスメーターですが、ITU-R BS.1770-1771とは異なるようですね。(1770-1にbaptool同様の規格が含まれているかは未確認)
あまりにマニアックだったのではじめは紹介していなかったんですが、業界でもご存知の方は少ないようなので、せっかくなので。
放送用マスターリミッターの設定や、番組全体、番組間の音声レベル傾向の分析に便利だと思います。 (非力なPCだと固まります。C2D以上推奨)


なお、ミキサーやレコーダーなどハードウェアに搭載されているピークメーターでは、放送・業務用でもメーカーや機種によって1/100sec連続、1サンプルでもピーク到達で点灯、ピーク到達サンプルが(n)回連続で点灯、-3dBFS、-1dBFS超えで点灯など様々な仕様のものがありますので注意してください。
私も以前はピークが点灯しやすい機種とそうでもない機種とか、現場で違和感を感じる場合がけっこうあったんですが、メーカーの方に質問してなるほど、と思いました。
(たいていはマニュアルにも書いてありませんので必要な方はメーカーに確認してください)


ITU-R BS.1771のラウドネスメーターについては機会があれば。
(個人的にはあまり必要性を感じていませんけど…)


その他のダイナミクスとしてはsonnox oxford、33609、1178、DPR-402、contour付きのdbxは何でも好きです(笑)。
私のブログでは技術ネタは取り上げても番組のことは書いたことがありませんが(色々書きすぎるとまずいので…笑)、たまには番組絡みのネタも。

毎週金曜の昼過ぎ、毎日放送制作で全国28局ネットで放送されている生番組「バンバンバン」てご存知ですか?
坂東英二さんとMBSの山中アナ、毎回いろいろなゲストが季節の風景や旬の味を求めて全国各地から生中継する番組なんですが、これが面白いんです。
1時間の放送時間のうち、山道を歩いたり車で移動したり、ほとんどVTR素材の差込みの無い生中継で、まるで一緒に出かけたかのようにリアルタイムに現場の雰囲気を楽しめます。

VTR取材の番組だと、きっちり編集したうえに限界まで情報を詰め込んだものばかりですが、バンバンバンのゆったり感と緩さは、他の番組には無い面白さがあります。景色などをゆったり見せてくれるのも良いところで、番組内の中継枠とは一味違います。
放送が平日の日中なので、私は毎回予約録画してます。

このバンバンバン、季節や旬のものをリアルタイムに取り上げてくれるのもさることながら、ほぼ全て生放送というところが楽しい理由の一つでもあります。

夏ごろ、番組中に川で素潜りで魚を獲ったり、海でウニを獲ろうという企画の時には、なかなか予定通りに獲れなかったらしく、放送中にも関わらずほとんど会話がなくなったり、マイクを外して声が聞こえなかったり、出演者もバテバテという、他の番組ではまず考えられないような状況になったこともあったんですが、なんとかしようと頑張って、でもぜんぜん思い通りに行かない…。そういうところを隠さない(隠せない)。それがリアルで面白いんですね。

日光からの中継ではカメラマンをかたぐるまで持ち上げてクレーンとか言っていたり、あえて手作り感を見せていました(笑)
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(C)MBS

とは言ってもただ淡々と歩いたり移動しているわけではなくて、坂東さんと山中アナの会話がとても軽妙で(少し噛み合ってないところもまた面白いんですが)、山中アナから伝えられる色々な情報は「へぇー」と関心させられることが多く、坂東さんお約束のゆで卵ネタも楽しいところ。
さらに坂東さんの軽い自虐ネタはちょっと笑ってしまうところです。

番組にうちの会社が関係しているとか、関係者に知人がいるとかで別にヨイショしているわけではなくて(全く関係ないです)、「見たいテレビ番組が無い」とおっしゃる方が激増してしまった時代の中で、バンバンバンは最近ではあまり感じられる番組がなくなってしまった、テレビ本来の面白さが前面に出た番組だと思います。

他局ですが、私が起業する前、テレビの生中継や生放送の現場に出入りしていたのが10年前。ラジオの生放送の現場に居たのが8年ほど前。現在は生放送や生中継などの「生」仕事からは少し離れた位置にいますが、バンバンバンのような「緩さ」を前面に出した演出はちょっとうらやましい気がします。スタッフも楽しいだろうなあ(笑)。


しかしこの番組、ただ緩いわけではありません。よく見ていると最新技術とスタッフの並々ならぬ努力が垣間見えてきます。

オープンカーで明石海峡大橋界隈から中継していた回では、(併走する中継車への伝送はおそらくデジタルFPUで)出演者が乗った走行中のオープンカーからの映像が全く乱れることなく、また車からの映像をさらに中継している中継車が橋の下を何度通過しても全く瞬断がありませんでした。
中継車から衛星経由だったのか、ヘリ受けのマイクロだったのか、仮設の受信ポイントも作って切り替えていたかは分かりませんが、あの安定度はマラソン中継で実績のあるMBSさんの面目躍如ですね。
(今はFPUで無瞬断のダイバーシティがあるのかなぁ? 近いうちに聞けたら聞いてみます…)

また、立山黒部アルペンルートの回や山道を歩く中継などでは、景色の良い場所に何台もカメラを配置していたり、毎回のようにハンディカメラが出演者と一緒にかなりの距離を歩いて移動するという、スタッフの努力と根性は大変なものです。 (カメラはそれぞれ中継車までながーいケーブルで繋がっています)

番組中に説明される情報や解説(制作スタッフの事前取材)がしっかりしているところも番組の幅を広げていますね。

番組をふつうに見ているだけでは裏方の努力はなかなか見えてこない部分ですが、最新技術とスタッフの努力がこの番組を支えているんですね。


「テレビ離れ」が言われだして10年。テレビよりYouTubeをよく見るという方もいらっしゃる時代ですが、まだまだテレビでしか見られない面白い番組はあります。

実は私はディレクターがメインだった時代があるんですが(今でもご存知の方から依頼されると技術を任せてディレクションをしている時がよくありますが…)、テレビもラジオも情報番組などでは詰め込みすぎにならない「生放送」がいちばん明快で良い場合がけっこうあると思います。

私のふだんの仕事でも、ニーズに応じてきっちり「作り込み」はしますが(笑)、「充実」と「情報過多」は違いますから、バランスはとても重要ですね。



というネタを書いたら、バンバンバンをよくご覧になっていらっしゃるという方(他社のディレクターさん)がいました。
色々話す中で、生放送の技術トラブルは大変ですね…。という話になりました。

技術の備忘録として書いておきたいと思います。

10月の徳島の山中からの中継(雨天)で20分近く音声にノイズが乗っていた時は、当初は出演者のワイヤレスを取り替えたりしていたようですが、なかなか回復せずでした。

ノイズの乗り方からしてワイヤレスの電波の不安定ではない感じで、当初はピンマイクのケーブル不良のようにも聞こえたんですが、無音時はノイズがなく、声が出ている時だけ全員の声にノイズが乗っていましたから、あれはおそらく現場の音声さんのポータブルミキサーからカメラの音声入力につないでいたケーブルのコネクターなんかに浸水して中途半端にショートしていたりしたんではないでしょうか。ガンフォローのほうはソフタイではなくカゴにしていたようですけど…。

あくまでも推測ですが、私もずいぶん前にある番組の山取材でそういったトラブルに遭遇した事があります。(私がロケでカメラを振る場合は必ずアシダのイヤホンで確認しています)
現場のエンジニアなら立ち止まれば数分で気が付きそうですが、生放送で、しかも歩きながらでは交換も無理ですね…。

山中を歩き回るような中継の場合、なるべくケーブルは少なくしたいですから、専用の音声ケーブルを使わずにカメラの音声回線(片方に現場ミックス、もう片方にカメラマイク)を使っていたと思うんですが、その関係で現場のミキサーさんのヘッドホンでは問題なく、しかしインカムでノイズを指摘されるという困った状況だったかもしれません。
(ちなみにスタッフが出演者に見せながら持ち歩いているモニターテレビはカメラケーブルのプロンプト回線経由が一般的で、中継車で放送波を受信してカメラ側に返したりするのが多いんですが、バンバンバンではモニターとカメラがケーブルで繋がってはいないようなのでどうやっているんでしょうね)

その音声トラブルですが、音をよく聞いていると、途中、中継車側のミキサーが出先ミックスとカメラマイクを頑張ってミックスしてノイズのないカメラマイクで行けないか探っていたようですが、カメラマイクではダメでしたね。
番組終盤になって原因が分かったのか最後のCM明けには直っていました。
到着地の滝からはステレオで現地音(滝の音)が来ていましたから、もう一台のカメラ回線はステレオ集音に使っていたようです。

浸水防止のためにXLRではなくノイトリックにしたり、ビニールテープで目張りをしたり、雨対策も大事ですね。 当然、扱う人がいちばん注意しないといけませんけど。 


そういえば、20年近く前、地元(宮城県)の生中継のテレビ番組(毎週土曜の夕方に30分間歩き回る番組)で、音声は肩掛けのラジオマイク(一般のワイヤレスマイクとは異なる専用割当てのVHF帯のワイドFM波を使用するタイプ)1本だけでやっていたのを思い出しました。
その番組はラジオ経験も豊富なベテランアナウンサーが司会で、ゲストやインタビューもたった1本のマイク(MS-5C)でフォローしていました。
ガンフォローも無くカメラマイクもmixせず、声の小さい相手の話はそれとなく繰り返したりして、見ている側に聞こえにくいと思わせることはなかったように思います。(映像もほぼ1カメショー)

今なら、全員にピンを付けるとかガンフォローを増やせとなりそうなもんですが、リソースの限られた時代や環境で培われたベテランから学ぶべき点は多いですね。
(もちろん、目的や条件に応じてマイク本数は数十本にもなりますけど)


バンバンバンの話に戻りますが、その他、京都の山中でマツタケ狩りをした回では、ケーブルの長さの関係でついて来れないカメラそっちのけでマツタケ探しをしていたり、雑木林でカメラケーブルがなかなか延ばせなかったり、オンタリーのカメラがコケたり(その後もずっとオンタリー)、出演者がイヤモニ受信機を落として無くしていたり…。

他の回ではなぜかカメラのアイリスがいきなり(数秒間)クローズされた時は、直後に「回線が…」のエクスキューズが出たりして準備は万端のようではありますが、収拾がつかなくなった時用のスタジオ受けがないので基本的にぜんぶそのまんま。
緊急特番の報道でもあんな状況の中継先はスタジオに戻すよ…というような(笑)。


技術的なところも関心ありますが、細かいミスやトラブルがどうこうではなくて、毎回、出演者もスタッフもだんだん「根比べ」になっていったり、あの面白さは他の番組には無いです。

録画してまで見ようと思う情報番組は他には無いです。