図書館総合展2013 その1:雑感
2013年10月29日から31日までパシフィコ横浜で開催されている図書館総合展に29,30日と行ってきました。
フォーラムに参加し、夜の懇親会に出席し、Hさんと開場を見て回り、人に会い、めまぐるしく過ごした2日間を、紐解くように整理しながら、皆さんに紹介したいと思います。
まずは展示会場の様子からです。
展示会場は毎年図書館のプロであるHさんとつるんで歩きます。お互い視点が違うから色々な発見もあります。
今年の会場で一番驚いたのは、「館内での閲覧状況の把握が可能」というキャッチコピーです。図書館の本は貸出をされない限り本が動いた状況は把握できません。
図書館滞在時間中に、性別や年齢などの利用者情報と、どんな本をどのくらい閲覧されているのかを分析することで、効率的な運用が可能になるとの話でした。
うーん!
二人で思わず唸ってしまいました。
担当者の話では、まだユーザーが決まっているわけではないようですが、教育現場などをターゲットに開発されたようです。
こうやって、なし崩し的にプライバシーは侵害されていくのかなあと危機を感じました。
図書館システムも、クラウドを引っ提げて新規参入がまだあります。
図書館って決して儲かる職種じゃないのですが、錯覚するんでしょうかね~
と、会場では話して帰ったのですが、案外既存のシステムとの新旧交代の時期に来てるのかもしれません。
誰でも簡単に図書館が作れるWebサービス’リブライズ ’などは公共図書館とは違う図書館活動として根付き始めています。
また、’森永エンゼルカレッジ’ のように、おいしく楽しく無料で学べる仕掛けなどがWebには宝探しのように埋まっています。
図書館のありかたが変わりつつあるんですね。
飯能市立図書館がカーリル と連携した話は以前紹介しました。
IT関連では、利用者のバーコードは、住基カードに代りSuica対応がでています。そのうちマイナンバー対応となり私達の個人情報は全て管理されていく時代が目の前に来ています。
もっとも今でも’Googleは全てお見通し’状態です。
本の消毒機は病院や老人ホームへの配本には必要になりますが、日本製でないもののありました。
大学ではノートパソコンやIpadの貸出にマルチロッカーを使用している図書館があるようです。さすが公共図書館とはお金のかけるところが違います。
今年のポスターセッションは有料になったこともあり点数はかなり減っていましたがいずれも力作揃いでした。
昨年の日図協のステップアップ研修受講者が声掛けして3人で集まり、学んだことを、「交流する図書館」企画書として発表していたのは嬉しい話題でした。
講義を担当したTさんにも会場でお会いしましたが、とても喜んでおられました。
若い方々の活躍は目にみはるものがあります。
知人のOさんは「伊勢うどん」も持ち込んで、クリアファイルやTシャツ、バッグ販売と、総合展を教え子たちと一緒に楽しんでいました。
今年の「Library of the Year」は、伊那市立図書館に決まりました。
屋根のない博物館’高遠ぶらり’ や地域通貨「りぶら」などの活用が評価されました。
高遠は以前私達のシステムを導入していたこともあり、その頃から古文書など貴重書を一般公開したいと思っていたので、私も素直に喜びました。
最近は図書館総合展の地方展開もされています。
フォーラムも一部はWebで公開されていますが、やはり地域の人たちが直接触れる場が増えるのは嬉しいことです。
日程を以下に記しますので、近くの方は是非立ち寄って時代の動向に触れてみてください。
・2014年3月3日(月) 開催地:福島県白河市白河市立図書館
・2014年5月 開催地:岡山県岡山市
・2014年7月 開催地:新潟県新潟市
フォーラムは今日までですが、明日11月1日に個別見学ツアー《印刷博物館》のお誘いを受け、行くことにしました。
参加したフォーラムの感想含めて追々紹介していきますね。
2日間でたくさんの人と出会い、たくさんの約束をしました。
こちらも追々処理していきますが、なんせおばさんは、「人の話は半分しか聞かない」たちなので、忘れているときは連絡くださいませ。
たくさんの出会いに感謝です。