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SHAPIROのAOR通信

自称・音楽ライター、SHAPIROによるAOR/アダルト・コンテンポラリー/スムース・ジャズの名盤、あるいは知られざる隠れた名盤を紹介するブログ。


ニューヨークと言えば、ご存知AORの本場。今回は、そんなNYの雰囲気漂う曲を一つ。
1971年にデビュー、「You're So Vain(うつろな愛)」の全米ヒットで知られるカーリー・サイモン。同じくシンガー・ソングライターで元夫のジェイムス・テイラーと共にソフト・アンド・メロウ(=AOR)の波に乗り、1977年に映画『007―トゥモロウ・ネヴァー・ダイ』で主題歌を担当。そして翌78年にスタッフなどを迎えて録音されたのが、この曲を含むアルバム『ボーイズ・イン・ザ・トゥリー』なのだ。
ドゥービー・ブラザーズのM・マクドナルド作によるこの曲は、R・ティーのフェンダー・ローズでイントロを飾り、エドワーズとガッドのリズムが見事に乗っかる。そしてテイラーのコーラスとサンボーンのサックスが曲に彩りを添えているのだ。サイモンの歌も素晴らしいが、全てがマクドナルドのコンセプトにマッチしているのだ。
何よりも、当時人気絶好調だったスタッフをバックのリズム隊に起用したことが、最大の評価に繫がった。

《パーソネル》
カーリー・サイモン‐ヴォーカル

リチャード・ティー‐フェンダー・ローズ、オルガン
コーネル・デュプリー‐ギター
エリック・ゲイル‐ギター
ゴードン・エドワーズ‐ベース
スティーヴ・ガッド‐ドラムス
デイヴィッド・サンボーン‐アルト・サックス
ジェイムス・テイラー‐コーラス

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From Boys in the Trees
Elektra 1978 released


©Elektra Entertainment, Inc. A Warner Music Company.

前回に続いてB・スキャッグスの曲をUP。
ボズといえばやはり、1976年の『シルク・ディグリース』であろう。
1970年前後に“ソフト・アンド・メロウ”と云う名でAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)が誕生して以降、殆んどはNYなど東海岸のものが多かった(LAを拠点とするクルセイダーズやラリー・カールトン、リー・リトナーなども、おもにNYで録音)。しかし、前作『スロウ・ダンサー』を最後にブルース・ロックから一転して、以下のそうそうたるミュージシャンをバックに従えたこのアルバムによって、LAを始めとする西海岸のシーンが一気に擡頭してきたのは言うまでも無かろう。
このアルバムだと「ウィアー・オール・アローン」ばかりが日本人の間で取り沙汰されるのだが、私に言わせればこの「港の灯り」こそがNo.1のバラードだと断言する。
D・ペイチ、D・ハンゲイト、J・ポーカロといったメンツが、後にTOTOを結成する切っ掛けとなったことでも知られているが、ギターはS・ルカサーではなくL・シェルトンなのがミソだ。
ペイチの奏でるフェンダー・ローズがいかにもヨット・ハーバーの夜景を連想させ、そこにシェルトンのギターとボズの甘いヴォーカルが乗っかる。
西海岸ならではの、海沿いのにおいが漂ってきそうなメロディ・センスには脱帽。

《パーソネル》
ボズ・スキャッグス‐ヴォーカル
デイヴィッド・ペイチ‐キーボード
ルイ・シェルトン‐ギター
デイビッド・ハンゲイト‐ベース
ジェフ・ポーカロ‐パーカッション
バド・シャンク、プラス・ジョンソン、ジム・ホーン、トム・スコット、スライド・ハイド、チャック・フィンドリー‐ホーン・セクション

プロデュース:ジョーウィザート

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From Silk Degrees
CBS 1976 released

©Sony Music Entertainment(U.S.), Inc.

1980年。
AORもピークを過ぎ、下火になりかけた時期。
ニューヨークなどの東海岸ではニュー・ウェイヴ・ポップが黎明期を迎えようとしていたまさにその時、大物ボズがやってくれた。
『シルク・ディグリーズ』以来ウェスト・コーストのAORシーンを牽引してきたボズは、80年代になっても変わらずLAのシティ・ポップスを我々に届けてくれた。
女性コーラスを配したこの「ジョジョ」は、何度聴いてもやはりカッコイイ。
アーバン・フレイヴァーたっぷりのメロディ・センスも、もう云う事なし。
バックを固めるメンツも、かなり豪華なこと!!

《パーソネル》
ボズ・スキャッグス‐ヴォーカル、他
キャロル・ウッズ‐バック・コーラス
ジェイムス・テイラー‐バック・コーラス
デイヴィッド・フォスター‐キーボード
スティーヴ・ルカサー‐ギター
レイ・パーカーJr.‐ギター
デイヴィッド・ハンゲイト‐ベース
ジェフ・ポーカロ‐ドラムス
パウリーニョ・ダコスタ‐パーカション
トム・スコット‐サックス
エイドリアン・タピア‐サックス・ソロ
ジェリー・ヘイ‐トランペット
ビル・ライヒェンバッハ‐トロンボーン


プロデュース:ジョー・ウィザート

From Middle Man
CBS 1980 released

©Sony Music Entertainment(U.S.), Inc.

ボビー・ブルームの曲をもう1曲。
2nd作『Livin' for the Beat』より。
前作のシティ・リゾート感覚とは打って変わって、ダンサブルなファンク寄りのチューンで、ナイト・キャップにオススメのナンバー。
トム・ブラウン、バーナード・ライト同様、セカンドにダンス・ビートを持ってきたようだが、前に書いた通りブルームはこの作品を最後にGRPを離れ、ソニー・ロリンズのバンド入りして主流派ジャズの道に移り変わるのだ。
そんなブルームの、若き日の貴重なる一枚である。
まさに1980年代中期、ブラコン寄りのヴォーカルに、シンセ・ベース、そしてLinn9000による打ち込みのドラム・ループ。私の青春時代はこの音がポップスの主流だっただけに、計算されたリズムに思わず反応してしまわずにはいられないのだ。
どんなジャンルのポップ・ミュージックも、こんな音だったのだから。

《PERSONNEL》
Bobby Broom - guitars
etc.

Produced by Dave Grusin & Larry Rosen for Grusin/Rosen Productions
co-produced by Bobby Broom

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From Livin' for the Beat
GRP 1984 released

©N-Coded Music, Inc.

こちらもアルバム『夢飛行(Sleepwalk)』からの1曲。タイトル曲と同様浮遊感漂うが、この曲は大御所トミー・リピューマのプロデュース、ゆえに少しばかり味付けがGRP一派とは異なる。
タイトル曲がアメリカンなのに対し、こちらは少しユーロピアンなのは私の個人的な感性だろうか?セッション・メンバーはほぼ同じなのに。
カールトンはセッション畑で数多くの仕事をこなしてきた。あのM・ジャクソンとも。さらに言うならば、B'zの松本孝弘ともデュエットしたことがあるスーパー・ギタリストなのだ。
それはさて置いて、プロデューサーの意向を大切にしつつ、自分のカラーを決して崩さないカールトンのギター・プレイ。自身のルーツであるブルースを、こんなにもリゾート感溢れるフレイヴァーにしてしまうとは…、さすが!!

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From Sleepwalk
MCA 1982 released