以前、3Dモデリングは主にAutoCAD、SketchUp、Revitのような専門ソフトを使って行うものでした。

これらのツールは非常に高機能ですが、操作が複雑で、初心者にとっては習得のハードルが高いという印象があります。

しかし最近では、AI技術も3Dモデリングの分野に入り始め、実際に使ってみるとかなり便利な場面が増えてきました。

特に、専門知識を持たないユーザーや、コストを抑えたいプロジェクトでは、AIは新しい選択肢、または設計を支援するツールとして活用できると感じています。

もちろん、AIは万能ではありません。

今回は、実際にAIモデリングを使った経験から、効果的に活用するために重要だと感じたポイントを紹介します。

 

1. 目的と必要な精度を明確にしてからAIを使う

初めてAIモデリングを利用すると、「数クリックするだけで3Dモデルが完成する」と感じるかもしれません。

しかし、AIが生成するモデルは必ずしも完成品ではなく、多くの場合は初期段階のフレームや参考モデルとして利用するものです。

そのため、まず重要なのは「何のためにモデルを作るのか」を明確にすることです。

コンセプト設計のためなのか。
BIMモデル作成の参考にするのか。
詳細な建築設計や空間分析に利用するのか。

目的によって必要な精度は大きく変わり、それによってAIモデルの活用方法も変わります。

例えば以前、住宅地のコンセプト設計でAIモデルを利用しました。

そのモデルは非常に詳細というわけではありませんでしたが、全体の配置、建物の分布、道路の方向性を把握するには十分役立ちました。

一方で、詳細設計や高度な空間分析では、AIモデルだけでは精度が不足する場合もあります。

そのため、目的に応じて適切に使い分けることが重要です。


2. BIMと連携できるAIプラットフォームを選ぶ

AIモデリングは便利ですが、その後のBIMワークフローと連携できるかどうかも重要なポイントです。

現在、多くのAIツールでは軽量3Dモデルや、点群・CAD変換をベースにしたモデルが生成されます。

しかし、それらが必ずしもBIMソフトで扱いやすいとは限りません。

私はいくつかのAIモデリングツールを試しましたが、Shapezoのような地図上でエリアを指定してモデルを生成する方式は、BIMとの組み合わせに適していると感じました。

Shapezoでは、地図上から対象エリアを選択するだけで3Dモデルを生成できます。

さらに、DWGやIFCなどの汎用形式へ出力できるため、RevitやArchicadなどのBIMソフトへ取り込んで、その後の設計作業につなげることができます。

モデル生成後に設計、施工、管理などの工程で活用することを考えると、互換性は非常に重要です。

 

3. AIは設計者の代わりではなく、アイデア探索を支援するもの

AIモデリングの最大のメリットは、設計者を完全に置き換えることではありません。

本当の価値は、アイデア探索やコンセプト作成を高速化できる点にあります。

特に設計初期段階では、まだ詳細なデータが揃っていない状態で、多くのアイデアを検討する必要があります。

AIモデルを利用すれば、短時間で複数のレイアウトや空間イメージを確認し、その結果をもとに設計を改善できます。

ただし、最終的な判断には専門家の経験や知識が必要です。

例えば、AIが最適な緑地配置を提案したとしても、実際のプロジェクトでは利用目的や環境条件などを考慮して決定する必要があります。


4. Shapezo:AIモデリングをより身近にするツール

これまでいくつかのAIモデリングツールを試してきましたが、Shapezoの「地図上で範囲を選択して3Dモデルを生成する」という方法は、一般ユーザーにも使いやすい仕組みだと感じています。

専門的な設備や高度なモデリング経験がなくても、数回の操作で初期3Dモデルを作成できます。

この手軽さは、特に初心者や非専門ユーザーにとって大きなメリットです。

例えば、建築系の学生に基本的なモデリングの流れを説明する際、Shapezoでエリアを指定するだけで、地図情報からどのように3Dモデルが生成されるのかを直感的に理解してもらえました。

 

5. AIモデリングは速いだけでなく、コスト面でも優れている

AIモデリングの魅力は、作業時間を短縮できるだけではありません。

コストパフォーマンスの高さも大きなメリットです。

大規模なチームや高価な設備を用意しなくても、初期モデルを作成できます。

小規模プロジェクト、コンセプト検討、アイデア検証の段階では、AIによって短時間で視覚的な参考資料を作成できます。

準備作業が少ないため、低コストで設計案を確認でき、プロジェクトを効率的に進めることができます。


6. まとめ:AIを使いこなすことが、これからの設計効率につながる

AIによるオンライン3Dモデリングは、従来の方法に新しい可能性を与えています。

しかし、AIは万能なツールでも、従来の設計工程を完全に置き換えるものでもありません。

重要なのは、適切な場面でAIを活用することです。

AIの役割は、設計者の思考を支援し、アイデア検討やビジュアル化を高速化することにあります。

特に、専門知識が少ないユーザーや予算が限られたプロジェクトでは、AIは低い導入ハードルで効率的な3Dモデリングを実現する手段になります。

AIモデリングは今後、建築分野の重要な技術の一つになる可能性があります。

ただし、従来のモデリング手法を置き換えるのではなく、AIを実用的なツールとして設計ワークフローに組み込むことが、これからの方向性になるでしょう。