日向大祐さんのショー「Collaege」 | マジックと奇術と手品と・・ほか少し★

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手品は6歳から始めた。人生の最初の6年間が惜しい。なんてね。

おとといに引き続き、今日もマジックショーを観てきました。

今回は、日向大祐さんがここ数年毎年開催されているワンマンショー。

シアトリカル・マジック・ライブということで、演劇とマジックの融合みたいな方向性のマジックライブですね。

会場は、小田急線の千歳船橋駅から至近の極小シアター、「APOCシアター」。
日向さんは元々演劇も本格的になさっているそうで、この会場選択ひとつとっても、マジックだけをやっているマジシャンにはなかなか出来ないことだと思います。

日向さんのお名前を私が初めて知ったのは去年のこのライブのブログ感想を読んでからでした。
その時点でもうブログなどにレポートされていたわけですから、当然去年は見逃しています。

先日こちらのブログでも書きましたように、著書の出版記念のミニマジックショーは見ていましたが、本格的なショーとして拝見するのは今日が初めてでした。


今回のショーは、「マジック学校」がテーマとなっており、観客はそこに入学する生徒、日向さんが先生や学園長という設定です。
このテーマにそって、各教科の授業や学園生活、教職員の日常などが面白おかしくスケッチされてゆきます。

すべての寸劇には大小のマジックがセンスよくミックスされて演じられています。
素材は、カード、スポンジボール、ロープ、シルク、パズル、そして鳩など。

見たことのあるマジック、見たことのないマジック、どちらも盛りだくさんでしたが、いずれも見たことのないイマジネーションを与えてくれるものでした。

演劇人ならではの技法と人脈が随所に取り入れられている印象も受けました。
色つきのスポットライトの効果的な使い方、アナウンスと効果音による情景表現など。

マジックと演劇の融合ということでは、ラーメンズの作品を彷彿させるものがありますね。
演技全体を貫くストイックでミニマルな印象と、アーティスティックな雰囲気も共通しています。

しかしラーメンズがあくまでコントが主題であるのに対して、日向さんはやっぱりマジックが主題。

日向さんはマジシャンではなくマジックエアリストと名乗っておられますが、確かに今回のプログラムは全体とすればマジックではないようにも思われます。
マジックなのか、演劇なのか、演劇とマジックの融合なのか。

演劇はマジックを包含するような気もしないでもないが、その逆はないだろう。
とすれば、これは演劇の一形態なのか。
わたしが拙速に結論を出せるような問題ではないことは言うまでもありません。


マジックエアリストの名に値するものを見せていただいたような気がします。
来年も開催されれば、是非観させていただきたいと思います。