上海人をご家族に持つ方からも「このドラマ観ました?めちゃくちゃ流行ってるらしいですよ」とお勧めされた《繁花》
えぇ、リアタイしていましたとも
監督が王家卫(ウォン・カーウァイ)、脚本が秦雯で全30話。原作は金宇澄の同名小説。
何がそんなに注目を浴びたかと言うと
・映画監督として超有名なウォン・カーウァイ監督が初めて手がけたドラマであること
・キャストがめちゃんこ豪華であること
・上海が舞台で言葉も上海語であること
の大きく3つの理由があったかと思います。
主要人物&あらすじ
見終わってからだいぶ時間が経過してしまいましたので記憶があいまいな部分もあります。もし間違っていましたらコメントで訂正していただけるとありがたいです。
工場のエンジニアだった阿宝(胡歌)は
1987年に自身の父親と交流があったビジネス界の超大物
爷叔(游本昌)から出されたお題をクリアして
弟子にしてもらい、株取引や香港の兄からの依頼で貿易の仕事を始め、宝总となり多大な成果を上げていく。
そんな宝总が出会うのが
東京銀座で知り合い、上海でレストラン《夜东京》の共同オーナーとなる玲子(马伊琍)
外滩27号の上海外贸局の職員で宝总の貿易ビジネスサポートをすることになる
汪小姐(唐嫣)
彗星の如く現れ、黄河路でビジネスマンの社交場的レストラン《至真园》を開くが、背景が何やら複雑そうな
李李(辛芷雷)の3人。
あとお一人、阿宝時代の初恋の君も少し登場いたします。
《繁花》は改革開放が進む1980年後半から1990年代前半までの主要人物達それぞれの恋とビジネスを描いた物語。
感想
あのウォン・カーウァイ監督がこのキャストでドラマ撮って撮影地が上海なら、見ないという選択肢はないですわ。
で、結論見てよかった。とは思ってます。
《繁花》は日本での放送早めにあるでしょうし、そうなればシネフィルの方もたくさんご覧になられるのではないかと思いますので、細かいことはこれからどんどんと詳しい皆さまから解析されることと思います。
正直、映画芸術が分からないワタクシはウォン・カーウァイ監督の映画監督としての良さって今一つ実感できてなくて。作品も《恋する惑星》とか《花様年華》くらいしかみたことないし
画面が詩的でスタイリッシュだなぁとかくらいの印象で(なんならあらすじも理解できてない感も)、
98年だったかな、北京での王菲コンサートで梦中人を生で聴いて「うわぁ《恋する惑星》だわー!」って思った記憶の方が濃いくらい。
だから、監督がすーーーっごく有名だということはもちろん存じ上げておりますが、作品の何を知っているかといえば何にも知らないんです。
そういう人が本日も適当な感想書いてます、悪しからず…
1980年後半から1990年前半の上海を舞台に、登場人物たちの物語が時代を行ったり来たりして進む《繁花》
このドラマの画面はめちゃくちゃ好みだったんです。私が知ってる90年代、しかも後半ですら上海はまだ幹線道路を牛車とか走っていたんだが、そんな描写はなく
ただただ、カッコいい、泥臭さを描いていたってなんかカッコいいっていう極めぶり。
そしてドラマの内容は胡歌演じる宝总が株取引と貿易で財を為していくため、仕手筋とか信用取引とか出てきてたと思うんだけど
もちろん、リスクもあったりして。ただ、そんなのは宝总という人の「仕事ができる男」として魅力を引き立たせるアクセサリーみたいなもので
結局のところ恋愛ドラマなのよ。1人の男の栄光の時代とそれを彩った4人の女性の物語。
バリバリに仕事ができる、オーダースーツバシッと決めてる胡歌に優しくされたら、たいていの女性はトゥンク💓しないわけにはいかないだろう。
↑監督のファンの方、本当に芸術分かってない、俗世まみれのおばさんが適当に言ってることなんで許してください…🙏
で、何が面白かったのかって
舞台が自分の知っている上海であったということが大きいのだと思います。だから本当に面白いかどうかはもっと詳しい方の口コミ待ちした方がいいかもせれません。
OSTも王菲の曲使ってたりとかしてたし、いろんな作品との絡みとか監督のクセとかあるかもですもんねー。
単に舞台が上海だというだけではなく、上海の街そのものも主役級の扱いだったので、正直かなり贔屓目に見ちゃってるとこあると思います。
その場所に関する感情はいろいろな要素が絡むとは思いますが、上海という街のことだけを言えば新旧と東西が混在するエネルギッシュでとても魅力的な街。
そしてその街と人の魅力がそれこそ監督の持ち味だと私が勝手に思っているスタイリッシュな郷愁をまぶして撮られているのがこのドラマ《繁花》なのです。
だから行ったことのない、また想像もつかないインドとかだったらここまで夢中になって見られたかどうかは、上海を知らない自分では見ることができないので分からないのです。
その上海を舞台に宝总との色恋がある4人の女性がこれまたそれぞれど迫力の美女なのです!
最初のお一人、阿宝を宝总への道へと向かわせた女性(こちらもなかなかすごいキャスティング!)は本編にてご確認いただくとして
繰り返しになりますが、あまりに美しかったので
東京で出会い上海でレストラン《夜东京》の共同オーナーとなる
玲子に马伊琍。
貿易の仕事でパートナー的存在となる
に唐嫣。
上海に彗星の如く現れ、黄河路で巨大社交サロンを経営。
どこか裏のあるミステリアス美女に辛芷雷。
3人ともど迫力…♡马伊琍が好きなんですけど、辛芷雷の美しさとお色気、すごかったですわ。
このドラマはもちろん男優さんも良かったですけど、長くなるんで今回女優さんメインでメモいたしますと
李李が開いたサロンのマネージャー潘经理役の佟晨洁。最初の方で膝下のおみ足が映るんですけど、ものすごーーーーく美しいです。大陸の方の骨格、本当に羨ましい。もちろんスーパーモデルであるのも大きいんだけど。
映らなかったけど潘经理の再就職先の花園飯店はオークラホテルで、歴史を感じる建物も庭園もとっても素敵ですので、機会がございましたら是非滞在してみてください。
むかーし、お正月にお雑煮食べに行ったな〜。
そして汪小姐の師匠のような存在であり、外滩27号時代の上司に吴越。
脇役なんだけど、やっぱり存在感あるよねぇ。素敵♡
さて《繁花》は上海語版と普通語版がありますが、私が見たのは普通語版。それでも所々で上海語が使われていますので聞き取りにはやや苦労しました。
ただ、これを見ると、通常自分がどうやってセリフを汲み取っているかよく分かりますね〜。
中国語字幕だけを読んで理解するには時間が足りない場面もあるし、耳からの情報の割合は結構高くて、セリフを聴きながらそれに合わせてざっと字幕に目を通しているのを実感。
耳からの情報に全く頼れない上海語の部分は字幕読むのに必死にならないといけないんです。でも聞いちゃうんだよな。そうなると結構疲れます。
これ、絶対日本での放送あると思いますけど、どっちの版で放送されるんでしょうね。日本語字幕で見るなら上海語版がいいですよねぇ。
さて、そんな感じでこのドラマは舞台が上海なので聖地巡り的なcity walkもかなり流行しました。
上海市内での撮影のほか、上海影视乐园でも撮影していたみたいですね。少し古いですが行った時の記事です。
ただこちらは同じ上海の風景でも、撮影するドラマによって建て替えたり時代を変化させたりしていますので、いつまで《繁花》仕様になっているかは分かりません。
また外滩の風景が映る最初の部分によく出てきたビル屋上の大時計は海关大楼のものですね。ここはペットを飼っていらっしゃる日本人の方は中に入ったことがあるのでは。
この右後ろのやつね
ペットの血液輸送のための書類はこの建物の中で承認してもらいます。1階の天井もとても素敵な建物です。写真削除しちゃったのが悔やまれるわ…
ということで、ストーリーはともかく、色んな意味で素敵だった《繁花》
監督や作品をよく知る皆さまが詳しい解析をしてくださるのを、私も楽しみに待ちたいと思います♪