スマートフォン
会社の総務の人から、私に与えられてるスマートフォンを
余りインターネットやアプリを使っていないようなので
機種変更させていただけませんかと言われた。
確かに、老眼鏡をかけなきゃ画面の文字が読みずらく、
電話機能やメッセージ機能しか使うことが少なく、
それなら料金が安い機種の方が良いに決まっている。
電話番号が同じのまま渡された新しい携帯の色とサイズが
私用の携帯とそっくり。
せめて色の指定をしておけば良かった。
帰り、「山家」に立ち寄る。
ゴーヤのサラダと牛串とタン塩2本を注文して、
黒ホッピーを飲む。
カウンターの隣の席の常連の外国人が話かけて来た。
彼はこの店の店員にも常連のお客さんにも人気がある。
瓶ビールをとって、自分はコップでコーラを混ぜて飲んでいる。
時々、焼鳥を焼いているおじさんに自分のビールを注いで
ご機嫌をとっている。
日本の焼鳥屋で飲む流儀を身に付けている。
つまみは牛串とエイヒレと赤魚の塩焼きを食べていた。
肌の色が浅黒く、どこの国の人かと思っていたら、ペルー人
だと言う。
日本に来て23年と言うから酒の雰囲気も日本人と変わらない。
日本人の奥さんと結婚し、2歳の娘がいると言う。
今働いている会社の給料が2カ月払われていないと言う。
大変だなあと思う。
だが、「山家」で一杯やって、周囲のお客さんに愚痴を話し、
これまでもやって来たように、逞しく切り抜けて行くこと
だろう。
話すだけ話すと、彼は先にさっと帰って行った。