嫁の脳幹出血~無力さ | NOBのブログ

NOBのブログ

テーマはバラバラで一貫性のないブログです(^^;

今の嫁が何とかして一日でも早く言葉が喋れるようになったり、みみずが這ったような字でも良いから書けるようになれば、本人の意思通達も確実かつ早くなれるのになと強く思うようになったのは、ひと月もの面会に通い続けてから。



嫁は私に伝えたいこと、頼みたいことも沢山あるだろうが今はそれらが一切できないし、私としても嫁の意思がはっきり伝わらない時が多いので悔しい。



こんなことばかり考えてると、なぜ脳幹出血なんてのが嫁に突然襲ってきたのだろうかと恨みが募るばかり。

しかし起きてしまったことをグダグタ言っても仕方がない。




11月3日

ふと気づけばこの日は亡くなった実母の誕生日。去年のこの日は嫁と2人で一緒に墓参りしたなぁ…とか思いつつ病院の門を通過した。



嫁の階に着くと、私の顔を完全に覚えられたのか面会カードに書き込んでる最中に、数人の看護士が嫁が寝てるベッドを病室から引き出そうとしていた。



早速、連れてこられた嫁の顔を見てみると血色が凄く悪い様子が窺えた。なぜだか顔全体が紫色がかって、皮膚の表面がでこぼこしてる様にも見える。


近寄って「今日は体調悪いのか?」と訊ねてみれば目綴じの合図すらない。



しかもその目は僅かほどしか開いておらず、その瞳を覗いたときに黒目部分が白濁色化してるようにも見えた。顔が歪んでいるようにも見える悲惨な様子は異様としか言い表しようがなかった。


もう私が何を囁いても一切返答がない。



「今や苦しい思いをしながらでもやっと生きようとしてるのに、それが仇となって更に苦痛を重ねてるんだろうな…」

そう思ったとたん私の頬に涙の雫が落ちてきた。


もう私の声掛けや応援の念など、無力なんて言葉より「ままごと」同様なんだと痛感した瞬間だった。



嫁がこんなに苦しみぬいて心をズタズタにしてまで生きようとしてるのは、本当に生きたい為なのか?

それとも本当はもう苦しすぎて生きたくないのだが、私や周囲が応援しているし医者も生かそうとしてるから仕方なく生きようとしてるのか?



色々な思惑してると嫁の顔を見ながら涙がポロポロと溢れてた。



もう会話すら出来ない面会だったから、私は嫁の心にテレパシーを送った。

「ずっとずっと苦しい思いをしてきたね。お前の本音として苦しすぎるから早く楽になりたいよ、と訴えてるのならもう逝ってもいいよ。そこで今の苦しみから解放された時は俺の人生最後の嫁としてずっと抱き締めててあげるから」

真心からそう伝え終えたあと静かに立ち上がってベッドを離れ、何度も何度も嫁のほうを振り返り立ち止まっては進むを繰り返しながら病室を後にした。



廊下を抜けると数人いたエレベーターが閉じる前に何とか間に合った。


その中で無力な自分に対しての情けない思いが込み上げてなのか、拭っても拭っても止まらぬ涙に焦るばかりだった。