「滑走屋」がついに始まる!

我らがD1SKフルプロデュースのアイスショー。このショーはある種「アイスショーの革命」と呼ぶに相応しい画期的な試みで構成されている。

振付はD1SKのライフワーク「氷艶」で意気投合した盟友・鈴木ゆまさん。

その奇想天外なアイデアの振付を氷の上に落とし込むのが、D1SK・村元哉中の「K7D1」だ。

丁度、D1SKラストシングルのSPPHOENIX」シェリルムラカミ氏の陸振付を氷上に落とし込んだミーシャ・ジーの様に。


現代ビジネス 田中亜紀子氏の記事で会見から練習風景まで詳しくリポートされているのでお借りします(^^)


……… ひときわ目立つのが、高橋大輔さんの動きだ。2つのグループに分かれ、一方は高橋大輔さんがリードし、一方は友野一希選手が率いながら、選手に細かい動きを教えつつ練習が進む。総合的な振付を担当するのは、劇団四季出身で「氷艶」の盟友、現在は東京パノラマシアターを主宰する鈴木ゆまさんだ。彼女がリンクサイドでマイクをもって自身が大きくポーズをとりながらみなに指示し、それを高橋さんが氷上で模範を示していく。


途中から女子チームがフォーメーションに加わり、村元哉中さんと村上佳菜子さんがアンサンブルスケーターを率いてダンサブルな動きを見せる。これらは、なんと514分にわたるオープニングのプログラムの一部だという。

驚いたのは、振付のカッコよさに加え、メンバーたちの距離の近さと練習の密度だ。何度もアンサンブルの動きを滑る、元世界王者にして、レジェンドの高橋大輔さんの姿を長時間身近で見ることができ、ほぼ一対一で動きを見てもらえる。これは若手のアンサンブルスケーターたちにとって、ものすごい財産になるのではないだろうか。


高橋さんによると、今回のショーの目的の一つに後進の育成があるという。通常のアイスショーは世界でタイトルをとったスケーターが中心で、国際的に戦績を出していないスケーターはなかなか参加の機会がない。今回は国内の大会に高橋さんがみずから足を運び、まだ無名だが、才能ある若手スケーターをアンサンブルスケーターとしてセレクトした。今回のショーの特徴として、通常のショーではありえないアンサンブルの場面が多く組まれ、それとメインスケーターの個人演技が流れるようにつながった、疾走感のある変化にとんだものになるそうだ。


会見で高橋さんはこう語った。

「当初、疾走感のあるパワフルなショーにしたいと、スピード感のある選手を中心に選んだのですが、鈴木ゆまさんの振付がめちゃめちゃおもしろく、当初よりダンサブルなものになり、なかなかみんな苦戦してます(笑)。全体が集まっての練習は約1週間で、まとめるのに時間と勝負ですが、徐々にまとまってきているので、イメージしているものが完成して、全体がパチッとはまれば、すばらしいものが見せられるのではないかと思いますし、みんなのパワーを感じてもらえるでしょう。プロデューサーをフルでやってみて、今はしんどいですが、新しい発見や、考えていたことがどんどん形になっていくことが、やはりおもしろいですね」


23日から、四大陸選手権に出場していた山本草太選手をのぞき、メンバー全員が集った全体練習。集って3日目の25日は個性的な振付にまだ苦戦するさまも見受けられたが、みんなのやる気に満ちた雰囲気が、とにかく楽しそうなのだ。若手のアンサンブルスケーターも臆することなく、積極的に取り組んでいる。これも指揮官が作る雰囲気なのだろう。


主催側のスタッフはこう語る。

「今回、福岡で幕をあける滑走屋を絶対に成功させないと次につながらないと、高橋本人、今までにない覚悟をもって挑んでいるのを感じます。顔つきや目つき、そして行動のすべてにそれが表れている」


高橋大輔さんは「滑走屋」で、初の総指揮を担当するだけではなく、さまざまな新たな試みにチャレンジしている。1つ目は総合演出。アンサンブルで使う音楽15曲はすべて自身でセレクト。ポスターやプログラムの内容の詳細にいたるまでこだわって、自身が描く世界観を作る。その世界観を具現化する振付を氷の専門家ではなく、陸で活躍する鈴木ゆまさんに依頼した。


2つ目に、観客のためにアイスショーのチケットを安く提供すること。アイスショーは氷をはるなど経費がかかり、従来は高額なものがほとんどだ。が、今回は高橋さんのチャレンジングで新鮮なアイスショーを多くの人に見てもらえるよう、工夫をこらしてチケットの金額を下は6千円、上は12千円までとアイスショーにしては大幅に下げた。初めての人も来やすいよう、一気にみられる75分の公演を13回に増やし、収益を減らさない努力もしている。

「今までショーに来てくださっていた方はもちろんですが、これまでにアイスショーに行ったことのない方が来やすいように、値段や時間設定を考えました。見て気に入ってくれて、また行きたいと思っていただけたら新たな展開につながり、うれしいですし」(高橋さん)


出演は国内スケーターに限定し、メインスケーターも絞るが、アンサンブルスケーターを学生たちから多数抜擢することで迫力を出す。これは同時に、前述した今後のスケート界を担う後進の育成にもつながる。練習や本番の経験での成長はもちろんだが、「滑走屋」が成功し、今後多くの場所で展開できるようになれば、才能のあるスケーターたちが引退後も滑る場所を作れるのではという、高橋さんの大きな目標もある。


前述のスタッフは、高橋さんの覚悟と行動は並々ならないという。
「スケートがまだ人気がなかった時も、一番いい時代も本人は両方知っていることはとても大きいと思います。コロナ禍の後、エンタメ業界の状況が変わり、アイスショーも増えた中、何か新しいことに対し変化を恐れず挑戦し、この後も生き残れるショー作りや、スケーターの未来を考え改革をしようとしています。今回は総合演出も行っているので、予算や経費の現実も知ったうえで、チケットを安くするために悩み、削れるところはざっくりいきました。

たとえば舞台の照明その他、内容と質にかかわることは絶対削れない部分。しかし、スケーターたちの宿泊は、アンサンブルスケーターは相部屋、メインスケーターもトランクを広げたらいっぱいになるぐらいの広さの部屋に。食事も従来のケータリングの内容を見直し、ごはんと野菜、肉、魚とシンプルにしてスケーターの身体が動く基本の内容にまとめ経費削減。何より本人からまずは自分のギャラを大幅に下げてくれといってきました。スケート界のことを考え、この滑走屋にかける並々ならぬ想いを強く感じました」


加えて選ばれたアンサンブルスケーターたちの気合と意識の高さもはんぱではないそうだ。全員が参加する23日からの練習以前に、動画でアンサンブルの振付が送られていたが、全員、集合日までに自主練をして、しっかり振付を体に入れたうえで参加した。練習が終わった後も、ホテルに戻り誰に言われるでもなく自主的に集まり動画を見ながらみなで振りの合わせ確認をしているという。

5日の会見では、アンサンブルスケーターの中から大島光翔、木科雄登、三宅咲綺、奥野友莉菜ら4人の選手の会見も行われたが全員、「滑走屋」に選ばれたことへの喜びを語った。間近で高橋大輔さんの演技や動き、練習に対する姿勢を間近で見られること。ほぼ11で指導も受けられていること。それを競技生活にも、今後の人生にも生かしたいと、それぞれが自分の言葉で語っていたのが印象的だ。


アンサンブルスケーターへの高橋選手の思いについて、先のスタッフも次のように語る。

「鈴木ゆまさんの度肝をぬくような振付を、氷の上で実現できるようにアレンジする作業は高橋と村元哉中が早朝から夜中まで一生懸命にやっていましたが、これ自体1ヵ月ほどかかりました。お互いの意見を尊重しつつ陸と氷のクリエイティブが共存できる場所を探し形になり徐々に化学反応を起こしていく。


それをアンサンブルスケーターたちに教えるために、高橋も補佐する村元も、自身が出演しない部分の振付もすべて体にいれてから今回の全体練習に臨んでいます。彼は『俺がリーダーだ』と自分で力説する強いタイプのリーダーではないですが、今回のように自らの姿勢と行動で示し、周囲がその背中を見て、自然についていくというリーダーのタイプ」


アイスダンスでカップルを組み、今回のショーでも補佐的な役割を担っている村元哉中さんにも、今回の高橋さんの総合演出ぶりを聞いてみた。


「今回の大ちゃんは本当に熱が入っていて、初めてすべてをゼロからショーを作っていく過程に関われて私もすごくうれしいですし、今だかつて見たことのないような斬新なショーになりそうです。アイスダンスの競技を3年間一緒にやり、さまざまな意見の交換をしてきましたが、今回の大ちゃんはまたそれとはまったく違うムード。怖いわけではないんだけど、大ちゃんがみんなの前で話をすると、和やかな中に空気がぴりっとするというか、私自身緊張感が走る感じです。それは今までと違う、初めて見る大ちゃんの姿ですし、プロデューサーとして、すばらしいものを持っていると感じられます」


それだけ覚悟と情熱をもって高橋大輔さんがのぞんでいるのが「滑走屋」なのだ。

さて、実際の内容や振付の状況はどうなっているのだろう? 5日は、総合的に振付を行う鈴木ゆまさんの会見もあり、興味深い話も聞けた。そして高橋さん、村元さんの内容に関しての話を聞いた第2弾は9日公開の予定だ。


と、詳しいリポート有難う御座いました。


後進の為・スケーターの競技引退後の事やら、今後のフィギュアスケート界の事など・・を考えつつ新しいモノを作り出そうとする「覚悟や使命感を持った行動」

私は彼のこう言うところがイイなぁ〜とリスペクトしてます(^^)







P.S

単独のショーと銘打って1度のショーを外部メディアと連携し一粒で何度も美味しい"旨味"を吸い尽くしている野郎も居るとか、居ないとか()


そんな話題を目にすると・・何だか哀れにさえ思えますぅ〜〜