ここに私の居ていい場所はない
そう思ったフェトエルは 空に向かって駆け上がりました
たどり着いたのは 夜空に光る昏い月
フェトエルはそこで 独りで住まうことにしました
日々移り変わる月相に
変わることのできるヒトへの 羨ましさを重ねながら
自らの詩を静かに詠って
そこは 独りぼっちだけれど 仲間はずれをするものたちも居ない場所
フェトエルはそこで 夜毎泣きながら
地上を見ようとしては いつも悲しくなって
目を背けてしまうそうです
気がついたとき
夜空の月を見上げてみてください
誰かの横顔が見えませんか
蒼い月や紅い月
もしかしたらそれは…
───curtain call
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フェト・エル
天使の命名法に則り名付けました
末尾の el は「カミ」を表します
よく言われる魔王「ルシファー」と「ルシフェル」の違いはこの el の有無だったりします
フェト、はヘブライ語で「罪」のつもりですが
発音が耳コピなので間違ってるかも… そのへんはご愛嬌♪
そこも含めてお話ということで…