ないというか、正確にはあんまり知らない。
古典の時間に習ったりもしたけど、
全部じゃないし。
10首記憶してこいっていう、夏休みのしくだいがでた時も
「月」という単語を含むものをとにかく選んだだけで、
特に共感できたとか好きとかじゃなかった。
実はウチの家には、古典の資料集のようなゴツい本のシリーズがあり
その中に百人一首のもあったんです。
小さい頃から、本棚のそのシリーズの背表紙を見ていたわけだし
知ってても見たりしてなかったんですが、
数年前、シャナルくんの妙な趣味のひとつである「栞作り」をする時に、
栞として使う絵の後ろが真っ白じゃつまんないってなったときの
書き込んでおく好きな言葉として使おうと思って、
何かいいのがないかなーと探していたんですよ。
訳文と、解説も載っていたので判りやすかったです。
その中で「これだ！」と思ったものがひとつ、ありました。
というより、これを見てこれに一撃で決めたので
それ以降のページを見ていませんすいません。
君がため
惜しからざりし命さへ
長くもがなと思ひけるかな
よく知っている人は、知っているのだろな。
藤原義孝って人のです。
訳とかは、興味持った人は調べてみてね。
シャナルくんは、チビっ子の頃からとてもとても死にたがりです。
生きたい気持ちをジャマされて、困っていました。
というより、とある事情により、生きているのが怖いから死にたがり…か。
そしてその事情により、何があっても死にたくない。
深刻に虐待されて育ったわけでもないのに、小一で
包丁片手に腹に刺すかどうか悩むバカなのですから。
だから「………できるなら、もう死んでもいい」などと
本気の願いを表現できない人間です。
私には、
この人のためになら命なんか惜しくないわ、
って思う相手よりも
一緒にいたい、だから死にたくない、そのジャマするなら潰す
そういうふうに、ぽじてぃぶに思わせてくれる人間のほうが大切なのです。
私は私の何一つも失いたくない。
それによってたったひとつでも感じ取れなくなるものがあるなら。
大切なひとについてのたったひとつを感じられなくなるだけで
それは異常なくらいの苦痛。
だから私は、自分を大切にできる。
今や命を失うなんてこと、私にとってはもってのほかなのです。