見てきましたー!
またもや午前十時の映画祭14でございます。
我ながらいいお客さんですわ。

「ティファニーで朝食を」は以前コロナ禍で映画館が閉鎖になり、見られなかった記憶がありまして、今回初めてのスクリーン鑑賞&4Kリマスターです。ぱちぱち。

円盤持ってるんですけど、やっぱりスクリーンでの鑑賞は良いですねー。


ストーリーは言わずもがなの名作なんですけど。
 若いというより子供時代に初めて見たときは、唯々オードリー・ヘップバーンの美しさに見惚れて設定が良く分かっておらず、「とりあえず何だか自由を愛する綺麗な女の人」という印象しかありませんでした。

大人になってから設定に気付いて「お、おおう…??」となりました。
今でいうP活女子?一昔二昔前の言い方で援交というか…ですね。
いやあのその…ねぇ…??

これ、オードリーだし映画だから綺麗だのファッショナブルだの許されてますけど、 小父様にお小遣い貰いつつ、玉の輿も狙いつつあちこちの男と…は倫理観ちょーっとバグッてます。
いかんよー?それは。

原作だと彼氏とはくっつかないんですけどね。大人になって小説読んでそれにもびっくりしましたが。

自由と無責任を履き違えてるのか、臆病なのか。
ひたすら奔放に振る舞うホリーさんに、ちょいちょい違和感を覚えつつ、 惚れ惚れする美しさとファッションの豪華さに魅入ってしまいます。
オードリーのチャーミングな愛くるしさが、やってることは蓮っ葉だし道徳観も倫理観も吹っ飛んでる人物を可愛らしく仕立ててるのかもしれません。多分。

ホリーさんに振り回されまくる彼氏がジョージ・ペハードなんですけども、私の中では特攻野郎のハンニバルのイメージの方が強いので、若いときはこんな優男系だったのか!と毎回思ってしまいます。
この「フレッド」もやってる事はヒモというかツバメというか不倫…まあそういう系です。
…わりかしクズと言われる部類っすね。

こういうカップル、歌舞伎町やらミナミの夜の繁華街で今も普通にいそうだな…なんて見ながら思ってしまいました。
最近、そういう女子が捕まっただかのニュースもありましたしね。

ニューヨークが舞台で、 主役二人がオードリー・ヘップバーンでジョージ・ペパードで、ユーモラスでエレガントでファッショナブルで素晴らしい音楽に包まれてるから、何だか格調高くラストシーンも印象的で、何回も見たくなるハッピーエンドの名作なんでしょうね。
ラストを原作から変えたのも良かったんでしょう。 
雨の中、名前のない猫を探す二人のシーンは秀逸で素敵です。

兎にも角にも、主役二人が美しく、ファッションも素敵過ぎる位素敵です。
フレッドのお相手のマダムのスーツが、物凄い自分の趣味に刺さるデザインで可愛い。
 
有名なブラックドレスに夜会巻きで、ティファニーのショーウィンドウを眺めながら、クロワッサンを囓ってに珈琲を飲むシーンはそれだけで主題歌のMVみたいです。
ショーウィンドウに映る姿も、後ろからのショットも全てが計算され尽くしてる美しさ。
当時真似した人もいたとかなんとか。

倫理観やらを吹っ飛ばして、不器用に生きる二人が何とも意地らしくて可愛いらしいラブコメなので、非現実的な状況に浸りたい時には是非。