混み合う入り口付近

次の駅で始発に乗るために

素早く降りたい

人の頭がひしめく中

わたくしの前はポニーテールのお嬢さん

朝シャンしたのだろう、爽やかで甘い匂いが

テールを揺らす度に鼻をくすぐる

鼻をくすぐるまではいいのだが

口紅の上にグロスまでつけたわたくしの唇とも密着

わたくしが顔を動かして剥がそうにも

グロスがすっかり絡んで取れない

フーフーと吐く息で飛ばしたら

お嬢さんはわたくしを

首に息吹きかける変態だと思うだろう

やっと唇から髪が離れても

お嬢さんの頭が方向転換したら

またくっつく

唇は髪責めの地獄を体験する

そしてお嬢さんの髪も

わたくしのグロスがたっぷりくっついて

1部スティッキーな仕上がりになってしまう

せっかく爽やかだったのにね

ごめんなさい

いつもこわい顔をして読書に勤しんでいる青年

杖を持ったおばあちゃんが入ってきた時

彼と斜め対岸の方に彼女は進んでいったにも拘わらず

果敢にも立ち上がり彼女を

自分の座っていた席まで導いてきた

その優しさと行動力

強さと優しさが表裏一体とはこの事だと

感動した

車内あれこれ

今日もがんばりましょ!!





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