今年度(2024年度)のブルーリボン賞とローレル賞が発表され、ブルーリボン賞に東武鉄道のN100系スペーシアX(日光・鬼怒川への豪華特急)が、ローレル賞に宇都宮ライトレールのHU300形(ライトライン)と、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro(大阪メトロ))中央線の400系(大阪メトロ初のオリジナル車両)がそれぞれ選ばれたという情報が入ってきました。

これらの結果は予想通りであり、ブルーリボン賞に関しては、スペーシアXしかないという状態でありました。

昨年度は、JR東海のHC85系ハイブリッド気動車(特急ひだ、南紀号)がブルーリボン賞に、京都市交通局(京都市営地下鉄烏丸線)の20系がローレル賞にそれぞれ選ばれていたけど、今回は、2年ぶりにローレル賞が複数の車両に選ばれたことになりました。

東武鉄道のN100系スペーシアXがブルーリボン賞に選ばれた理由は、フラグシップ車両に相応しい存在感溢れる外観フォルム、現代トレンドと江戸・日光の歴史文化を融合させた秀逸なデザイン、多彩なバリエーションを誇る機能美に優れた客室設備、最新および実績のある機器類がバランスよく配されており、安定した走行・運用を実現するなど、多くのファクターが高い水準でまとめられた車両であることに加え、鉄道友の会の会員からも高い支持を得ていた(投票数が1位である)ことであると言われています。

外観の窓枠が、伝統的な「組子」の技法を連想させ、車内にも江戸の文化をイメージした色彩が施されるなどで、歴史や文化を現代と融合させたデザインとなっていることなども高く評価されています。

1991(平成3)年に100系スペーシアがブルーリボン賞を受賞していたので、33年ぶりの受賞となったと共に、スペーシア(SPACIA)の伝統が守られたことになりました。

500系リバティに関しては、JR東日本のE353系(中央線特急あずさ、かいじ号など)、鹿児島市交通局(鹿児島市電)の7500形(ユートラムIII)と共に2018(平成30)年度のローレル賞に選ばれていました。

話題のスペーシアXは、3月16日から増発され、予備編成が臨時列車に使われるようになっています。

一昨年のブルーリボン賞は、京浜急行電鉄(京急)の1890形ル・シエル(Le Ciel、トイレ🚻付きの多目的車両)が選ばれていたので、関東の車両のブルーリボン賞受賞は2年ぶりとなります。

宇都宮ライトレールのHU300形(ライトライン)がローレル賞に選ばれた理由は、デザインが優れていることや、北関東初のLRTとして注目されていることであり、投票数もスペーシアXに次いで多いということも決め手となっていました。

黄色と黒の塗装は、宇都宮の雷都⚡がイメージされたものと言われているけど、幸せをもたらす黄色でもあります。

ポケットモンスター(ポケモン、Pokémon)のメインキャラクターであるピカチュウは、黄色で雷(かみなり)の技があるので、ライトラインみたいだな❗と思いました。

LIGHTLINE(ライトライン)のロゴマークは、Lが図案化されたものであり、先頭車のデザインもこうなっています。

このようなデザインにより、ローレル賞は確実だな❗と思っていました。

スペーシアXと宇都宮ライトレールは、どちらも栃木県を走る列車なので、今回のブルーリボン賞とローレル賞の受賞により、栃木県などの北関東地区在住のファンや会員が大喜びの状態であります。

大阪市高速電気軌道(Osaka Metro(大阪メトロ))中央線の400系がローレル賞に選ばれた理由は、前身の大阪市交通局によって導入された既存系列の車両とは一線を画すデザイン性と多様な需要に応える設備を兼ね備えた車両であることが評価されたと言われています。

来年(2025年)4月13日から10月13日までの間、大阪の夢洲(ゆめしま)地区で、大阪・関西万博2025(EXPO2025)が開催される予定であり、Osaka Metro(大阪メトロ)中央線がアクセスを担うことになるので、万博期間までには、コスモスクエア駅から夢洲(ゆめしま)駅(地下駅となる)まで延長される予定となっています。

400系は、宇宙船がイメージされたデザインが特徴であり、昨年6月25日にデビューしていました。

このデザインも、ローレル賞に選ばれた決め手となっています。

前身の大阪市交通局(大阪市営地下鉄)の時代の1970(昭和45)年(大阪万博が開催された年)に堺筋線の60系が、1991年に鶴見緑地線(現、長堀鶴見緑地線)の70系(初の鉄車輪式リニアモーター地下鉄)がそれぞれローレル賞が受賞されていたけど、大阪メトロとなってからは初の受賞となっていました。

関西の鉄道車両のブルーリボン賞、ローレル賞の受賞は、2021(令和3)年度の近畿日本鉄道(近鉄)80000系ひのとりのブルーリボン賞受賞の時から続いており、今回の大阪メトロ400系のローレル賞受賞により4年連続(ローレル賞は3年連続)となっています。

阪急電鉄では、7月に新2000系列(新2000系、新2300系)が、近畿日本鉄道(近鉄)では、10月に8A系(奈良線、京都線、橿原線、天理線など)がそれぞれ導入される予定となっているので、来年度のブルーリボン賞やローレル賞の有力候補となっています。

ブルーリボン賞の第一号は、1958(昭和33)年に小田急電鉄初代3000形SE車であり、その伝統が70000形GSEにも受け継がれたけど、30000形EXEだけがブルーリボン賞の受賞が見送られたのが残念であります。

30000形EXEは、通勤輸送が意識された車両で、ロマンスカーに対する魅力が薄いので、ブルーリボン賞の受賞が見送られていました。

初代3000形SE車の3021Fは、1992(平成4)年に引退した後、海老名車両基地の保存庫を経て、海老名にあるロマンスカーミュージアムで展示されています。

西武鉄道の001系ラビュー(Laview、池袋線系統の特急)も、ブルーリボン賞の受賞車両であります。

ローレル賞の第一号は、1961(昭和36)年の阪急電鉄(当時は京阪神急行電鉄だった)初代2000系、2300系でありました。

ブルーリボン賞の投票は、会員1名につき、2つまでという決まりがあり、鉄道友の会の会員である自分(しゃもじ)は、迷わずにN100系スペーシアXと宇都宮ライトレールに入れていました。

鉄道友の会は、1953(昭和28)年11月14日に設立された鉄道ファンクラブの老舗であり、年に1度ブルーリボン賞の投票をすることが出来ます。

昨年は70周年を迎えていました。

自分(しゃもじ)は、1994(平成6)年に入会していたので、30周年の節目を迎えることになります。

鉄道友の会の詳細及び入会方法に関しては、鉄道友の会のホームページをご参照するか、「鉄道友の会」で検索願います。