続いては、一昨日(3月12日)に、西武狭山線の西武球場前駅で行われた、西武鉄道40000系(S-TRAIN(エストレイン))のお披露目イベントで撮影した、車内の様子です。

座席は、近畿日本鉄道(近鉄)のL/Cカー(2610系及び2800系の改造車、5800系、5820系)、東武鉄道東上線の50090系(TJライナー)、JR仙石線の205系の一部の2WAYシート車と同様のロングシートとクロスシートの切り替えが可能な座席であり、クロスシートの時には、ペダルを踏んで向かい合わせにすることも出来ます。

S-TRAINに4人のグループ(カルテット)で乗る場合には嬉しい配慮でもあるし。

座席の記事やドアには、桜の模様が入っているので、秩父の芝桜がイメージされていることが分かります。

クロスシートモードの時には、コンセントを使うことも出来るので、携帯電話やスマートフォン(スマホ)などを充電することが出来ます。

車端部の固定式ロングシート(3人掛け)でも、コンセントが使えるし。

車内では、無料のWi-Fi(SEIBU FREE Wi-Fi)が使えるので、スマホやタブレットでのインターネット使い放題という嬉しい設備となっています。

自分(しゃもじ)が愛用しているガラケータイプのスマートフォン(ガラケーにAndroidを組み合わせた機種、4Gケータイ)であるガラホでも、Wi-Fiを使うことが出来るし。

ガラホは、一昨年2月のauのSHF31(シャープ製のAQUOS K)を皮切りに導入され、docomoやソフトバンクなどにも出回るようになっています。

SEIBU FREE Wi-Fiは、昨年9月から10000系特急レッドアロー号の車内に導入されており、これまでの間に西武線の池袋、練馬、石神井公園、大泉学園、ひばりヶ丘、秋津、所沢、入間市、飯能、西武秩父、豊島園、西武球場前、西武新宿、高田馬場、鷺ノ宮、上石神井、田無、小平、東村山、狭山市、本川越、拝島、国分寺の各駅にも導入されているし。

西武40000系は、ロングシートモードによる一般列車(料金不要)にも使われるので、この時には通勤型車両なのにWi-Fiが使えるということになります。

スマイルビジョンの天井への設置により、中吊り広告が廃止されていることも見逃せない点であり、クロスシートで着座中でもチェックすることも出来ます。

クロスシート部分には、ドリンクホルダーやフックが付いているので、向かい合わせでない時に使うことが出来るし。

車内の照明のほうは、通常時とS-TRAIN運用時に分けられており、通常時は、従来の白系、S-TRAIN運用時は、落ち着きのあるクリーム系(電球色)となるので、照明にも拘りがあることが分かります。

このイベントでは、照明切り替えの実演が行われていたけど、YouTubeにアップされていた動画によると、40000系による臨時電車でも照明の切り替え実演が行われていたし。

照明の切り替えは、乗客を乗せたままでは行われないので、貴重なシーンでありました。

4号車にあるトイレは、車椅子対応の洋式トイレ(誰でもトイレ)で、おむつ交換の為のベビーベッドも完備されており、トイレ内も小田急ロマンスカーの50000形VSE、60000形MSE、30000形EXEαの車内トイレと同様に、木目調の壁が生かされています。

これにより、鉄道の車内トイレであることを忘れてしまうほどの明るい空間となっているし。

ロングシート/クロスシート切り替え可能な車両にトイレが付いていることは、前述の近鉄のトイレ付きL/Cカーや、JR仙石線の2wayシート車と同様であり、誰でもトイレ付きの西武40000系が地下鉄に乗り入れるようにてくることで、福岡市営地下鉄に乗り入れるJR九州筑肥線の303系や305系を思い出します。

一昨年3月までは、トイレが取り付けられた103系1500番台も福岡市営地下鉄線に乗り入れていたけど、305系の導入によって福岡市営地下鉄乗り入れから撤退、一部廃車となり、残りの編成が筑前前原~西唐津間で活躍しています。

逆に福岡市営地下鉄の1000系や2000系にはトイレが付いていないので、JR筑肥線への乗り入れ範囲が筑前前原駅または筑前深江駅までとなっているし。

西武40000系で木目調が取り入れられている場所は、トイレのほか、連結面の壁、ドア横の手摺、パートナーゾーンが挙げられており、パートナーゾーンは木目調で満たされています。

パートナーゾーンは、車椅子やベビーカースペースが広く取られており、浅く腰掛けることが出来るほか、窓が大きく、低い位置に手摺が付いていることにより、小さなお子様でも景色を楽しむことが出来るようになっています。

パートナーゾーンのマークは、木に集まる鳥がイメージされているので、人が集まる空間に相応しいと思います。

ベビーカーの場合は場所を取るので、パートナーゾーンの場合はベビーカーでも安心出来る空間となるし。

空気清浄機は、前述のAQUOS Kと同じシャープ(SHARP)製のプラズマクラスターで、自然界と同じ+と-のイオンで空気が守られています。

車椅子、ベビーカースペースは、10号車のパートナーゾーンのほか、1号車、2号車、4号車のトイレ前、9号車にもあるけど、2号車と9号車の車椅子、ベビーカースペース部分に窓がないので、トイレと紛らわしいです。

その代わりに4号車には車外にもトイレのピクトグラムがあるし。

吊革は、30000系スマイルトレインと同じデザインであり、握りやすいのが特徴であるので、一般列車の立ち席で本領を発揮することになります。

S-TRAINの乗降口は、各車両1ヶ所であり、1号車は運転台後部(所沢、飯能寄り)、2~10号車は豊洲、元町・中華街、西武秩父寄りのドアが開くことになるし。

元町・中華街、豊洲到着時には全てのドアが開くことになります。

座席番号は、座席の上に表示されており、クロスシートの場合はAとBまたはCとD、固定式ロングシートの場合はEまたはFの表示となっているし。

S-TRAINの指定席券売機のある駅は、西武線の西武秩父、飯能、入間市、所沢、保谷、石神井公園の各駅、東京メトロの新宿三丁目、飯田橋、有楽町、豊洲の各駅、東急東横線の渋谷、自由が丘、横浜の各駅であり、主要駅の窓口や東横線やみなとみらい線の各駅の自動券売機でも買うことが出来ます。

インターネット予約は、西武鉄道インターネット予約サービスとチケットレスサービス(Smooz、どちらも特急レッドアローと共用)で行われており、後者のチケットレスサービスは、クレジットカード決済限定で、携帯電話やスマホの画面がチケット代わりになります。

インターネット予約サービスで予約した場合は、引き取り期限までに駅窓口または券売機で購入手続きを済ませなければならないし。

有楽町線豊洲駅への座席指定の有料列車の乗り入れは、小田急ロマンスカーの60000形MSE車によって運転されていたベイリゾート号(本厚木~新木場間)以来であります。

S-TRAINのSは、お出かけや通勤・通学などの様々なシーンに使える列車「Scene」、全席指定で快適に座れる「Seat」、乗り換えなしの直通運転「Seamless」であるけど、西武「Seibu」の車両が使われているSでもあるのです。

S-TRAINのロゴマークの上半分の緑色は、秩父の緑、下半分の青色は、横浜みなとみらいの海がイメージされており、グレーは、渋谷、豊洲のアーバンな雰囲気がイメージされています。

土休日に横浜、自由が丘、渋谷から西武秩父までS-TRAINで乗り換えなしで結ばれるということで、秩父が身近となることはもちろんのこと、秩父市出身の落語家である林家たい平氏がびっくりするような出来事となります。

4月中旬から5月中旬に掛けて、西武秩父駅付近の羊山公園にある芝桜の丘で、芝桜の見頃を迎えるという書き入れ時を迎えることになるし。

西武秩父駅には、4月24日に温泉施設である祭の湯が出来るので、京王線の高尾山口駅前の京王高尾山温泉極楽湯と同様の楽しみも増えることになるし。

元町・中華街駅付近では、3月25日から6月4日まで、第33回全国都市緑化よこはまフェアが行われるので、こちらもS-TRAINで行けるスポットとなります。

西武40000系は、照明はもちろんのこと、VVVF装置も省エネ化されているので、地球環境に優しい車両であるほか、人に優しい車両でもあります。

このように、デビュー前に西武40000系S-TRAINの車内を見学することが出来て良かったです。