こちらは、7月26日に、新宿高速バスターミナルで撮影した、西東京バス(八王子、西多摩エリアの京王グループのバス会社)の日野(HINO)ニューセレガ(DH20972(八王子200か12-84)号車、PKG-RU1ESAA)による新宿発八王子、茨木経由大阪あべの橋行きのツインクル号です。

ツインクル号は、近鉄バスとの共同運行で、新宿を22時20分に出発し、中央道の三鷹、深大寺、府中、日野を経由して、八王子インターで一般道を降り、凱旋ルートである京王八王子駅とJR八王子駅を通り、再び中央道に入ってから中央道八王子に停車し、中央道、名神高速経由でJR茨木駅前と阪急茨木市駅前へ。

茨木市を出た後、大阪駅前(地下鉄谷町線の東梅田駅前)、なんばOCATに停車し、あべの橋(あべのハルカス前)へと向かうことになります。

こちらは、京王バス東と阪急観光バスによる池袋・新宿・渋谷~大阪梅田線(新宿 22時40分発)よりも20分早く新宿を出るけど、この日はツインクル号が西東京バス、大阪梅田線が京王バス東による運転日だったので、大阪梅田線に乗る前に撮影出来て良かったけど、後者の京王バスに乗って大阪に行ったので、本当は未だ乗ったことのない西東京バスに乗って行きたかったです。

このバスに乗っていたらレポートが楽しくなっていたところだったし。

西東京バスによる運転日は、大阪行きは中央道の双葉サービスエリア、新宿行きは名神高速の黒丸パーキングエリアで開放休憩が行われるけど、近鉄バスで運転される場合は、開放休憩が行われないという欠点があります。

この車両は、恩方営業所(八王子市下恩方町にある営業所)所属の2009(平成21)年式日野ニューセレガ(DH20972(八王子200か12-84)号車、PKG-RU1ESAA、側面Jピラー仕様)で、前面に西日本鉄道(西鉄バス)によるはかた号(新宿~小倉、福岡間)のエアロキングにあるような大阪府乗り入れ規制適合車のステッカーが貼られています。

更に後部には、西東京バス50周年ステッカーも貼られているし。

塗装及び外観は、親会社の京王電鉄バスグループと同一であり、西東京車には、KEIO NISHITOKYOのロゴが入っています。

車内は、3列独立シート(最後列の10列のみ4列)で、右側中央の階段下にトイレがあります。

社番のDHとは、恩方営業所の記号であるDに、高速(Highway)のHを加えたもので、2から始まる番号が日野、3から始まる番号が三菱ふそう(FUSO)となっています。路線バスのみ存在するいすゞ(ISUZU)車は1となっているし。

共同運行先の近鉄バスでは、2階建て車両の三菱ふそうエアロキング(近鉄バス単独による格安便のカジュアルツィンクル号で新宿に乗り入れている)を除いて日野が主流であることから、従来の1階建て車両で同じタイプの日野セレガが使われています。

他の近鉄グループのバス会社でも、三重いすゞ自動車との絡みによりいすゞ車が主流の三重交通グループを除いて日野車が主流となっているし。

このバスが八王子に乗り入れる凱旋ルートとなっているのは、2006(平成18)年まで、八王子~大阪間で運転されていたトレンディ号との統合によるものであり、トレンディ号の時代から八王子と大阪を結ぶ貴重な夜行高速バスであります。

ツインクル号が開設されたのは、1989(平成元)年12月6日のことで、当初は京王帝都電鉄(当時)のバス事業(現、京王電鉄バス)と近畿日本鉄道のバス事業(現、近鉄バス)によって運転されていました。

当時は、上本町のみ停車で、車両はどちらも日野ブルーリボン(グランデッカ)が使われていたし。

1996(平成8)年10月1日には、高松・丸亀線や松山・八幡浜線と共に京王帝都電鉄から西東京バスに移管され、永福町ベースから八王子ベースとなっていました。

2003(平成15)年9月には、上本町停車を取り止め、東梅田駅停車となり、同年10月1日から2008(平成20)年8月31日まで、多摩バスによって運転されていたこともありました。

このように、子会社に移管され、再び本体に戻されたことは、関東バスの夜行高速バスや丸山営業所所属の一部の路線バスが、ケイビーバスに移管され、2009年11月に再び本体の関東バスに戻されたことと同様であります。

西東京バスの新宿発着の夜行高速バスは、八王子始発となっているハローブリッジ号(八王子、新宿、横浜~高松、丸亀間)の西東京便を除いて、新宿~八王子間で回送されています。

今年5月1日ハローブリッジ号のうち、四国高速バス(香川県のバス会社)担当日のみ八王子乗り入れが中止(新宿発着に変更)され、八王子乗り入れが西東京バス担当日のみの隔日運行となっています。

西東京バスの恩方営業所は、1992(平成4)年に八王子営業所からの移転によって開設された営業所で、恩方、高尾地区の路線バスと高速バス、観光バス担当となっています。

八王子営業所の跡地は現在、西東京バスの本社も入ったNTB八王子ビルとなっているし。

西東京バスの新型セレガは、八王子~成田空港線用のほか、中央高速バスの松本線の貸切登録(新高速バス制度)による京王電鉄バスからの委託運用に使われることもあります。

最近になってからは西東京バスに三菱ふそう車が34年ぶりに導入されたことで話題になり、路線車はエアロミディ、高速車はエアロエースと、親会社の京王電鉄バスグループに待望の日野ニューセレガが入ったことと同様であります。

京王バスにあるような大型のエアロスターが西東京バスに入らなかったのは、高さ制限に引っ掛かることや、オートマが敬遠されていること、エアロミディのほうが扱いやすいと判断されたと思われます。

このことは、2011(平成23)年に、西武バスに32年ぶりの三菱ふそう車が導入されていたことに準じています。西武バスの三菱ふそう車は、江川事件の影響により導入が中断されていたけど、カスタマーだった日産ディーゼル→UDトラックスのバス事業撤退により、導入再開に至っていたし。

西東京バスのエアロエースは、八王子、渋谷~金沢間の昼行便(季節運行)や、空港輸送に使われています。

このように、京王バスのニューセレガとの比較により、西東京バスのニューセレガを撮影することが出来て良かったです。