劇場にて大変楽しんでから1週間経ってもいまだにモヤモヤしている部分。
<神永、元から変人説>
序盤、銀色の巨人が飛来してネロンガを撃破。後日、公安から浅見がやってくる。
そこで神永(中身ウルトラマン)との噛み合わないやり取り。「アホなの?」と呆れる浅見。
ここで、それまでの神永がどういう人間なのかが描かれていなかったので
中身ウルトラマンだから噛み合わないのか元から変人なのかがわからない。
2人のやり取りをそれとなく聞いていた他の面々が「神永さんちょっと変わってるんです」とか
「神永さん、なんか変な物でも食べたんですか??」のようなベタなフォローが入れば
なんとなく飲み込めるんだけど、どうにもここがいきなりノイズに感じてしまった。
前回「まるでTVシリーズ『シン・ウルトラマン』全50話を113分に凝縮したような」と
書いたけど、そこから"カットされた部分"にこそ大事な描写があったという事だろう。
<浅見、性的な描写多い説>
SNS等でも否定的な意見が多いのがこの部分。
ローアングルからスカートの中を覗くようなカットが執拗に出てくるのに違和感。
悪い意味で坂本浩一監督の作品のようなフェチ丸出しの描写は果たして必要だったのか。
『シン・ゴジラ』にて特撮をオタク向け文化から老若男女が楽しめるコンテンツに戻したが
今回ああいう"気まずい"描写が頻発する事でなんとなく胸を張れない部分はある。
パンツルックでも何の問題も無かったと思うし、船縁にはそういうのが無かったのも違和感。
あと、気合を入れる時に尻をバンッとするアレ。
伏線というか心の距離が縮まる描写として浅見と神永の間で何かあるのかと思ったけど
ただ単に「気合を入れる時に尻をバンッとするアクティブな女性」というだけだった。
<世界の専門家、予算ゼロ円説>
『シン・ゴジラ』ではゴジラを止められないから核攻撃すべきだーみたいな議論になる際に
何人か出てきた外国人エキストラがあまりにも安い(名の知られたキャストがいない)と
一部の好事家から揶揄されていたりもしたけど、今作ではついにそれすらもゼロに。
VRゴーグルの向こう側にいるという間の抜けた絵面はギャグとしても描かれていたけど
たとえ無名のエキストラであっても前作ではみんなで一致団結してやってる感はあったし
ドイツのスパコン?か何かのあのおばちゃんとかも一応挟むだけで説得力が出てた。
一方、今回は光の星の技術と人類の叡智を結集して危機を乗り越えた感が大変薄い。
なんというか、この箱(禍特対の部屋)の中だけで物語が解決した感じは否めなかった。
しかもベーターカプセル2度押しって何なのそれ・・・っていう。
<恋愛描写めっちゃ下手説>
終盤にウルトラマンが言う「人間を好きになってしまった」というセリフ。
僕は人類という生き物の精神性や文化などを指していると受け取ったのだけど
いろいろ感想を見ていると浅見への恋愛感情だと受け取った方も多いらしい。
実際に神永(ウルトラマン)と浅見との軽いキスシーンは用意されていたらしいし
浅見がちょいちょい『ウルトラマンZ』のヨウコ先輩みたいな顔をしているのは
僕も印象に残っている。
少し話が逸れるけど、本作と同じ樋口真嗣監督がメガホンを取った『進撃の巨人』では
エレン・ミカサ・リヴァイ的な人たちの恋愛描写がショボいという意見も散見され、
樋口監督は特撮を撮るのは上手いけど恋愛ドラマを撮るのは下手説も囁かれている。
今回は樋口監督らスタッフが用意した素材を庵野総監督が編集して作られたそうだけど
その際に「これはアカン」「これなら無い方がマシ」「恋愛要素カットだわ」となった可能性も
無くはないのではないかというのが僕の勝手な予想である。
以上、大体モヤモヤしてた部分は言い終えたような気がする。
もう一度映画を観直したら「あっ!ここも!」となる可能性はあるけど。
前回の補足でネガティブな部分ばかり書いてしまったが、結論としては好きな作品。
他の人が言ってるポジティブな意見も「そう!ホントそれ!」って思えるし、
ネガティブな意見も「そう!ホントそれ!」って思える。
全部含めて可愛いヤツです、この映画は。
あとは来年の『シン・仮面ライダー』。
特報が公開されるたびに『THE FIRST』や『THE NEXT』の足音が聞こえてきて
どこか不安な気持ちが湧いてくるけど、アレはアクションやデザインはよかったからね…。