岐阜まち歌舞伎大盛況で終わりました
ここは邦楽を知らない人でも見に来て損は無いという作りになっていて、退屈しないようになってるところが売りじゃないかと思います。
邦楽を流行らせたいというわりに、まったく知らない素人さんでは退屈しちゃう演目を長々とやったり、全体を考えず区別がつきにくい似たような演目を並べて配置したりとか、そういうのが横行する昨今、ここは企画が素晴らしい
鳴物の発表を2曲、鳴物の発表と喜久次さんの舞踊、会長交代の口上、おひねりの作り方講座、歌舞伎、フィナーレ
鳴物の発表も長々とやらず、
えーここへ飛ぶのと、こっちがドギマギするような展開でした
ちっちゃい子供だけで上手に鼓、太鼓などなどをやるのが可愛くて~と言ってるうちに終わるし、大人の鳴物も若い独身のにいちゃんばかり間口に並びきらないほどで、名古屋弁でいうところの
「えーかしゃん」
大丈夫かね?という意味ですが、若い男ばっかりミチミチで、はみ出てる感じがたまらない(笑)
私がA嬢に婿を探してるから、若旦那会の座長みたいなにいちゃんが
「選びたい放題ですよ」
なんて言うから、ワクワクするねぇ
それもそうだけど、ここの醍醐味は当日まで私が何をやればいいのかわからないこと
事前にO氏からプログラムを送ってもらって、鳴物が3曲なのか、、、と。
舞妓さんや喜久次さんの舞踊もあるよね?それはどれ?とか
根回ししないと何もわからず、当日を迎えてしまう
歌舞伎にいたっては、
「何するかわかりませぬ」と言ったら
達筆のこれを渡された
素晴らしいバランスで書かれたレトロな大福帳みたいなやつに見とれていたけど、1枚ペロンとめくると、、、、
居酒屋のお品書きみたいに何をやるかが鳴物の超専門用語で書いてあり、全然どこ弾くかもわからん、、、、
というのが通し稽古15分前とか、、、
大薩摩があることは事前に聞いたので、それだけはわかっていたけど、それがどこに挿入されるかわからず、ボーッとしてると
拍子木が2つ鳴物があって波音が鳴って、花道から2人でてきて、何とか漫才みたいなことをやって、また波音、、、
まだか?まだか?と喜久次さんの顔を見てると、
突然はい、大薩摩です、、、と。
ひ なかなかドキドキ
次どこから入るかも、何がくるのかもわからずいると、後ろの方から鳴物の先生が
「大皷(おおかわ)」が必要かと思って用意してるけど」と言ったら
じゃ「突掛を2杯、○○○○」と口で見本を見せた(聞かせた)
その口で見本を見せたすぐその後、5秒もないくらいで今のをやるわけです
みんなギリギリを慣れてるのか、平然とやってる
そんなのが横行する岐阜まち歌舞伎ですが、
この右の人がすごい
こんな格好をしていたからか、とにかく突然舞踊の大原女の後見をやるようにその場で言われて、槍を出したり、舞台上で着物を脱がせたりと、、、、
対応出来てるのが凄い
この歌舞伎も11年を向かえ、めちゃくちゃ達者になってる
最初の頃は紙芝居みたいで、誰かがしゃべってるうちは後ろに並んで待ってる人がいて、1人ずつ前でセリフをしゃべるだけになってたのに、、、
凄いそれっぽくなってて、やっぱり継続は力なりと思いました
岐阜まち歌舞伎は若旦那歌舞伎ともいい、岐阜の若旦那さん達が集まってやってる会で、最初はこんなにお金かかるの?というような所からスタートして揉めることもあったでしょうし、コロナで会社がつぶれそうな時もあったりと、困難もあったでしょうが、みんなで乗り越えて「何か」を得た感じです
舞台も山台も小道具大道具、すべて手作りというのも感動です
お疲れ様でした、ほんとに素晴らしかったです