なんだかんだあって時間があいてしまいましたが、FE風花雪月のレビューを続けていきます。

さて舞台設定周辺を語り尽くしたところでいざストーリーに! と思ったのですが、先にキャラ語りをしようかなと思い立ちました。

舞台設定らへんではくそ真面目な批判や宗教語りを展開しましたが、ここからは気楽にド低俗にいこうかなと思います。たぶん。

 

キャラ評Part1は青獅子学級から。なんたって一番好きなので。

青獅子学級の何が好きかと端的に言うと、ファイアーエムブレムシリーズの一番オーソドックス(だと私が思っている)、王様、騎士、正義! という重厚ながらに文字通り王道の要素が主だからです。んー、好き。やっぱFEはこうがいいね。

 

というわけで早速。

 

ディミトリ=アレクサンドル=ブレーダッド

作中一私が好きなキャラです。金髪碧眼の王子様に勝るものはいません。主人公のうちの一人なだけあって深く描かれているのでいいですね! その魅力といえば優しくて真っ直ぐなところと、虐殺を愉しむ闇落ちとの両面性ですが、ここのところは個人的には別に……って感じで、闇落ちなどせずにずっと堂々と王子様してほしいぐらいでした。そういう意味では「無双」のディミトリが至高です。

あと、舞台設定らへんではこき下ろしまくった宗教関係ですが、私彼の信仰態度はとても好きなんですよ。「信心深い」なんて設定は表に出さず、女神のことも全然口にはしません。ほんとにたまーーにお祈りしてるところが出てくるだけ。どっかでメルセデスが言ってた「彼はいつも祈っていたわ」と、他人伝いにひっそりと知らされる奥ゆかしさ。そうそう、それでいいんだよそれで。

 

フェリクス=ユーゴ=フラルダリウス

ディミトリに負けず劣らず私が好きなキャラです。ツンデレクールキャラに勝るものもいません。両面性や変に奇をてらった個性なんてなくていいんです。とんがってて分かりやすくてカッコイイ。それいいんだよそれで。

育成となるとだいたい剣一本になる(だってソードマスターかっこいいんだもの)ので自主訓練に任せがちで他キャラと比べるとプレイヤーとの支援値が上がりにくいのもまたキャラに合ってていいw。

 

イングリット=ブランドル=ガラテア

青獅子の女キャラの中では一番好きです。なんたって顔がかわいい。金髪はやっぱりいい。性格も誠実で真面目一本なのは好感が持てます。食いしん坊設定は別にいらないけど、家のために不本意な結婚を迫られている設定はいいですね。彼女のストーリーにおいては前時代の婚姻制度の残酷な面と、現代の道徳観とのギャップを丁寧に描いています。

でもフラルダリウス家のグレンと婚約関係だったんですよね? 彼が亡くなったらその弟であるフェリクスにスライドするのが自然な気がしますが……。というか家内で唯一の紋章持ちなら家継がないとですよね。結婚相手が婿に入ってもらうって形になるんでしょうか。てことはフラルダリウス家はもともとグレンをガラテア家の婿にしてフェリクスが後を継ぐようなそういう予定だったんでしょうか、とかいろいろ想像が膨らみますね。

 

ドゥドゥー=モリナロ

私あんまりいかつい男キャラは好きじゃないんですが、彼は結構好きです。いかついけどクールで知的なところがよいです。言わずともがなダスカーの悲劇とディミトリの博愛主義な側面を描くために置かれたキャラですね。

 

アッシュ=デュラン

素朴でかわいくてとても好きなキャラです。純粋な少年キャラに勝るものもいません。ロナート卿と西方教会の関係を描いたり、生い立ちが貧民の泥棒だというところで残酷な格差社会の一面を描いたりと、地味に見えて役目の深いキャラでもあります。お化けが怖い設定は余計だったなあ。そういうとってつけたような特徴設定にいちいち難癖つけたくなっちゃいます。

 

メルセデス=フォン=マルトリッツ

なんたって顔と声がいい。こう平和を愛する慈母キャラっていうの、あんまり士官学校っていうノリにはピンとこなくてそこは微妙ですが、なんたって顔と声がいい。生い立ちにはかなり複雑な経緯があるようで苦労はしてきているようです。教会で仕事がしたい、という将来の夢があるようですが、いわゆる女性の宗教家というのは、こうリアルに考えると現代の自己実現の一環としての「将来の夢」とは相容れなさそうで、なまじそういうことを気にしてしまうたちなので引っかかっちゃう敬法ごころ。……いやあ、「人に親切したい」程度の動機にも見えますが、伝統宗教教団での女は現代でも苦しいぞ? 大人しく在家仏教やってな。

 

アネット=ファンティーヌ=ドミニク

素直でかわいくていいキャラだと思いますが、個人的に見た目デザインが好きになれない子です。特に第二部の髪型、見ているこっちの首が痒くなってしまいます(?)。中身はすごく好きなんですけどね、ドジっ子だけどアホの子ではないというギャップが、しかもそれでいてその両面がちゃんと調和しています。

生い立ちや生家の設定には、他のキャラと比べるとあまり深い事情もなさそうです。父親が失踪はしたみたいですがふつーに修道院で再会できてよかったです。

 

シルヴァン=ジョゼ=ゴーティエ

私、特に性愛関係で道徳観の欠如したキャラが本当に苦手で、その一点だけでまっっっったく好きになれないキャラです。そこが嫌すぎて他の特徴は何も入ってきません。

 

ギルベルト

本名はギュスタヴさんと言うそうです。いかついおっさんは特に好きにはなりません。宗教編でもちらりと触れましたが、セイロス教の信心が篤いという設定のわりに「つらくてしんどくて縋りたい」みたいな描写しかないのも不満点です。信仰というのは本来歓びであるはずです。

設定的にはダスカーの悲劇で気が滅入っちゃったせいで? 女神に救いを求めて家を出奔し、その先が教団だったということはこう、想定としては身分を捨てて修道院に入るといういわゆる“出家”を表現したのだろうなと想像しています。しかしいかんせん屈強な騎士なせいで、教団に入っても行き先は騎士団です、全然俗世間から離れられてなくてそこは惜しかったなと思います。

 

青獅子編は以上!