潤ってさ、こういうところあるよな。

こんなことでも真剣そうに目うるうるさせて聞いてくるんだもん。


あんなに吸血鬼の潤という存在が嫌だったのに、途端にそんなことまでも愛おしく思えてくる。


「…セ ックスって、まー急にハードル高くなって…。」


「愛さえあれば大丈夫!
ね、俺お腹もペコペコだし、いっつもシャワールームから見える翔さんに欲 情してたの。でも襲ったら翔さん逃げちゃうって思ってて…それにノンケだし…。。。
我慢してたけど、そういうことならいいんだよね?ねっ?」


…俺が潤を壁に押し付けているはずなのに、なんなんだろうこの"俺が追い詰められてる"感。


「わ、わかったよ、、、ちょっとだけだからな?」


なんて簡単に許せてしまう俺は、本当に潤のことが好きだったんだなと思う。


ーーー


結局ベッドまで連れて行かれ、あれよあれよと言う間に服を剥 がされてしまった。


…多分、、、いや確実にこの流れだと俺が下…。


まぁ俺の方がかなーーーり年下だし…?

見た目的には俺のほうが年上に見えるから、なんか脳がバグるけど。


「…いつ見ても綺麗な身体だよねぇ…。ジムとか行ってたの?」


「いや、家でちょっと筋トレしてたぐらいで…。」


「ふーん。。。」


後ろに手をついて座っている俺の胸の辺りからへそまでを、すーっと人差し指で撫でた。


「…っ、、、」


「翔さんって、、」


思わず息を詰まらせる。

女とした時には感じなかったこの感じ。


「…すっごく厭らしい……。」


はぁ、と甘ったるいため息をついた。


ーーー


その後は潤に色んなところを触 られて、高みへ昇 らされて。

俺がノンケではなくなったことが証明されてしまった。


なんつーか…身体は潤が上だったけど気持ち的には俺がリードしてたつもり。


「…しょおさんはさ、、、」


事後のベッドの上。

潤がこちらを見ながらゆっくりと口を開いた。


「…ん?」


「俺みたいに吸血鬼になりたいって思ったこと、ない?」


「まさか。流石にそれはないよ。」


「なんで?」


「なんでって、、、うーん…、」


「ふふ、大した理由もないじゃん。」


そう笑った潤は、俺にさらに近づいて今日何度目かも分からないキスをしてくる。


舌をねじ 込まれ、俺も応えるようにして舌を絡 ませる。


…しばらくした後、とてもキツイ血の味が口内に広がった。


「…?!」


自分はどこも痛いところはない。


…ふと思い出す。

人間を吸血鬼にする方法は、吸血鬼の血を飲ませることだって、前に潤が言ってたっけ。


「おまっ、、!!!」


慌てて唇を離してももう遅い。


…潤が自分自身の舌を噛んだんだろう。

俺を同じ吸血鬼にするために。


「…!
なに考えてんだよ!今さっき俺がなんて言ったか、もう忘れたか?」


「だからこそ、だよ。翔さんは俺と一緒に長いこと生きてもらわないと。」


ふっと微笑んだ潤は、自身で作った傷を回復するために眠りについてしまった。


眠ってしまった潤の目の前で、その後を追いかけるようにして自分の瞼も重たくなっていくように感じた。







ーーー







…雨の降る夜だった。

見知らぬ綺麗な男が、傘もささずに公園のベンチに腰掛けている。


"食糧"を探しに、俺は人の少ない夜の街を歩いていた。

コツコツコツ、と革靴の音が雨音に交じって辺りに響く。

その足が歩む先は、ベンチに腰掛ける男の方へと向かっていた。


「大丈夫ですか?」


そう声をかけた俺を、酷く引き攣った顔で見つめてくる。

なんだ、せっかく傘を差し出してあげているというのに。


凛々しい眉にくっきりとした二重の目。

整った鼻筋に唇、そこに隠れるようにしてある黒子。


白い首筋が露になっていて、思わずヨダレが零れそうになる。

無意識にゴクリと唾を飲み込んだ。


…とても美味そうな身体だ。

とうの昔に死んでしまった、顔も名前もはっきりと思い出せない恋人に似ている気がする。


…うーん、、、あ、この服装が変かな。

黒い革靴に黒いパンツ。

白いワイシャツの上には黒いベスト、深紅のネクタイ。

左耳についた紅い宝石のピアス。


…ちょっと浮いてるよねぇ。

けどこれが最近のお気に入り。


まぁでも、こいつに決めた。


「……こんなに美味そうな身体をしているのに。」


目眩がするほど綺麗な男の頬に手を添え、そのまま雨に濡れた首元に口を寄せた。

















はい!ということで、私初の潤翔が終わりました!!!

ここまで付き合ってくださった皆さん、ありがとうございます🥹🥹🥹


考察は自由ですが、これがタイトル「Endless Game」の意味だったり…?
ここからまた「Dance in the dark」に繋がるのか、それとも…😌


みたいなことを私は思ってます。私はね!


さて、当初に番外編的な感じでえちシーンを書くと言っていたのですが(言ってたはず)


まだ書き終えてません🫢🫢🫢

えへへ、でも頑張ってます。


てことで、番外編のえちシーンに関してはもう少々お待ちください🙇‍♀️
今のところ前後編2話、どちらもアメ限の予定です。







ではまた。