相葉くんHappybirthday!!!🎉🎉

それからメリークリスマス!


さて、今年は瑞樹さんの相葉くんお誕生日イベントに参加させてもらっています。

瑞樹さん、ありがとうございます飛び出すハート


前編・中編・後編と、3話構成のお話です。

翔潤担の私、初のあいにの(風味)を書きましたよー✨





















とあるクリスマスの話


A side


「…わぁ、、、綺麗…。」


目の前を輝かせ、彩る、数々のイルミネーションに、隣に立つ潤くんはイルミネーションのように目を輝かせた。


12月24日、クリスマス・イブ。

美しいイルミネーションで有名なこの場所は、クリスマスシーズンのこの時期には、恋人、家族、友人と共に訪れる人々が数多くいる。


特にイブであるこの日は、それぞれがこの場所で、思い思いの時間を過ごしていた。


辺りはイルミネーションでキラキラとしているが、潤くんが1番輝いてるよ。

なんてクサくてイタイ言葉が思い浮かんでしまうほど、気分は高まっていた。


「ねぇねぇ!あのおっきいツリー…近くで見たい!」


子供のようにはしゃぎ、ニコニコと笑顔を絶やさない潤くんに腕を引かれて連れて行かれ、自分よりも遥かに高いツリーを見上げた。


「…すごい。」


感嘆の声が口から漏れる。


大きなツリーのイルミネーションをしっかりと目に焼き付けると、潤くんは改まったようにこちらを向いた。


首には俺がプレゼントした緑と赤のチェックのマフラーに、白いロングコート。

寒さで頬は少し紅く染まり、目はうるうると潤っている。


「…あのさ、、、」


さっきまでの雰囲気はどこへやら。

急に表情に影を落とした潤くんに、不安な気持ちが心に積もった。


「うん。」


…何だかこの先は聞いてはいけない気がする。

聞いたらなんだか、もう二度とこの楽しい時間は戻って来ないような気がして。


「別れさせて、ください。」


…一際強い風が吹いて、髪が横に靡く。


ほら、やっぱりこういう時の勘だけは当たってしまうんだ、


「……ごめん。言っている意味が、」


「他に好きな人が出来た。」


「…。」


潤くんと付き合い始めてから約半年。

一緒に色んな場所に行って、色んな景色を観て、色んなものを食べて、色んな話をして、、、


夏の潤くんの誕生日には、今まさに巻いてくれている赤と緑のチェックのマフラーをプレゼントした。

クリスマスに、一緒にイルミネーション見に行こうね…って、約束して。


あんなに楽しかったのに、いつの間に潤くんに好きな人なんて、、、


「雅紀のことが嫌いになったとか、そんなんじゃないよ?雅紀は優しいし、一緒に居て楽しいし。
…でも、これから先のことに目を向けてみると、違うかな…って。今好きになっている人の方が、将来のことを鮮明に描けるんだ。」


「待って…好きになってるだけなんだよね?」


「………、正直に言うと、もう告白された。」


心の奥が、気温に合わせてスーッと冷えてくる感じがする。

…潤くんが言うのなら、そうなんだろう。


確かに俺はまだ、安定した職に就けていない。

なのに恋愛だけは真面目にやって、大して余裕もないのに、良い恋人って思われるように頑張って…。


男同士だからもちろん結婚なんて出来ないけど、それでも、俺とは違って安定した人を選ぶ。


その人との方がこれからずーっと長続きする。

不安要素もなく。


…潤くんが言いたいのは、そういうことだろう。


「これ、、、、、」


潤くんは首に巻いていたマフラーを外すと、俺の首に優しく巻いた。

潤くんの首を暖めていたマフラーから、潤くんの体温がじんわりと伝わってきて、思わず涙が溢れそうになる。


「…ごめんなさい。今までありがとう。」


無理に口角を上げて笑顔を見せると、背中を向けて行ってしまった。


1人ポツンと、ツリーの下に取り残される。


…どこにでもいるような1人の男が、綺麗な男に振られたって、世の中はなんにも変わらない。

現に周りにいるたくさんの人々からは、幸せオーラがだだ漏れで、誰も名前の知らない俺のことなんか、気にも留めない。


世の中はただ変わらず、時間を刻み続けるだけ。


…潤くんの背中は、人混みに紛れてしまってもう見えない。

俺と無事に別れることが出来たから、早速告白された好きな相手に会いにいったのだろうか。

美味しいディナーを食べて、幸せな時間を過ごして、その後はホテルに、、、


…いや、、、相手が男なのか女なのかは知らないけれど。


「………。」


ツリーの下で、1人ゴシゴシと目を擦る。


あぁ、最悪のクリスマス…、最悪の誕生日だ。


…そういえば、「お誕生日おめでとう。」とは言われなかったな。

潤くんは俺の誕生日、覚えてくれていたんだろうか。


ーーー







ちゃんとハッピーエンドです…()