『ビブリア古書堂の事件手帖4~栞子さんと二つの顔~』 三上 延 | ほんとなかよし

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珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが―。

内容 「BOOK」データベースより

漫画にテレビドラマとメディアミックス真っ只中に原作第四弾が発売されたとあって書店で注目を集める一冊。ドラマを見て興味をもった方は当然ですが第一巻から読むことをオススメします。さて、テレビドラマ化で剛力さんのショートヘアー栞子さんはどないやねんって原作読者ならではのツッコミをいれておいて・・原作第四弾紹介。相変わらず古典小説に関する知識量(取材量)が半端じゃないですねぇ巻末の参考文献の多さからも作品制作上練りこまれた情報量の豊富さを窺い知る事が出来ると思います。今作は江戸川乱歩の古典コレクション一筋に絞り込まれているのもポイントですね。古書関連のミステリーが発生するテイストの作品という事から古書作品一つに関連して事件が一つ発生するって作品なのですが、前三作品までは一冊に古典作品数作品収録され事件もその数発生といった短編集の作風だったのが今作では江戸川乱歩という作家作品で一つの事件となっいることから長編作品になっていますので今までの作品とは若干異なるボリュームで物語が進行するのが変更点でしょうか。第三巻で若干苦言を呈しました、作品“延命”的な部分の印象は払拭された印象を受けますね、第四巻にして物語の大詰め手前まで一気に進んだ印象を受けるぐらいに急展開を迎えています。それは主人公大輔と栞子の恋愛しかり栞子の母親との確執問題しかりって感じで原作読者には色々と嬉しい展開を迎えてゆくのではないだろうかと期待半分、でも結局明確に新展開があったわけでもなく続編に大いに期待したくなるテイストが全開でしたのでグッドな所だと思います。シリーズファンも納得の第四巻で、ここで失速しなかったのはシリーズものとして大成功と言えるかもしれませんね。
今回は第一作目の舞台2010年夏から半年が経過した時間軸で物語が展開し2011年春目前の舞台になっています、ご存知の通り東日本震災後の舞台であり作中でも震災後の話題が登場しているのですが上手に謎解き部分に絡めているのが印象的でした。ただ作中の時間は半年ですが作品そのものの発売は一巻が2011年3月、二巻が2011年10月、三巻が2012年6月、四巻が2013年3月です・・・一、二巻は執筆のタイミングがあるので困難なのはさておいて、時間設定と舞台設定から避けては通れぬ震災の話題が何故三巻ではなく四巻だったのか・・・春夏秋冬で季節を区切って春先に到達した四巻と読むのが普通でしょうが・・・よもや謎解きの為にあえて作中の時を進めたのではあるまいか?などと邪推してしまう、毎度古書関連の知識というトリックがありきで物語が構成されている様な印象を受けていただけに基ネタから物語が作られているのでは?と勘ぐってしまう辺りも本シリーズの特徴でしょうか・・・私の読み方が歪んでいるだけかもしれませんねwさて、今作は謎解きに暗号解読が登場しますので謎解きマニアの方には挑戦出来る作品でもあります、シリーズクライマックスに一歩迫った第四巻をお楽しみください。

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