セックス教団のイベントに潜入取材し、幸福の科学からは記事内容の修正を要求され、親鸞会からは刑事告訴され警察の家宅捜索を受ける……。数々のカルト宗教を取材した著者が明かすカルト宗教との暗闘記!! 知られざるカルト宗教の実態と、そこに惹かれた人々の素顔。
内容「BOOK」データベースより
カルト集団・宗教・スピリチュアル産業の社会問題をいじる専門誌「やや日刊カルト新聞」主筆藤倉 善郎氏の一冊。著者自身のジャーナリスト体験記を中心にカルト宗教や類する霊感商法集団の実態を暴露する本、大事件に発展しない限り報道される事は無いが一度被害を受ければ人生が狂う程の被害を受ける可能性を秘めた集団を一般人に知らしめる事を目的としており、ちょっと笑える内容でとっつき易いテイストで書かれている点はグッド。法曹界を巻き込んでの奮闘記や、ちょっぴり変わった暴飲暴食デモの話など話題性を秘めた作品ですので楽しく読めますね。カルト宗教を非としたスタンスでの書物ですので基本的にカルトや類する集団の世間一般の常識と乖離した部分などが強調されて書かれています。集団の異常性やアブノーマルな空気を感じ取るには十分な作品といえますが、そういった発想や思想が何故誕生しそして人々が(一部とはいえど)惹かれてゆくのかのプロセスの様なものの考察といった部分が無かったのは残念に思えます、あくまで言葉を交わせない程に懸け離れた思想集団との距離の保ち方を学べる程度の作品となってしまっており、「ここが変だよカルト集団」的な印象を持ってしまったのが物足りないと感じる部分でしょうか。しかし本書の活動の真髄は「やや日刊カルト新聞」にあると思いますので、本書でこの話題に興味を持った方はそちらを読み進めると面白そうですね。マスコミのニュースにならない所で様々な被害者が出ていたり社会問題が発生している事等も解りますので一般知識として得ておいて損は無い情報かもしれませんね。
私は特に宗教傾倒の無い人間です、宗教を信じていない自分を信じているってタイプの人間。人は何かを信じなければ生きられぬ存在です、カルトのような集団でも信じている人にとっては全てとなってしまう、だからその他多くの一般的(とされる)宗教観をもった人々と懸け離れた思想になるわけだけれどもそういった宗教観に走ってしまうほどにスタンダードな価値観を社会や集団が与える事が出来なくなった社会にこそ危険が潜んでいると思うし改善しなければならないと思う。よく新興宗教に未成熟な若者が多く入信してしまう等と言われている、かつてのオウムにも高学歴集団が入信していたと言われていた。若者という社会に出ていない存在に、反社会的な組織や集団への魅力を感じさせる、まやかしとはいえ希望を見出させてしまうのはどういった事なんだろう?向かうべき思想信条を与える事が出来ない社会や教育にも問題があるように思える、自由を履き違えて与える・導く事を忘れた社会構造の成れ果ての一つの形なのではないかと危惧するばかりである。
宝島社
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