鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つある―それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき―。
内容 「BOOK」データベースより
ビブリア古書堂の事件手帖第二弾!前回に引き続き古書にまつわる物語が盛りだくさんです。読後の印象ですが、前作よりもミステリー調がさらに薄くなったように思えます。「安楽椅子探偵」形式が崩れました・・・まぁ「安楽椅子探偵」形式を作り出していたのが、入院中のベッドの上って設定だったで何時までも主人公を縛り付けていられないので仕方が無いのですけども、「見る事も無く謎を解く!」といった神がかり的な設定を失ったのはミステリー調作品としては少しですが残念だったように思います。しかし、それを補って余りあるのは主人公2人の距離感と登場人物の厚みが出てきた点でしょう。シリーズ物の楽しみは登場人物の相関図の変化ですね、特に主人公2人の恋の行方が気になる作品は自然と人気が出るものです。恋愛主軸でも、肉欲を描く作品ではないのでじれったい進行で進むので若年層向けではありますが、作品の魅力の一つとして今後も気になるポイントとなるでしょう。また、主人公栞子さんのお母さんの影が登場したのも注目点かもしれません(ネタバレか?)、まさか推理対決なんて展開があるのかどうかはさておき今後どういった風に物語に絡んでくるのか気になる所ですね。さて、今作で面白かった点を挙げてみましょう。それは、一つの短編の伏線が意外なところにあった事!この物語のオチがどこにあるのか?伏線やキーワードは何か?と考えて読む事は読書法の一つですが、肝心要のキーワードがまさか短編タイトルにあったとは!!読んでる途中で物語が短編タイトルと関係がある事に気付ける人は何人いるのでしょうか、古書や作家さんに通じた人ならば気づいたのでしょうか・・・僕は全然気が付きませんでしたw 第三弾が待ち遠しい一冊。