大好きな人に手紙を書きたくなったとき。上司に意見をしなければならないとき。人を叱らなければならないとき。大切な人を失ってしまったとき。嫌でもケンカをしなければならないとき。とてつもない悲しみに包まれたとき。こんなとき、大人ならどう考え、どう振る舞うのだろう。
(「BOOK」 データベースより)
情熱大陸で紹介されて知ったのですが、第一印象は最悪でなんだか偉そうなオッサンだなぁ~だった。しかし僅か数分の紹介番組で伝わってきた伊集院静という男の人間臭さに惹かれて手に取った・・・購入時点での印象は、面白そうなおっさんだな・・・そして読んでみてその印象は変わらなかったように思う。「車屋が飯を評価するな」が口癖wな様子で、評論や批評に対して辛口の文章が書かれている彼の作品レビューなどを読むと、彼の作品を評価する事自体に気がひけている文面が多い。
作家が物をいう場合に多く使われる手法で、物事を評価する事自体が無意味だって論調をぶつけておけば一先ず自分への評価だけは堅持できると言うわけだ、それでいて他人やその他多くの物事を自分目線で評価してくるのだから、作家とは食えぬ職業だなと感じるのは僕だけではないだろう。
さて、彼の作品から受けたあくまで私の印象だけども、大人の流儀と言うよりも大人の理想像といったものでしょうか?当然売れる本には様々な理由が存在すると思うのですが、伊集院静の作品の最大の魅力は「あぁ~こんな大人の生き方・考え方が出来れば良いなぁ~」と感じれる点ではなかろうか・・・社会人の読む、処世術本にはスグに役立つ(本来そんな便利なものは無いと思うのだが)系の本と、理想(実現できれば最高だよ)系の本があって、「大人の流儀」は完全に後者に属すると思います。
こんな生き方が出来ればなと思いながらも、そんな生き方を選択できない人が社会には大勢いる。単純で明確な思考なんだけど、実現には難しい事・・・そういった思いの積み重ねが伊集院静のファンを形成していくのではないか?と感じた。 大人の魅力を感じる一冊。新しい価値観を求めるのでなく、少し古風でも日本人としての大人を知るに良い一冊です。