はじめまして


私は貴方様にお話をするためだけに在ります




今日は淋しい人のお話をしましょう




少女とも女性とも分けにくい


成人でも子供でない年頃の女性がいました




彼女はどこか冷めています




彼女は花を愛でることができないのです


綺麗な花々の香りを楽しめない


不快に思ってしまうばかりなのです




だからと言って


彼女は花を折ったり 切ったりなどという行為はしません




これがきっと彼女にできる花に対しての唯一の優しさでしょう




……
眩しい
カーテンから、光がさしていた
時計は、まだ7時を指していない
何時に寝たかな…
5時?
少し外が明るかったよね
いたっ…
左腕に痺れるような痛み
そばにはカッターナイフの刃
あぁ
またやってしまった
あなたのことが好きだから
この苦しみから逃げたくて 自分を傷つけていくのよ
早く私を楽にさせて

ギコギコ…


ギコギコ…


ザー…ザー…



木製の動く小屋

車輪まで木製で 雨が降ると

一層 軋んだ音が聞こえる



ギコギコ…


ギッ…



止まった

雨の音だけが聞こえる



小さな檻の中で 僕は過ごしている

それが僕の総て



ザー…ザー…



少しだけ開いた扉から

レンガの道と雨が見えた