切り捨てられたのかと思いました

御主人様
生意気な執事は
お気に召しませんか

ふふ
当たり前ですね

毎日足を運んで頂いていて
少し浮かれてたのかもしれません

彼女は私を捨てた
私を別の物と考え
私を必要としなくなりました


ですが
彼女は着々と狂ってきています

もう御主人様でも
止められないのですよ

大丈夫です
大丈夫ですよ

そのための私でしょう





私のことを
馬鹿げてると思って
結構ですよ


御主人様には
私を罵ることができる

御主人様の
戒めのため
私はここにいるのです


私がここにいることで
彼女を少しでも救えているのなら
私はそれでいいのです


御主人様の望むお答えを
私は言えていますか

いつでも仰ってください

そのために
捕らえたのでしょう

壊れた彼女ではなく
私に弁解させるため

私に罪を確認させるために





おや 珍しいですね
どうしましたか

私を尋問ですか

ふふ
そろそろ応えねばなりませんね


かつて
私が仕えていたお嬢様は


壊れてしまったのですよ


私がいることで
彼女は自身を追い詰めました

こうしていることが罪であり
こうしていることが馬鹿らしい

ですが
こうしていないと
自分でなくなると言ったのです

今が間違っているのか
これから自分を取り巻く環境に
溺れていくのか


神様が手招きするまで
待てるのか

できることなら
美しいまま
若いまま去りたい

色んな考えが交差し
彼女は考えることをやめた

彼女はずっと生きることに
不安を感じるだけなのですよ





無理して来なくて
よろしいのですよ

1人でいるとき
私は色々なことを考えます


御主人様に
ここに捕らえられていなければ
私はどうしていたのか


御主人様は
私をどうするおつもりなのか


彼女を
どうするおつもりなのか


私が動けなくても
彼女は動いているんですよ


私をどうこうしても
彼女は還ってこないのですよ





もう来てくださらないかと
そう思いました

御主人様のことは
だいたい把握してる
おつもりなんですよ これでも


彼女だけではありません


ひとつ
お話してよろしいですか

お聞きになりたくなければ
私を終わらせればいいのですよ


御主人様


彼女は
なにひとつ
不自由なく過ごしたはずなのに


なぜ 壊れてしまったのでしょう