10年くらい前でしたが、当時高校生の教え子で、自己流ピアノなんだけど、どんな曲でも器用に弾きこなす子がいました。やがて音大進学を考え始め、ピアノのレッスンを受け始めたのですが、凄い決断だったと思います。だって音大に進むような子は、物心ついた頃からレッスン受けてるのが普通だもんな。高校生からって圧倒的に遅すぎる。まあそれはいいとして、最初のレッスン時のエピソードが面白い。

 最初のレッスンなんだから、当然だけど先生からいろいろ尋ねられるよな。どんな曲を弾けるようになりたいのか、何を目指すのか等。その子は「ソリストになってピアノコンチェルトを弾きたいです」と答えました。それに対する先生の反応→「百万年早いよ」だって。

 

 いきなり高すぎる目標を堂々と言っちゃうのは、現実が見えてないってことだから、先生もそこはビシッと指摘すべきなのは分かるけど、百万年は凄すぎるぜ(笑)。でも、コンチェルトはそれくらい究極の憧れの世界っていうことだ。そんな「コンチェルト」を体験できる発表会に、このたびエントリーしちゃいました(汗)。旅先でさえピアノ練習を欠かさない理由は、実はこれでした。

 今回私がチャレンジするのは、ラヴェルのピアノコンチェルト ト長調の第2楽章です。今回のイベントに誘ってくださった方から「弾きたい曲が決まったら知らせてください」と言われて、ラヴェルの2楽章ですって即答。ダントツに好きな曲なので、弾くならこれっきゃない。譜面も昔から持っています。9月末が本番なので、めちゃめちゃ頑張ってる。っていうか、頑張るしかない! それでは、去る8月6日のレッスンの様子をレポートしよう。ちゃんと弾けるようになるのかぁぁっ!?

 

 テンポがアダージョ(超ゆっくり)なので、弾くことそのものはそんなに大変ではなく、レッスンまでに通しで弾けるようにはしていきました。ついでにほぼ暗譜も完了。初回レッスンで教わったポイントは、おもに4か所。60分のレッスンで、通し弾きもあったから、まあ1個所につき10~15分くらいずつ、いろいろ指摘されながら繰り返し弾いて、改善を試みてゆきました。
 
①冒頭1~2小節目

ペダルの踏み方、離し方の改善。2小節目の右手メロディを弾き始める時の息の吸い方(!)
 
②下図最初のクレッシェンド、左手3拍目の2つの8分音符の強さの差。2小節目右手2つのファ#のニュアンスの違い

 
③右手16分音符のテンポの溜め方

 
④下図最後の小節右手アクセントがカキーン!ってならないように弾く方法。

 
以上! この曲10頁あって、100小節以上はあるはずなんだけど、60分レッスンで5~6小節しか進まんかった(笑)。
先生「ゆっくりで、音の数が少ない曲の方が、表現が難しいですよ~」
 
私「あの~、テンポを勝手に溜めたりしたら、オケの人たち迷惑ですよね…」
先生「オケがちゃんとついてきてくれますから大丈夫ですよ
。ピアノが主役なんですから、思いっきり表現しちゃってください」
私「わ~お」
 
というわけで、無謀な挑戦シリーズもついに行きつくところまで行った感じ。大好きな曲だから、たくさん練習しても嫌になることがないのが幸いだ。どうなるか、お楽しみに!

 

【本日の手口】ブラックマンデー当日に買った銘柄は、いったん凹むも翌日には持ち直して、現在はプラスに。ただ、今後しばらくはジェットコースター相場が続くと予想されるので、一喜一憂せず静観する。