今年度は自治会の役員に当たりました。町内に20いくつかの自治会があって、うちはそのうちの一つ。更にその中が3つの地区に分かれていて、うちはそのうちの一つ。・・・で、私の肩書きは「副地区長」だから、役員とは言っても、かなり下っ端です(笑)。役員には地区長、副地区長、会計があって、地区長と会計は何となく具体的な仕事内容がイメージしやすいけど、副〇〇長ってやつは捉えどころがありません。規約なんかを見ると、たいていは「〇〇長を補佐し、〇〇長に事故ある際は代行し・・・」とか書いてあるから、一見すると楽そうなんだけど、グレーゾーンの業務が全部回って来ることも覚悟しなければならん。そんなわけで、さっそく回ってきたのが「神社祭礼の司会」でした。
この町に来て20年になるけど、祭礼には1回しか出たことなかったんだよな。この時期の日曜日は、ほぼ何かしらの練習やらリハーサルが入るから、今回も部活の当番を代わってもらっての祭礼参加でした。そんな祭礼初心者に近い私が、司会なんか務まるんだろうか? 不安そうな表情の私に、前会長さんが用意してくださったのが、代々受け継がれているらしき「司会台本」。な~んだ、そんなものがあるのか。だったら心配ないよな。ん?待て待て、何だこの台詞は↓
初めに修祓・・・。フリガナがあるから、「はじめにしゅばつ」って読めばいいんだけど、「しゅばつ」って何?
私「わからない言葉だらけなんですけど」
前会長「あ、大丈夫大丈夫。この通り読むだけでいいから」
ふ~ん、そうなのか。じゃあ大丈夫だろう(笑)ということで、当日の朝を迎えたのでした。
私は、司会という仕事は非常に経験豊富。披露宴やコンサート等、数えきれないくらいの場数を踏んでいるし、そもそも教員なんだから、喋りのプロなのです。でも、これまでやってきた司会って、会の内容を完全に把握して臨んでるんだよな。自分の発声後に何が起きるのか知らないままやる司会なんて前代未聞だ。祭礼が始まってすぐに、私は事態の深刻さに気付きました。
「初めに、しゅばつ!」私の宣言を受けて、宮司さんが動き出しました。おお、しゅばつが始まるぞ。しゅばつって何するんだろう、なんて呑気なこと言ってる場合じゃなかった。いったいどうなれば「しゅばつ」は完了なんだ??ん、宮司さんが元のポジションに戻って行くぞ。ここで「斎主一拝」に移行か?いや待て、まだ続いてる可能性がある。この時、私が思い出した光景は、昔やったコンサートで、3楽章からなる組曲の1楽章が終わったところで司会のお姉さんが登場してしまい、「いかがだったでしょうか」とか喋り出して、指揮者が慌てて「まだある!」って制止。お姉さんダッシュで舞台袖に隠れて、その後号泣。ううう、あの時のお姉さん、どっかの放送局にいた喋りの本職だったけど、曲を知らないままの司会だったから、まさに今の私と同じ状況。
「しゅばつ」は終わったのか・・・。数秒の空白の後、宮司さんがこちらにアイコンタクト。目が「早く次行けよ!」と言ってました(笑)。「次に、さいしゅいっぱい」
何とか次に進めたけど、ん?待て待て待て。斎主一拝って言ったら再び宮司さんが出てきた。ってことはもしかして、斎主イコール宮司さんてことなのか。台本の青い〇印の「斎主」の2文字、これはタイトルだから読まないつもりでいたんだけど、玉串を最初にささげるのを宮司さんがやるってことかもしれないぞ。うん、きっとそうだ。そう考えた方が辻褄が合うぜ。
いや~、もう何やってんだろう、自分は(笑)。まあ、こんな感じでスリル満点な司会を終えて、肩の荷が一気に下りたので、その後の直会(飲み会)でハイペースで飲んで、帰宅後夕方まで寝ちゃいました。ちなみに「直会」は(なおだい)と読むそうです。漢字で直会って書いてあるのに、「なおだい」っていうワードが飛び交うから、思わず「なおかいとなおだいって、どう違うんですか」って聞いちゃったもんな。聞くは一時の恥って言うけど、今思えば司会台本もぜ~んぶ聞いときゃ良かったぜ。
というわけで、未知の世界を一つ見て来れたから、私の見聞は広まったと、超前向きに捉える。神社の祭礼でわからないことがあったら、何でも私に聞くがよい(笑)。






