昨日は勤務校の卒業式でした。教員生活39年で、ちょうど10回目になる卒業担任。前の学校では、58歳になると同時に1年担任になって、卒業式と同時に定年を迎える計算だから、事あるごとに「君たちが最後の担任クラスだ」と繰り返したけど、大ウソだったな(笑)。この調子だと、もう1回くらいあるかも(笑)。
昨日クラスの生徒たちからいただいたお花と色紙は、準備室の窓際に飾っておきます。↓

さて今回の卒業式は、4年ぶりくらいに歌が復活したのが特徴。コロナ禍の中では、国歌や校歌を歌うことも禁止で、録音されたものを流すだけでしたが、ようやく2019年以前の形に戻ったわけだ。そして、卒業生たちが歌う「式歌」も復活させることになったのですが、当然それは自動的に完成するものでは無いので、段取りや実際の指導が必要になります。でも過去3年に渡ってやってなかったわけだから、ノウハウも何も残ってなくて、担任団も手探り状態。しかし我が学年には、幸いというか不幸にしてというか(笑)、合唱部顧問の私がいるので、担当責任者を任されるのは当然の流れ。というわけで、12月くらいから候補曲の選定➡投票➡指揮者&伴奏者選び、という具合にプロジェクトを進めて行ったのです。

選ばれた曲は、RADWIMPSの「正解」になりました。かなり大差をつけての圧倒的1位でしたが、実はちょっとカラクリはあったようで、この曲が大好きというある先生が、投票前にクラス全員に聴かせて「どうだ、これいいだろう?」と洗脳工作して、そのクラスの組織票がドカンと入った(笑)。でもそれを差し引いても大差は間違いないので、これ新たな定番卒業ソングの地位を確立しそうだ。

指揮者&伴奏者は、もしも立候補者がいなかったら自分でやるしかないと覚悟してたけど、そんな心配は無用だった。指揮者8名、伴奏者7名が立候補!メンバーを見ると、指揮者の方に明らかに目立ちたがり屋が数名混じっていて、笑いを取ろうという企みが伺えるし(笑)、投票をやったらそれこそ組織票で当選しちゃうリスクがあります。なので、これは私が独断で決めることにしました。最終的には両方とも音大進学者に落ち着きました。

さて今度は歌う側の指導。一昔前だと、各クラスにラジカセとポータブルキーボードが3台ずつ配布されて、合唱コンクール委員の子が運んだりしてたけど、時代は大きく変わりました。
各パート用の音取り用に作られた音源が、YouTubeに出回っているので、スマホさえあれば、いつでもどこでも練習可能です。
 

こういうのを作ってくれる人は神ですが、こうして全国の若者たちが練習のために活用することで再生数も伸びるから、まさにウインウインの関係。私は3パート分のリンクを学年のTeamsに貼り付けただけ。各教室内でパートリーダーがスマホから流して、そこに集まって練習。実はこの風景は合唱部の活動でも同様なので、合唱コンクールを再開した中学高校もそうなんだろうと思うけど、待てよ、中学はスマホ持ち込めないんだっけ。まさか、こんなに便利なツールを放棄して、原始的な音取りをやってるのだろうか?気になるな。

並行して、指揮者と伴奏者だけの練習を2回やりました。歌ってくれるメンバーを、指揮者が所属する吹奏楽部から6人、各パート2名ずつの精鋭部隊として連れてきてもらいました。ううう、さすが全国区の部活だ。めちゃめちゃ高度な要求を連発しちまったぜ(笑)

2月の登校日に、体育館でいよいよ初の全体練習。いや~、声が出ない出ない(笑)。後で他の先生方から「直井さん絶対ブチ切れると思った」とか、「直井さんブチ切れて欲しかった」とか、いろいろ言われたけど、全部に「ブチ切れ」というワードが入ってるので(笑)、合唱指導イコール先生ブチ切れ、というイメージが定着してるのでしょう(笑)。
まあ私に言わせれば、ブチ切れイコール指導力不足の証だぜ(笑)。2回目の全体練習では、正しい姿勢、発声、響きを作るイメージ、いろいろな表現の仕方等、かなり細かい指示をしてゆきました。そして予行では更に良くなって、本番はもっと良くなっていました。
他の学年の先生からも好評で、どんな指導をしてきたのか聞かれたので、「体育の〇〇先生が竹刀を振り回して、おめ~らやる気あんのかぁぁっ!」って絶叫して、その後に登場した学年主任が、涙を流しながら「私は悲しい!」って絶叫したと答えたら、「熱い学年だったのね~」と皆さん納得してました(笑)

最後に、生徒たちは今回、定位置で前を向いたまま歌ったのですが、欲を言えばやっぱりお客さんの方に回れ右して、パート毎に並び替えて歌わせてあげたかったです。これ提案しても、「国旗にお尻を向けるな」とかで却下されるだろうけど(泣)。というわけで、自分に向けてお疲れさまでした!(笑)